漆喰壁
父が二年かけてリフォーム中です。かなり家らしくなってきました。
父の趣味で「黒塗りの柱に漆喰壁」になっています。昔の左官屋さんは漆喰壁を作るのに、まず格子に組んだ下壁を作り、さらに海草をどろどろに煮てそれを糊にして一から漆喰を練らなければなりませんでした。小さい頃、よく左官屋さんたちが庭で、トタン缶で臭い海草を根気よく煮ていたことを思い出します。そういう手間ひまかけた壁なので、耐火、断熱効果が大でした。その壁を使って作った土蔵は、たいそう手間がかかりお値段が張る建物でしたが、宝物を貯蔵するのにこれほど適した建物はなかったわけです。昔のお金持ち「分限者どん」を語るのに、「蔵をいくつ持っていたか?」を基準にするのはそういうわけです。「コガネムシは金持ちだ~♪」のコガネムシが小金を貯めたら「金蔵たーてた蔵建てた~♪」のもムべなるかな。
今の漆喰はかなり簡略化されていて、下壁はタッカ―でたんたか張りつける事ができるし、漆喰は水を加えれば練ることができます。だから父のようなシロウト大工でも、かなりのスピードで格好をつけられます。便利な世の中になったものです。
日置の家は秋にはトイレも改装され、来年は台所の水周りの改装も完了し、人が住めるようになるでしょう。父と母の終の棲家として、トイレも完璧バリアフリーです。たとえ車椅子になっても、容易に方向転換できるだけのスペースをとってあります。「古民家の外観に、最新設備」。自らの手での改造はまことにローコストで済むようです。
モダンな門に、本瓦。床さあに見えるは「楓橋○泊」の拓本ですね。春さんのバックボーンが垣間見えるお家です。
ご自分でお家をリフォーム出来る腕があるなんて、羨ましい限り!
投稿: 麦の花 | 2005年12月28日 (水) 00時18分
おはようございます、麦の花さん。
いやああ、「お化け屋敷」だったときの写真があればなあ。そうすればなぜこんなにずぼらで無精でズンだれた性格になったのかおわかりいただけたのに・・・、というぐらいひどかったんすよ。父はこの家に生まれ育ったので、幼少から、否が応でも家の修理をせなならんかったらしいです。リフォームというとカッコいいですが実はその延長やってるだけらしいです。
投稿: 春 | 2005年12月28日 (水) 09時37分