椿屋敷のお客様

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2005年11月12日 (土)

菊花の契り

Nec_0037_2 黄色い菊の花のエントリーで、「菊花の契り」についてコメントしてくれたお客様の「大阪しまねこ」さんは、実は学生時代の同期なのです。

いつも親身になってくれたすごくいい人なのですが、 なんせ鹿児島のど田舎から関西に出てきて自分のことでいっぱいいっぱいだったお馬鹿ちゃんだったので、その恩に全く報いてません。しかも、大阪から鹿児島に帰ってきてばたばたしている間になかなか連絡もしてなかった無精者を、よくぞ見捨てずにいてくれたと思います。その間彼女も激動の人生でかなりハードなことがあったようなのですが、いつの間にか会社を立ち上げパワフルにやっている現在です。古い友人が元気なのはこれほど嬉しいものなのですね。

不思議なもので近所にいた時分は、好きな本とか趣味とかあまり深く話していなかったのに、こうしてお互いがブログでやり取りしていると「へええそうだったのかぁ、あれが好きなの、変なやつぅ(誉め言葉)。」と発見があり、「ネットとはこりゃすごいもんじゃのう。」と改めて思う昨今。そういえば「ネットやれば。」と奨めてくれた一人でした。ほんとうにありがとう。

表題の「菊花の契り」は上田秋成の「雨月物語」の中の1篇で、名目上は「互いの志を知る武士同士の命をかけた友情物語」ということになってますが、そこは上田秋成、なにせ「菊花」ですからねえ。もろホモホモ天国江戸時代を反映したお話になってます。主君の仇を討つために潜伏する男が、道中病に倒れて看病してもらった男と深い友情と兄弟の契りを結びます。「来年の菊の節句にお会いしましょう。」との約束を残して仇討ち男は旅立つのですが、待てど暮らせどやってこない。「今夜はもういらっしゃらないのか・・・」とがっかりしていたら真夜中にかの人がやってきた・・・。大喜びで心づくしの馳走と酒を振舞い友情を暖めあうが、翌朝にかの人の気配がふっと消える。実は約束のその日仇討ち男は拘束されていて、「このままでは約束を破ってしまう。せめて魂だけでも飛んでいきたい」と切腹して果てたのだ・・・と後に人づてに聞き看病男は大泣きしました―――。という話なのですが。いやあ、二人の男の会話がね、ネチコイのですよ。ベタベタしているのですよ。「ああ、いかにもその道の人たちの会話ね・・・。」って感じなんです。大げさで美意識全開。おもしろいんですけどね。

今日は白い菊が咲いていたので、なんとなく「ホモ話好きの友人」しまねこさんを思い出してしまいました。いや、しまねこさんとわたくしの間にはなんの「契り」もありませんよ。双方その方面に関してはいたってノーマル(のはず)。

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菊花の契りを参照しているブログ:

コメント

「菊花の契り」ってやっぱり看病萌え~(笑)
オトコがオトコの着替えとか手伝ってるのをガッツリ想像してしまいますよ。

春さんもUターン、介護ときっと大変だったのでは・・・と思います。

そういえば、九州出身の同期で「坊主頭」で有名だったOさんもフォトログをやっています。
で、アンテナの「オキニ・大阪・サブカル」カテゴリの「 t ○a c e s」なので、
覗いて下さいです♪
もう坊主ではなく、ノーマルな髪型の写真が多いです(笑)

ああ、そうそう「菊花の契り」看病振りがかいがいしすぎて、でてくる病人食も手がこんでそうで、よりいっそう菊色を強めてましたね。人は変わったり変わらなかったりさまざまですねえ。

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