この間一輪咲いたかと思っていたら、すでに梅は満開です。早いところではもう散り始めています。
今時分、ちょっと田舎だとそこらじゅうに紅梅や白梅が直立したり枝垂れたりしながら咲いています。色がついていなかった冬に、春の訪れ。それにしても今年は暖かいなあ。
梅の花はいい香で、寒さが少し緩んだ空気の中に漂ってきます。かすかで優しい香だよなあ。どちらかといえばこの香だけでも桜より梅のほうに軍配を上げたくなりますです。
大好きな井上靖の小説「額田女王」の中で、額田女王が初めて大海人皇子と夜を共にするとき、梅の花が満開という設定でした。「梅林を見せてやる」といって、ほとんど拉致同然に馬に乗せられて連れて行かれるんだよな。
「井上靖って、どうしてこんな女心を鷲掴みにする話を思いつくの!!」と叫びたくなるような夜の描写で。大海人皇子も中大兄皇子も溜息がでるほどカッコよかったです。「こういう皇子二人に愛される女の話を書こう」と思いつくところが、すでに尋常な日本男子のおじさんじゃないと思います。
今、NHKの大河ドラマで「風林火山」をやってますが、どうせやるなら「額田女王」をやって欲しかった。山本勘助よりこっちだと思うけどな。