ピラカンサス

Nec_0040_8 ピラカンサスの実です。いつ見ても赤くてぷりぷりしておいしそう。

でもこれは青酸系の毒を持つ植物。口に入れたらダメです。死なないまでも強烈な嘔吐に襲われるのだとか。

とはいうものの、極論するならこの世の物質で生体に毒でないものは無いんですよね。

例えば水。水もちゃんと致死量があるわけです。中世の異端審問や魔女裁判で文字通りの「水責め」があったそうな。口に漏斗を加えさせ、そこから無理やり何リットルも水を流し込んだそうな。有名な毒殺魔ヴランヴィリエ公爵夫人がこの拷問を受け、強情な彼女があまりの苦しさに音を上げたそうな。胃が裂け、食道が破れるほどの水を摂取すれば人間死にます。それこそ致死量です。

例えば酸素。これは元来生き物にとって猛毒なのです。何十億年とかけて地球上の生物は「酸素をエネルギー源として利用する」方向に進化してきたのですが、ところがどっこい酸素こそが生き物の体に仕掛けられた時限爆弾。フリーラジカル(活性酸素)が鉄を腐食させるように生物の体を蝕んでいくために、細胞は老化するのです。

塩だって、砂糖だって、とにかくありとあらゆるこの世の物質は、致死量を超せば生体にとって毒。適量ならばエネルギー源だったり、薬だったり、生体組織の組成に使ったり、なにやかやと有用に使えますがね。

世の中は「毒にも薬にもなる」モノだらけなのです。要は匙加減。

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