椿屋敷のお客様

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2006年8月 7日 (月)

泳ぐ牛

Nec_0008_21出水兵児の友人が一週間ほど里帰りしていました。実家が床上浸水だったそうで 、「・・・・・片付けに疲れました・・・・・」と一言。

鹿児島県北部の豪雨災害で被害にあわれた方々、重ねて心よりお見舞い申し上げます。

さて、豪雨の被害にあったのは人間だけではないわけです。川内で1800頭の牛を飼ってらっしゃる牧場の牛舎も水深2mまで水に浸かってしまったそうです。

2mといったらいかに牛でも足は立ちません。その恐ろしい夜、牛たちは鼻先を水面に突き出して必死で泳ぎ続け、翌朝夜明けとともに飼主さんが救助にくるまで耐えて、1800頭のうちのほとんどが生還したそうです。

スペクタコ―!!!

1800頭の牛が濁流の中を泳ぐ風景。想像するだに凄まじいものがあります。ギリシア神話のヘラクレスの偉業の中に、「30年の間一回も掃除していない3000頭の牛がいる牛小屋を3日で掃除する」というのがあります。ヘラクレスは「近所の川の流れを牛小屋に引き込んで押し流す」というはなはだ乱暴な解決をいたすわけですが、「こんなのお話だよ。ファンタジーだよ。」と思っていたら、な~にがなにが。わが鹿児島では、もろに現実のお話ではありませんか。

もっとも、それで牛舎がきれいになったのかどうかは知りませんが。(まず後片付けのほうがたいへんでしょう。「ヘラクレスの偉業」がファンタジーなのは、この後始末という現実を無視している事のほうですね。)

ともあれその夜の飼主さんの心痛たるや、さぞかし、とも思われますが(うちのヤギ達がそんな目にあったらと、考えるだけで胸がつぶれそうになるもの)、夜が明けるや否や駆けつけた牛舎で牛たちが生き延びているのを見て、そらあ嬉しかっただろうなあ。

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コメント

春さんこんばんわ。

私もうちの王子と王女(ねこ2匹)が被災した時のことを考えると夜も眠れなくなります。

避難所で動物お断りっていわれたら、迷わず家に帰ってこの子達と一緒にいたいと思います。

ましてや1800頭の牛さん…。
もー、ほんとに助かってよかったー!!!
ものいえぬ動物たちが辛い目に遭うのは耐えられません、私!!

おはようございます。
助かってよかったですよね―――。

この牛さんたちは「食べるための牛さん」で、高値で取引されるブランド牛だったからもちろんお金の問題もあったのでしょうが・・・・・。でもブランドを確立するほどいい牛はお金だけじゃなく愛情がないと育たないはずで・・・・・。たいへんな愛情をかけてらっしゃたとおもいます。本当によかったです。

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