椿屋敷のお客様

« オナモミ | メイン | ハチミツとクローバー・9巻 »

2006年8月13日 (日)

ムクゲの花

Nec_0024_19 ムクゲの花が咲いています。

お隣の大韓民国の国花です。お隣からの密入国者の方が「国境の島対馬に、ムクゲを地道に植えて領土権を主張している」らしいです。凄いですね――――。いろんな意味で。

中華人民共和国、大韓民国、ロシア、日本はご近所さんと軒並み海上の領土権問題でもめています。このへんの畑の境界とか田んぼの水争いと原点は変わりなし。建前は双方「愛国心」「歴史の由緒」カッコいいこと言ってますが、なあに結局は漁業資源と何より海底資源の確保ですよ。それがすべて。

去年の六月にこのブログで申し上げましたが、原油の価格はもう下がりません。上がる要因はあっても下がる要因は無いです。今、ほとんどの石油を海底400mから堀り上げているんです。「海底400m」ですよ!!すでに大陸棚ですらない。あとはそれより深海の油脈を探していくしかないのです。地上の油脈を探すのとは大違いのハイコスト。石油資源の限界がもうそこに見えているため、水素やメタンハイドレード、エタノールなどの次世代資源の開発に必死ですが、それなんかをエネルギーとして使う状態にするのにもエネルギーが要るわけです(水素を固形化するにも、固形のメタンハイドレードを気体化するにも)。もう火ダルマ!

砂糖の値段が最近上がってることにお気づきの方も多いと思いますが、それはサトウキビから次世代エネルギーのエタノールをとるから。そっちのほうが最優先なのです。

人類の文明は「エネルギーと食料の確保」これがすべてでしょう。今の政府発表が盛んに「景気回復・いざなぎ景気を超えた!」と吹聴しています。しかし、どうにも「平成の大本営発表、つまりインチキ」臭いのは、この「エネルギーと食料」の問題をきれいに無視しているからです。「原油価格の高騰は懸念材料だが・・・・・」ってそれが一番重要事項でしょうが!!

ことさらに「エネルギーと食料」の問題を過小評価しているところに、作為と情報操作の臭いがプンプンします。

ご存知のように第二次世界大戦で日本が中国侵略・東南アジア侵略をしたのは一にも二にもエネルギーが欲しかったからです。そして太平洋戦争でアメリカと戦う羽目になったのは、石油資源の輸入ルートを絶たれたからです(ABCD包囲網ね)。「愛国心」でも「アジア人民の独立を守る」でもないぞ。そこらあたりを絶対間違うんじゃなねえ!同じ轍を二度も踏むんじゃねえぞ!

国家が「エネルギーと食料の確保」のためにあらゆるカードを切って尽力するのは当たり前なんだよ。だけど戦争は最低最悪のカードでしょう。なにせハイリスク。しかもノーリターンの可能性大。「大韓民国が対馬の領土権主張のためにムクゲを植える」エグイ手だとは思うけれど、それぐらいはするだろう。あっちにしてみりゃお遊びのカードの一つぐらいなんじゃないか?気になるのは、たぶん「木を自分で植えた事すらない、土すら触った事ない」ような連中が国家とマスコミの情報操作に踊らされて底の浅い「愛国心」とやらでイシレン(しょうもない)事をせんだろうな、ってこと。勝負に勝つのは「クールに自分を見失わずやるべき事をやってきた」奴でしょう。いいカッコは必要ありません。

あああ、美しいムクゲの花をだしといて、たいそう生臭い文章になってしまいました。ムクゲの花は乾燥させると下痢止めの薬に。木の皮は水虫の薬になります。花の美しさに似合わずなんと現実的な薬効でありましょうか。切花としては水を吸わず役に立たないというところも。繁殖力旺盛でよく花をつけます。こういう花を国花とする国はたいへんなリアリストではないか?と思います。

トラックバック

このページのトラックバックURL:
http://app.synapse-blog.jp/t/trackback/190372/6474185

ムクゲの花を参照しているブログ:

コメント

そういえば、やはりあの海域にも資源が眠っているという噂があるらしいです。

美しいお花には罪はないのに、人間側にいろいろな思惑があるのが何ともややこしいことだと思いますです。
確かにリアリストなればこそ、漢の武帝に楽浪郡なんてのを作られたり、隋やら元やらに侵攻されたりしても、
世界史上から民族が消える事は無かったんでしょうねぇ・・・

ムラの水争いのデカイ版が戦争だとしたら、人類って進歩してないんだなぁとタメイキが出ます。

あの楽浪郡の遺跡も「中国が戦争中のドサクサにまぎれて捏造したんだ」という説もあるぐらいで。本当にしぶとくてリアリストな国だと思います(誉め言葉)。また中国がそれぐらいの事はやりそうな国ですよね(これも誉め言葉)。とか言ってる間に根室でカニ漁の方がロシア警備船に射殺されてしまいました。なぜ射殺するの?厳重に抗議するとともに真実の解明を。亡くなったかたには心より哀悼の意を表します。

コメントを投稿