椿屋敷のお客様

昆虫 Feed

2011年5月17日 (火)

ベッコウトンボ

Dvc00137 こないだの土日、祁答院町の藺牟田池で「全国市民トンボサミット」なるものが開催されました。

知る人ぞ知る、藺牟田池は何万年か前の火山の噴火口に水が溜まった湖で、九州では珍しい泥炭の干潟があり、ラムサール条約で保護されてます。

ここは古代種に近いトンボ、ベッコウトンボの生息地で、市民が手弁当で保護活動を行ってます。

二年前の渇水で池が干上がりかけ、ベッコウトンボのヤゴが危うくなったとき、消防のポンプ車でよその湧き水を汲み上げてきて干潟に散水したのも、市民が手弁当のボランティアで実行したのでした。

トンボサミットには観察会の時間が設けられてました。その観察会に小学校一年の甥っ子を連れて参加しました。絶滅危惧種のベッコウトンボを見ておきたかったからです。

やはり、渇水の影響で今年も羽化するトンボは少なく、その日に観察されたのはわずかに三頭だったそうな。

幸い、甥っ子とわたしは、優秀な案内人の方のおかげで、一頭だけベッコウトンボを観察することができました。おおお、こんなトンボだったのか。確かに鼈甲色をしている。そして腹の長さが短い。

もちろん、わたくしの腕ではその姿をカメラに捉えることなどできるはずがなく、とりあえず藺牟田池の景色を写してお茶を濁すという・・・・・・・

昆虫の写真をきれいに撮れる人ってすごいね。

2010年8月31日 (火)

君子危うきに近寄らず

Dvc00009 去年の九月の初めでした。キイロスズメバチの巣の真下にうっかり入り込んで、14、5箇所も刺されたのは。

今年は猛暑でさらにスズメバチが増えているらしいです。なんせきゃつらの餌の蚊や蚋やその他の小虫が大発生しているので、餌に事欠かないのです。

もう一度刺されたら、まじで命が危ないので、野外の作業はホント恐る恐るです

絶対に帽子を被り。長袖を着て。黒を身につけず。香料を身につけず(シャンプーや石鹸、洗剤もにおいが強いのは使わない)。GPSをオンにした携帯電話を肌身離さず。家には抗ヒスタミン剤を常備しておく。

そして、藪にはうかつに近寄らない。君子危うきに近寄らず。この言葉がこれほど身に染みる日が来るとは。

2010年7月 1日 (木)

ブトの噛み跡

Dvc00371 ブト(ブユともいう)に噛まれたことありますか?

今年は雨量が多くて湿気があるせいか、ものすごくブトが多くて難渋してます。草刈しててもヤギの乳搾りしてても、耳だの背中だの首筋だの、皮膚の柔らかいところに喰らいつき噛み付いて離れません。蚊より厄介です。

見た目、ショウジョウバエと変わんないのにねえ。吸血。蚊は刺すだけで噛まないけれど、ブトは皮膚を噛み切ります。この凶悪さ。イタガユクて気が狂いそうになります。

でも、このブト、水がきれいなところにしか発生しないんですと。指標になるほどらしいです。まあ、うち近辺の水がきれいってことで。

ああ~~~、でももう噛まれたくないよう~~~!!!

2010年4月29日 (木)

マイマイガ(?)の幼虫大発生

Dvc00343 今年の春はこの毛虫が大発生しております。

マイマイガ?蛾の幼虫には詳しくないので正確な名前はわかりません。とにかく食べ物を選ばないらしく、ありとあらゆる植物についています。うげ~~~!!

今朝もちょっと外に出ただけで何十匹と目にしました。目の悪いわたくしがこんだけ見つけられるからには相当です。何でこんなんが大発生するんだまったく。

4,5年前はチャドクガが大発生してました。椿が丸裸になってたな。おととしはキオビエダシャク。イヌマキが丸坊主。

いったいどういう自然のバランスで、連中は大発生したり途絶えたりするんでしょうか?わかりません。一つだけ言える事は、こいつに触るとやっぱり痒くなるらしいということです。

おお、やだやだ。

2009年9月30日 (水)

エンマコオロギ

Dvc00220 うちは山の中、しかも藪、したがってこの季節の夜には虫の声がうるさいほどなんで。

今聞こえてるだけでも、スズムシ、キリギリス、コオロギ、マツムシ、あたりの声が聞こえちょります。むろん姿は見えなんだ。中でもキリギリスとコオロギはよく家の中に迷い込んでくるほうかな。

考えてみりゃ、この鳴いてるのは全部雄なんだよな。んでもって鳴いてるのは趣味でも娯楽でもなく「彼女欲しいー♪彼女欲しいー♪お嫁さん大募集中♪」ちゅう、生命のすべてをかけた歌なんだよな。歌声の大きさとかよしあしでモテ度が大違いらしいし。そら必死で歌うわな。

あたしゃ「風流じゃ~」とか言ってるけど。

2009年9月14日 (月)

