椿屋敷のお客様

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2008年7月13日 (日)

家定公、薨去。

Nec_0030 ああ・・・・・・・・

とうとうこの日が来てしまった。

「家定公、薨去。」

ショックだ。これから日曜は何を楽しみにしたらいいの?

燃え尽きそうだ・・・・・

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久々にこれほど架空の人物に(歴史上の人物ですが)入れ込んでしまいました。堺雅人の家定は本当にすばらしかった。なんというリアリティ。

もちろん篤姫を演じる宮崎あおいもキュートだし、幾島の松坂慶子もド迫力、そして本寿院の高畑淳子の超ハイテンション、滝山の稲盛いずみのクールさ(いつもクールな滝山が声を震わせて「家定公、薨去」と伝えるからドラマ効果抜群)、全部があって初めて成立しているドラマ性なんだけれどさ。奇跡のようにドラマティックでロマンティックだった「篤姫―大奥家定編―」(勝手に名づけてます)のここ2ヶ月。

考えてみればさ、家定×篤姫って「難病モノ」と「ロミオとジュリエットモノ」かてて加えて「動乱モノ」という「泣かせラヴストーリー」の要素がみっちり詰まってるんだよな。んで、凡百の「泣かせ」だと「ケッ、先は読めたぜ。その程度で『泣き』がはいるかよ!」などとスレた見手は吐き捨てるんだけどな。

堺雅人の家定が持つリアリティがそれを許さんのよ。どんなに肉体や精神がギリギリの状態でも、同情や哀れみを寄せ付けず、ウツケたりふざけたり。愛するものへの深い思いやりに最後まであふれていて、その誇り高さや気高さこそが胸を打ち涙を誘うのよ。

よかったなあ。

もう、それだけ。

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「リアリティ」というと、こういう歴史モノだと必ず「史実とは違う!」とかぎゃあぎゃあうるさいおっさんとか出てくるんだけどさ。意味ないね。

これは歴史の教科書じゃなくて「歴史モノ」というジャンルのエンターティメントなんだからさ。ドラマティックでロマンティックでおもしろいことがすべてなんだわ。「登場人物に感情移入できるエピソードを積み重ねる」これこそがエンターティメントのリアリティ。

だいたい「歴史モノ」っていわば「ファンタジー」と「ミステリー」と「SF」の総大成みたいなジャンルなんだから。「史実」なんて物語の世界観を構成するディティールの一部に過ぎないのだよ。その「ディティールをどう使えばおもしろくなるか」が物語の作り手の腕の見せ所。「ディティールが正しいかどうか」はこの際二の次。

史実上の家定の病弱も奇行もこういう解釈にしてしまえば、誇り高い貴公子のチャームポイントになるし、篤姫が男勝りで処女だったという伝説もこういう使い方をすれば、女一世一代の愛の証になるというわけ。思わず膝を叩いたもん。

改めて思いました。この脚本は凄い。

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コメント

 あと2時間後(日本より一日おくれなのですが)、春さんのプロ級より素晴らしいコメントを読み、クリネックス用意ばんたんでテレビの前からはなれません。春さんのコメントに1000%(これでも足りない)
同感、同感どうかん!!!!!

身に余るお言葉をありがとうございます。いかがでしたか?よかったでしょう?

春さん有難う!
堺雅人はじめ すべての俳優いいし、
将軍家定にこれほどの魅力を感じさせた脚本家が今までにいたでしょうか、、、
まさに貴女の洞察力に恐れ入りました。お蔭で大いに楽しみました。とってもよかったです。

春さん有難う!
堺雅人はじめ すべての俳優いいし、
将軍家定にこれほどの魅力を感じさせた脚本家が今までにいたでしょうか、、、
まさに貴女の洞察力に恐れ入りました。お蔭で大いに楽しみました。とってもよかったです。

記事に関係ないことですが,お許しください。

今朝の「はなまるマーケット」に堺 雅人さんが出演しました\(^_^)/興奮しっぱなしでした(o^^o)

素顔の堺 雅人さんも素敵でした♪

失礼しました(ペコリ)

おはようございます。
南風さん、
よかったですよね~~!!家定公亡き後どうなるんでしょう「篤姫」。

さとさん、
おお、堺雅人モテモテ!ああいうタイプは実はタラシだと思うんですけど・・・・・・。でも素敵(ハート)。

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