椿屋敷のお客様

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2005年10月 5日 (水)

エロイカより愛をこめて・31巻

Nec_0061 まあ、このブログを読んでくだされば想像がつくと思いますが、ここ数年、鹿児島県外に出ていません。あ、水俣と都城には行ったな。(でも、どっちもほとんど鹿児島県←暴言)。飛行機にも長いこと乗ってません。旅行が嫌いなわけではなく、一人であちこちフラフラするのは大好きだったのですが、まあ畑の手入れをしだして、犬猫鶏の世話をしなきゃで、外に泊まることがほとんどなくなりました。ヨーロッパは(特に地中海沿岸とか、ドイツとか、東欧とか)行ってみたい場所の一つです。しかしまず行く予定ないなあ。行かれた方、どんなところなのかいろいろ教えてください。

というところで、「エロイカより愛をこめて・最新31巻」(青池保子著・秋田書店)です。

「まだやっていたの!?」という方結構いらっしゃるのでは?80年代に一世を風靡しましたね。当時の少女マンガは本当に「何でもありー」の世界でしたね。イギリス貴族でホモで泥棒で金髪巻き毛の超美形のドリアン・レッド・グローリア伯爵と、ドイツ軍人でNATO情報部所属で強面で唐変木のクラウス・ハインツ・フォン・デム・エーベルバッハ少佐が、まだ冷戦構造だったヨーロッパを縦横無人に駆け巡り、「そんなんありかー?!!」というような荒唐無稽な事件に巻き込まれ、解決していくというとんでもなさでした。また脇役もでてくるやつでてくるやつ個性的もいいところで、伯爵の経理士の超ド級ドケチのジェイムズ君、メカマニアのおっさん部下ボーナムくん、少佐の役立たずの部下AからZまで24人(かわいそうにアラスカに左遷されたりしてた)、上司のデバラハゲ部長、まだソビエト連邦で敵役だったKGBのコードネーム白クマと仔熊のミーシャ〈テリ―・サバラスみたいなサングラス・スキンヘッド)、等々多士済々、多士済々・・・・・。恥ずかしながら「ヨーロッパにも行ってみたい」に多少なりともこの作品が影響を与えてます。(あと「MASTERキートン」(浦沢直樹・小学館)の影響も大きいです)。

ご存知のようにベルリンの壁があっさり壊され、ソビエトはロシアに変わり、永遠に続くかと思われた冷戦構造は崩壊しました。この作品もその激動の10年間は休載してました。「ま、無理だよね。大前提が崩れちゃったし。」と思ってたら数年前から復活してるんですね。

驚きましたよ。柔軟な作品世界だったんだなあ、と思います。少佐は相変わらずNATOに所属してるし、白クマ、仔熊のミーシャもロシアにいます。敵同士ではなくなったために、旧来の恨みを無理やり忘れてテロやファシズムの撲滅や旧体制の後始末のために協力したりしています。もちろんいずれ劣らぬ筋金入り、水面下での丁丁発止の陰謀策謀は相変わらず、そこにいつの時代もとことん能天気な伯爵が絡んできて・・・。

昔のような野放図なパワーはなくなりましたが、芸は円熟し深くなりました。復活したシリーズもおもしろいのでなんだかすごくうれしいのです。

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コメント

これまだ連載していたんですね。わー。絵が何ともいえず「アノ時代」ですね~。私は読んだことないのですが、友達がはまっていたので、タイトルだけは小学校の頃から知っています。途中から世界情勢ががらがらと変わって、作者は慌てたでしょうね。。

まだ連載してたんです。「アノ時代」ですねー。(「王家の紋章」もまだやってます。)世界情勢、世紀末にほんとがらがら変わりましたねー。びっくり。

「王家の紋章」!!懐かしすぎる!「ガラスの仮面」と並んで、もはや大河の域に達してますね。まだ古代エジプトと現代を行ったり来たりしているのかー。ひゃあ。昔の漫画は歴史物が多いですね、知らないうちに詳しくなっていたもんです。私は「天上の虹」好きです。

あすなろ坂とか・・

うわ、みなさん昔の「少女マンガ歴史モノ」読んでらしたのですね!「天上の虹」「あすなろ坂」。なんといっても「ベルサイユのバラ」以来、少女マンガといえば歴史ものだった時代が・・・

懐かしいタイトルが続々と。嬉しい~。

「キャンディ・キャンディ」もそうでしたね。アジアで人気とか。びっくりしたのは、一条ゆかり先生の「デザイナー」がドラマ化されることですね。あれも今となっては歴史モノも同然。

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