葛籠はいずこ
アオツヅラフジは「青葛籠藤」で、要するに葛籠(ツヅラ)をこれで編んでおったわけですよ・・・・・って久しくツヅラを見ません。舌切り雀のお話の中ぐらいにしか出てこなくなりました。「欲深ばあさんは雀のお宿からしめしめと大きい葛籠を持って帰りました。家で開けてびっくら仰天!葛籠の中から百足や蛇や蜂などのたくさんの毒虫があふれでました・・・・・」というやつ。当時はごくごく一般的な家庭道具だったんでしょうな。そらそうだ。アオツヅラフジなんてそこらの山にわんさか生えているもの。籠編みの技術さえあればタダでどんどん作ることができたんでしょう。
今ツヅラに近いものは100円ショップにありますね。材質はコーンやヤシや籐やいろいろですが、おそらくインドネシアやベトナムなんかの東南アジアから二束三文で買い叩いてきたであろう籠製品の数々。無造作に山積みしてあります。
「籠を編む」作業はかなりの熟練と手間がかかる仕事で、ちょっとしたゴミ箱を編むのもそうそう簡単にはできるもんじゃないです。山積みにされている籠も全部とても綺麗に仕上げてあります。かなり神経を使った手仕事です。
むこうは日本以上にこの手の蔓草が繁茂しているでしょうから、材料はタダみたいなものでしょうが・・・・・なんだかね。そんなふうにあちらさんの人や自然を浪費して大丈夫かよ。気がつかないうちに「欲深ばあさんの強欲」やってるんじゃないか?「あるもの全てを根こそぎするとロクなことが無い」という教えだぞあれは。
祟りがくるぞ。
全くそのとおりだと思います。私は今北鎌倉に住んでいますが、葛やあけびの編んだ製品は2万とか3万とかばか高いです。日本人が作るとこの値段ということは東南アジアで作っても同じ値段の労力がかかるってことですね。このあいだ竹の籠を作る教室に行きましたが、手のひらサイズの籠を編むのに1日かかってしまいました。手仕事を大切にしよう。
投稿: とまりん | 2006年9月11日 (月) 12時59分
はじめまして、とまりんさん。「手仕事を大切にする」それが大事だと思います。日本はモノ作りの本場だったんだもの。やっぱ土地や金ばかり転がしとったらいかんでしょ。というよりやばいでしょ。
投稿: 春 | 2006年9月11日 (月) 22時28分