椿屋敷のお客様

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2007年2月17日 (土)

蓬生

Nec_0039_14 早いもので今年もすでにヨモギの新芽がでています。草もちを作れということでしょう。

ヨモギはぱっとしない見栄えの上に臭いもきつい、夏には2m近くになり、ぼうぼうと生い茂って家を荒らすのですが、万病の薬。ざっと見ただけでも喘息に、健胃・貧血に、腰痛・腹痛・痔の痛みに、下痢止めに、もんで血止めにといろいろな薬効があります。

こういうところが源氏物語の「蓬生」のタイトルに使われたんでしょうね

ご存知のように「蓬生」は、明石に流された源氏の足が途絶えたために、窮状に陥った末摘花のお話です。たいへんリアルな生活苦が描かれていて紫式部おそるべし。「ほんと身も蓋もねー作者だよな」と思わされる章であります。しかし、たいへん好きな章でもあります。特に末摘花の屋敷の、軒まで延びた蓬と門に絡みついたヤエムグラの描写はすさまじい。とにかく家に雑草をはやしてはいかんのだと、すでに平安時代の人も知っておったわけですね。

この章のラストで、やっと末摘花のことを思い出した源氏によって窮状を救われ、めでたしめでたしとなるわけですが。性格はいい人なんだよね。でも、やることなすことトンチンカン。泣いてばっかりじゃ普通問題は解決せんだろう。と、何度も突っ込みたくなることしきり。「そう見えて実はヨモギ並みにしぶとい人だった」という話かな。

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