「女王」一条ゆかり先生の作品、何を選ぶか迷いましたが結局時節柄ということで「有閑倶楽部」(既刊19巻・集英社)にいたしました。いや、「こいきなやつら」も「デザイナー」も「正しい恋愛のススメ」も持ってるはずなんだけれど、ダンボールの山に埋もれてでてこないんだもん。情けない。
「有閑倶楽部」全編これ一条先生の世界全開でございます。「んな、ばかな~~~!!」「そりゃ、ないだろーーー!!!」展開は超ハイスピードで、論理は強引、登場人物全員ぶっとび。昔の少女マンガが揶揄された世界が絢爛豪華な絵巻のごとく展開しておるのです。
だからこそおもしろい。読み出すと止められない。なんというパワーでしょう。マンガ界を30年以上トップで走り続けてこのパワー。すごいね。
男性誌で求められる世界やディテールの「リアル」さなんて必要ないの。ひたすらオシャレで人間関係だけがリアルであればいいの。それが少女マンガなの。
財閥令嬢悠里の剣菱家なんて、財閥としてはまったくリアルじゃないでしょ?この嘘臭さがいいのよ~~。「家の設定はぶっ飛んでるけど、家族関係はとてもリアル。」ここがツボね。親父さんの万作さんはおふくろさんの百合子さんに笑えるほどまったく頭が上がらない。これがリアルでいいの。また百合子さんとんでもなく強い。剣菱家が出てくる話がやっぱり一番おもしろいわ。
これがTV化されているという話ですが、不可能でしょ。このおもしろさの再現は。「少女マンガ」というフィールドでしか成立しないし、それで何が悪い?ってなもんだ。