大奥

Nec_0019_22  「大奥」というのはどうも刺激的なテーマらしく、今まで何度もTV化されていますし、さらに今回仲間由紀恵主演で映画化されたらしいですね。やはり「ハーレム」というのは永遠の主題なのでしょうか?やんごとなきご家系の今の問題が示すように、ホモサピエンスという種の生殖法からいって男系で家の存続を図るならハーレムを作る以外ないでしょう。もし「男系のお家大事」を最優先するなら一夫一婦制には明らかに無理があります。

では女系なら家の存続は可能なのか?

これについてのびっくり仰天するような解答を出そうとしているマンガがあります。

その名も「大奥」(既刊2巻・よしながふみ著・白泉社)です。

よしなが氏は「マニアックな知識と深い洞察力でものすごく辛辣なことを描きながらなぜか口当たりは軽い」という離れ業をやってのける人でこれまた大好きな漫画家さんです。市販されてるのは全部持っています。名作「西洋骨董洋菓子店」を出す前に「フランス革命時のホモのお貴族さまたちの生活」をテーマにした一連の作品があり、少女マンガで美化されていた「おフランスの恋愛生活」の実態をむき出しに描いてくれておりました。「貴族の夫婦は形式上のもの。夫も妻も愛人を作りまくり、私生児を作りまくっていた」のだと。

その彼女がなんと「大奥」をテーマにもってきたという。そらもう興味シンシンでその月の「メロディ」を読みましたよ。

ぶったまげましたね。

よしなが氏の「大奥」は大奥でも「謎の疫病で男が極端に少なくなってしまったパラレルワールドの江戸の大奥。将軍職は女が継ぎ、なんと大奥には何百人もの男が囲われている。」という逆転劇なのです。

「ンな馬鹿なことあるかい?」というような状況をよしなが氏らしいマニアックな丹念さで納得させてくれます。そしてここのところが大事なんだけれど、これほどマニアックでありながら情があるの!泣かせてくれるの!!

お話は女系の将軍家の流れが固まった八代将軍吉宗(もちろん女)のお話と、その過渡期である三代将軍家光(これは父親の身代わりに無理やり将軍職に就けられた少女)のお話。どちらも泣かせますよ~。

特に家光のお話はまだまだ続く気配でものすごく楽しみ。無理やり政略結婚させられた家光と有功の愛はどうなるのでしょうか?なにせよしなが氏のマンガ、ただのハッピーエンドにならないことは間違いがない。

しかし「こんなマニアックなSFマンガちゃんと売れるのかな?」などと余計な心配をしておりましたが杞憂でした。映画の「大奥」ともあいまってかなり売れているようです(コンビニに置いてあったりするもん)。よきかな、よきかな。

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