TO-Y

1130 だから、ジャンプでもマガジンでもなく「男組」の昔からサンデー派なんでございます。

3大少年誌の中では売り上げいつも今ひとつだけれど、いいのサンデーだから。これからもただただ喧しいジャンプとか、ヤンキーさえ出せばいいのかマガジンとかとは一線を画した路線を歩んでいってください。

というわけで1985年(うおッ)サンデー連載の「TO-Y」(全10巻・上條淳士著・小学館)です。

このマンガはもう「1にも2にも加藤か志子女史」です。トーイにもニヤにも興味が持てなかった加藤女史と哀川陽司、そしてヒデロー。ここらが読みどころでしょう。

当時の時代背景として、「歌のベストテン」とか「レコード大賞」とかが「日本の芸能界の権威」ということになっていて、トーイもやたらとこれらに反発しています。今となっては全部地に落ちてしまったので(ベストテン番組などなくなってもう久しい)、この話はもう成り立たないなあ。読み返して何かとてもなつかしくなってしまいましたですよ。

いうまでもなく上條氏は山ほどの「真似しごろ(フォロワー)」を産んだスタイリッシュな絵の人。基本は大友克洋系なのですが、大友氏に加藤女史やヒデローは描けない。加藤女史のそこらの小娘ではまったく太刀打ちできない圧倒的な色気。ゆるくまとめた髪。マスカラとアイラインばしばしの底力のある目。たっぷりの口紅と唇の脇のほくろ。力強いあごのライン。そしてスーツ、スーツ、スーツ・・・・・。当時少年誌にも青年誌にも、女性誌にすらこんな色っぽい大人の女を描いたマンガはありませんでした。「キャリアというのはこんなにも色っぽいものか」と目を洗われるようでしたよ。

あとで、上條氏には作画上の協力者の女性がいて、その人が女性キャラを描いているのだと聞きましたが、それでもこの色気を同一画面上に違和感なく成立させる上條氏のセンスには脱帽しました。

とにかく一度見ていただくしかない!今見てもすさまじいこの色気。少年誌でありながらこういうものをときおりひょいと載せてしまうサンデー。だからサンデー立ち読みは止められないのですよ。

あと、ヒデローが作る料理がむちゃくちゃおいしそうだったな。

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