カマキリの捕食

Dvc00211 カボスの木の上でカマキリがアゲハの幼虫を捕食しています。イモムシはもうぐちゃぐちゃの緑の肉塊になっています。

ありがたいことであります。おかげさまで農薬をまかずしても、「アゲハの幼虫大繁殖!!カボス立ち枯れ」などという事態にならなくてすんでいます。

カマキリは肉食にありがちな逆三角の恐ろしげな顔をしているけれど・・・・・・人間を噛まないからなあ・・・・・・・・ありがたいよ。

2009年9月11日 (金)

解体!!キイロスズメバチの巣

Dvc00210_2

キイロスズメバチの巣を解体しました。

一番上の段と下二段が吹っ飛んでしまいましたが、螺旋状の9段構造になっていました。

ほっといたら、これから爆発的に増えて大きくなっていたことでしょう。

Dvc00209_2 巣の断面をクローズアップ。きれいな六角形・ハニカム構造になってます。ツヤツヤプリプリした白いのは幼虫。白く蓋が被っているところには蛹が入っています。つまりあと2,3日ほっておいたら、ここからうじゃうじゃ新しいキイロスズメバチが飛び出してきたってこと。こわあああああ~~~ぶるぶるぶる。Dvc00208

幼虫クローズアーーーーップ!!!

よーーーく太ってます。精力剤に使われるのもむべなるかな。

まだ生きていて、ごそごそしています。でも、幼虫は自分で食べ物を探すことも身を守ることもできないの。もうアリがたかってきてるし。自然ってキビシイ~~・・・・・・

とか言って鶏に食べさせるのであった。もったいないし。Dvc00206_2

キイロスズメバチの働き蜂。こいつらにやられたのだ。

圧倒的に強く、残酷で冷酷で無慈悲。でも無機質で悪意は無い。「神のようだ」と思いました。

いや、ワルキューレか。ワグナーの「ワルキューレの騎行」がBGMにぴったりの連中。全部雌だし。

2009年9月10日 (木)

キイロスズメバチの巣を焼く

Dvc00194 Dvc00205 Dvc00203 Dvc00202 Dvc00200 Dvc00199 Dvc00196  日本でもっとも危険な野外生物、キイロスズメバチの馬鹿でかい巣が、うちの庭にあることが身をもって思い知らされたことでありました。骨の髄までしみこんだよ。

もう一時たりともほうっておくことはなりません。ヤギ運動場は10mぐらいしか離れていないので、こんなものをほっておくと危なくてしょうがない。どうも雄ヤギくんが右目を刺されたようで腫らして哀れっぽく啼いてるし。うんうん、痛いよなあ。おのれヤギにまで毒牙を!!

許せん!!!

というわけで、灯油をしみこませた松明で、巣を焼いてしまいました。

ほんとは殺虫剤を使いたいんだけれど、去年今年と台風が来ないせいか巣がかなり高い位置にあるのです。地上180cmぐらいです。

これだと、なかなか噴射が届かないので、松明にしました。巣そのものは、紙と蝋でできたようなもの、火をつければよく燃えます。

ご覧のとおり長さ40cmはある、8段ぐらいの巣なので、かなりの数の働き蜂が所属してる様子です。1000匹ぐらいはいるんじゃないでしょうか?巣が燃えている最中もぞくぞくと働き蜂が帰ってきています。おとろしや、やれおとろしや。

やられたときと違い、雨合羽にゴム手袋に帽子と完全防備ですが、それでも「ぶううううううん」という重戦闘機のような羽音を聞くと体が震えます。しかし攻撃目標が定まらない連中は、おそろしい攻撃ホルモンを放出することもなくむなしく飛び回るだけ。ざまあみろ。

黒焦げになって煙が出た状態で放置。ぼたぼたと幼虫や成虫が焼け焦げ、溶けて地面に落ちます。

それでも安心できず、完全に暗くなってから、また完全装備で今度は殺虫剤と角材を持って近寄ります。殺虫剤噴射!!!

「ぶぶぶぶぶぶ」

まだ残党がおる!!!おのれ!!!

封を切ったばかりのダニアースを使い切らんばかりの勢いで、右から左からありとあらゆる角度から巣に向かい噴射。暗いと連中は目が見えず飛べません。噴射のたびに「ぼたぼた」と虫が落ちる音がし、さしもの恐ろしい羽音も数少なく弱くなり、すっかり沈黙したところを、角材で巣ごと叩き落しました。

「ぼとり」と巣は落ちましたが、もう何の気配もしません。死に絶えたか。

でも、まだ安心できないので、明日の朝再び、ダニアースを持って確認に行きます。きゃつらが完全に滅びたのをこの目でしかと見届けねば、枕を高くして眠れんのじゃ。

2009年9月 9日 (水)

キイロスズメバチに襲われた!!

Dvc00194 キイロスズメバチに襲われた!!

