猫の蚤とる
慣れ親しんだ猫の毛を掻き分け、よく太った蚤を探しては追い詰め、親指の腹でぷちんと潰す。猫は気持ちよくて「ごろごろごろごろ」言いっぱなし。
「蚤とり」は大人でもたいへん楽しい行為だと思っておりましたが、幼児にとっても興味の尽きない娯楽のようです。うちに滞在している広島の3歳の甥っ子は、ちょっと暇ができると「猫の蚤とる。猫の蚤とる。」と言い出します。とらせるのはドリアン(アメリカンショートヘアーのハーフ・16歳・じじい)なのですが、今までの長い付き合いから彼の蚤を取る場所も時間もだいたい決まっており、甥っ子の望みどおり「いつでもどこでも」というわけにはいきません。ドリアンが望まない限り、追いかけても逃げるだけだよ。
動物ってのはそうなんだよ。特に猫は。人間の側が辛抱強く待たなくちゃならない。ごろごろ言ってる最中でも、いきなり手を出すと驚いて逃げちゃうんだよ。少しづつ「動物の都合」を学習している甥っ子なのでした。
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