椿屋敷のお客様

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2009年11月 7日 (土)

毒々しい血の話

Dvc00261 もひとつついでに法の話を。

こないだ遺言状を作ったときに元検事の公証人に聞いた話です。

聞いてみたんですね。

「たとえば、たとえばの話ですが、子供が相続するはずの財産を親が使いこんじゃったら、その罰はどうなるんですか?」

「もちろん犯罪です。」

「そりゃそうですよね!!・・・・・・・・なら安心」

「犯罪ですが、家族の間での犯罪は罰則がありません」

「はあ!?罰が無い?・・・・・・・・・犯罪なんでしょ!?」

「犯罪ですが、家族間のことに法は関与しないのが原則なのです。」

・・・・・・・・なんだそりゃあ!!どんなにろくでなしの父親でも、ひとでなしの母親でも、血がつながってるってだけで、子供のお金使い込んでも罪にならんのかよ!!もちろんその逆もありってことね。

なんだよ、この「血筋至上主義」。いまやこれほど家族間の犯罪が普通になってきてるのに、まだ法の上では「親兄弟の関係とは、美しくも至上のもの」ってことになってるわけか。いつの時代の話よ。

ちゅうか「家族」「血族」というものがそれほど美しく無条件に信用できるモノだった時代が、いつどこにあったんだ!?

立会人を頼んだ友人は、ろくでなしの元亭主とやっと別れる事ができ、五人の子供を女手一つで苦労して育てている人だ。その彼女が「・・・・・・・なんだか、血のつながりの一番毒々しいところ、それを後生大事にしてるのね・・・・・そのくせ親を殺せば『尊属殺人』なんて罪を重くするくせに」と、吐き捨てるようにつぶやいた。

ほんとうに。毒々しい。なんだそれ。そんな法律早く変えろ。

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