この巻で、「バッテリー(あさのあつこ著・教育画劇もしくは角川文庫)シリーズをもっとも児童文学から遠くする男」瑞垣登場。
天才スラッガー門脇の幼馴染でチームメイト。頭がバリバリに切れて、屈折していて、性格が悪い。新田東と横手の試合のときに、的確に巧と豪のバッテリーの弱点を見抜き、往年の野村捕手のようなつぶやき作戦で、豪の動揺を誘い、そこから巧も崩れ、生まれて初めてのめった打ちを味あわせてしまう恐ろしい男。
こういう男を児童文学で、しかも中学三年という設定でもってくるかあ?(笑)
しかも、その頭の良さとか能力に比して、瑞垣のおかれている状況はきっちりいまどきの中学三年だし(笑)。そのリアルさが「ああ、こんな頭のいい男がこんな状況に置かれてたら屈折するよなあ・・・」という説得力につながっております。
後半のバッテリーシリーズをもっとも盛り上げる男です。
そして新田東の巧や豪の同級生チームメイト、吉貞。こいつがまたただの気の強い野球少年ではなく、頭の回転の舌の回りも速い漫才男だということが判明。
瑞垣と吉偵のやりとりは一見の価値あり。爆笑すること間違いなし。
肝心のバッテリー、巧と豪は「恋愛の一番最初の時期が過ぎて、他人と付き合うことの恐ろしさがわかり始めた時期(笑)」に入ってしまった模様で、豪、思い悩んでおります。巧の球を受けることができなくなっております。どうなるんでしょう?バッテリー。