椿屋敷のお客様

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2006年10月13日 (金)

ヴィンランド・サガ

Nec_0013_24 「北欧神話」「エッダ」「サガ」・・・・・大好きなんですよ。片目の大神オーディン、雷神トール、美と豊穣の女神フレイヤ、二頭立てのヤギ馬車に乗る天気の神フレイ、バルドル、ヘイムダル、裏切りの神ロキ、宇宙樹イグドラシル、アスガルド、ヴァルハラ、戦いの女神ヴァルキューレ、運命の女神ウルト・スクルト・ヴェルダンディ、ミッドガルド大蛇、地獄の番犬フェンりル狼、トロール、ルーン文字と魔法、そして神々の黄昏・・・・・。

世界の神話の中でも最も美しく、豊かなイメージを持つ神話であると思います。これの原本が発見されたのがアイスランド。最果てもいいところの北の島ですが、昔からヴァイキングが住んでたそうな。「エッダ」はヴァイキングの神話ですもんね。(武人の極致ともいえるヴァイキングの島アイスランドからほんのこの間駐留米軍が撤退して、世界で唯一軍隊の無い国になったのは歴史の皮肉というかおもしろさなのですが・・・)

「この世界観を誰か漫画化せんかなあ・・・ヴァイキングものって見てみたいなあ」と思っていました。だいたい海賊モノって洋の東西、時代を問わず見てみたい。例えば倭寇。例えばカリブ海海賊(これは「パイレーツ・オブ・カリビアン」でディズニーが映画化したか。まさしくマンガみたいな映画だった)。冒険心をくすぐるのよね。時代考証ははなはだたいへんそうだけれど。

というわけで、今おそらく日本で唯一のヴァイキングマンガ「ヴィンランド・サガ」(既刊2巻・幸村誠・講談社)です。たまげました。いつの間にこんなおもしろいの始めてたんだ!

幸村氏は「プラネテス」(全5巻・講談社)で名を売った人です。「プラネテス」あまり好かんかった。着想はおもしろかったんだけど、特に後半が青臭すぎて。

「ヴィンランド・サガ」の主人公はアイスランド出身のトルフィンという少年。無口で驚異的な戦闘能力を持つ彼は、父の敵のヴァイキング傭兵隊長アシェラッドのもとで使い走りをやっている。手柄の褒美はアシェラッドとの決闘の権利。

「少年を主人公にする」のは幸村氏の作戦勝ち。幸村氏は少年のパワーとかピュアさとかその分のバカさとか、描くのが抜群にうまいと思う。トルフィンがむちゃくちゃかわいい。バカなんだけどねえ。ほんでね、トルフィンが敵と付けねらうおっさんアシェラッド、こいつがまたいいのよ~。ノンシャランで、ヘラヘラしてる軽薄オヤジみたいなんだけど、知恵がまわるまわる。世間知ってやつ。しかも実は強い。いいねえこういうオヤジ

トルフィンに多大な影響を与えた父トールズは、それこそ雷神トールをそのまま人間にしたような偉丈夫で、最強の戦士で、にもかかわらず人間的にもできた男。アシェラッドとは正反対のタイプ。彼もなかなか魅力的なんだけどお人よし過ぎ。姦計にかけられてトルフィンの目の前で殺されてしまう。いかにも少年が好きそうな英雄。(ま、あたしゃこういうタイプはまっすぐ過ぎて苦手だけどね。トルフィンのお姉ちゃんのユルヴァがいつも文句言ってたのわかるような気がする。)

物語はまだ始まったばかりで、今アフタヌーンで連載してるんだけれど(週刊の少年マガジンじゃ無理だったらしい。さもあらん)、先が楽しみで楽しみで。久々のヒットでおます。アフタヌーンではアシェラッドの隊がイングランドに侵攻してて(いわゆるノルマン人の侵略ね)、トルフィン大活躍、しかもトルフィンと同年輩の超美形のイングランドの王子様が登場してたり、どうなるの?どうなるの?

ゆっくりでいいから、思う存分描いて欲しいな~。トルフィンがどう成長して、どんないい男になるのか見たいよ~。

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