「刺された」とか「やられた」とかじゃぜんぜん足りません。世の中によもやこれほど凶暴な生き物がいようとは、しかもこんな身近にいようとは思いもよりませなんだ。

思えばヤギのめーさんの様子が元気なくおかしかったのです。「めーさん?どうしたの?好物の青柿を拾ってきてあげる」と、めーさん心配のあまり、いつもなら帽子長袖着用のわたくしが、無帽半そでで柿の木下に向かいました。

青柿はもう今の時期たくさん落ちています。

「よしよし」。しゃがみこみ拾い始めました。とたんに「ぶーーーーーーーん!!」と恐ろしい羽音が!!

「スズメバチだ!!」「ふふん、こういうときの心得は動かざること山の如し、だ。」

と、いったんは我慢しました。なのに、ああ、それなのに。

2秒もたたないうちに、3匹、5匹と、頭の周りに群がる蜂が増え、第一撃が右即頭部に「ガツン!!!」と。

文字通り雷に打たれたようなショック!!続いて第二撃、第三撃。たまらず「山の心」はもろくも崩れ去り、逃げ出しました。頭に手をやったので指も手首も指され、耳、首筋、背中、腹も刺され、・・・・・・・・

これほどの速さで走ったのは何年ぶりか、という猛スピードで 、100mほど離れた家に向かいました。なれど「許さん」とばかりに、しつこく追いすがる蜂ども。

結局、14,5箇所ほど刺されて、振り切りました。

そしてそっからがたいへん。不覚にも抗ヒスタミン剤の買い置きが無く、そのままたまたま来ていた父に運転してもらって病院へ。車の中でも八箇所ほど刺された頭を初めとしてガンガンずきずきと激しい痛みが走ります。「痛い!痛い!」

喚いたころでしょうがないのですが、喚かずにはいられない。

病院に着いたら、先生は往診中。受付に頼んで先生を呼び戻すまでの、20分が、長かったこと長かったこと。あまりの激しい痛みにのた打ち回りました。

看護師さんが体中にアイスノンを当ててくださるのですが、「焼け石に水」とはこのことか。

やっと先生が帰ってきてくださり、診察。その間も「イタイイタイ」。

「毒を吸うからね~~」と吸盤のついた注射器みたいな器具で、背中だの手首だのの傷口から吸い取ってくださいます。「先生、アタマ、アタマが痛いんです」

「頭はねえ~どうしようもないからね~毛がはえてるでしょ~」

そんなああああ!!!

「顔を刺されたり目を刺されたり、しなかったのが幸いと思うしかないねえ」

ううううううう。

「これだけひどいとステロイドを注射しなきゃね~」

指示を受けて看護師さんたちが着々と静脈注射の準備をしてます。「右腕左腕どっちの血管がでやすいの?」「どっちもどっちです~~~」涙声でいうわたくし。無事注射が終わり、抗ヒスタミンの軟膏を塗りたくられ、「はい、帰ってね。冷やしとくほうがいいよ。」

ううううううううう。

帰ってからも4,5時間は耐え難いほど痛く、冷凍庫からありったけの保冷剤を取り出し、タオルで巻いて上半身中、特に頭を冷やします。

スズメバチは特に黒いものを襲うので、頭は要注意なんだよな。わかってた、わかってたのに~~~~~!!!!!

090909_4 09092_3

2009年9月 5日 (土)

カマキリの抜け殻

Dvc00174 昆虫は脱皮する生き物であります。なので、抜け殻はセミだけでなくカマキリにもあるわけです。

庭先の柘榴の実の先に、そんなカマキリの抜け殻が引っかかっていたので写してみました。こんなところでなあ。脱皮したんだなあ。

カマキリは決して好きな昆虫じゃありませんが、田舎で暮らしてりゃそりゃあご縁があります。害虫を食べてくれるので益虫として殺しちゃならん、と教えられてますしね。

でも、そんな教えより何より「二度と殺すかァ!」と思わされた恐怖の体験がありました。

お子様の頃、まあ、気まぐれでよく肥え太ったカマキリを殺しました。それでもってその膨らんだ腹を、角材の角で潰したんですわ。ぴくぴく動いて気持ち悪かったし。そしたらね、お尻からね、ぴゅーっと黒い長ーーーい得体の知れんものが飛び出してきたんですわ。「カマキリの腹の中に、何でこんなものが!!」というぐらい長かった。そして、それは生きて(!)いて、飛び出した端からうねうねと動き回り、とぐろを巻き、なんとも言えん気持ち悪さでしたわ。

そやつも角材で叩いたのですが、これがなんともかんとも死なん。いつまでもいつまでもとぐろを巻いている。たまらなく気持ち悪くなって、そのまま放り投げて家に逃げ帰りました。

後で知ったのですが、それはハリガネムシというカマキリの腹の中にいる寄生虫だったそうです。寄生虫。そんなもんを腹の中に飼うてるんか、カマキリよ。

それからカマキリは殺せません。