椿屋敷のお客様

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2010年8月28日 (土)

ミレニアム

100828 スウェーデンは「たぶん一生行かないであろう国」の上位に入ります。「白夜」だの「オーロラ」だの「フィヨルド」だの一生見なくても構いません。寒いじゃん。

だからスウェーデンに関する知識はとても貧弱。スウェーデン語で書かれた本で読んだことがあるのは(もちろん日本語訳で)、「ニルス・ホルゲルソンの不思議な旅」と「長靴下のピッピ」だけ。「ミレニアム」三部作の中で何度もでてくる「名探偵カッレくん」シリーズすら読んだことがありません。

なのに「ミレニアム」三部作(スティーグ・ラーソン著・早川書房)を読み始めちゃった。んで、読み始めたら止まらない。なんだ~これ?むちゃくちゃおもしろい~~~!!

ミステリーあり、アクションあり、セックスあり、陰謀あり、・・・・・・・・ようもまあ、これほど盛りだくさんの内容をここまですっきり読みやすくまとめられることよ。しかも、これほど整理されていながら、手に汗にぎり切なさに胸が痛くなる、ツボをはずさない。その波乱万丈の物語が、あくまでスウェーデンの風土、人情、現状を舞台に語られる。スウェーデンが好きなのね~。ラーソンは(出版される前に心筋梗塞で亡くなったそうな。劇的)。

やっぱり、女主人公のリスベット・サランデルですね~。いやあ、ハードボイルドですわい。刺青とボディピアス、ガリガリの体、特異な風貌もさることながら、その徹底した戦い方がすごい!!やせっぽちで力はなさそうなのに・・・・・・・・常人よりも優れた知恵と勇気で、ヴァイキングの末裔たる馬鹿でかい男どもを敵に回して一歩もひかない。「ああ、こう戦えばいいのね」と参考にしちゃうぞ。

それにしても、わたくしの貧しいスウェーデン知識では、かの国は「フリーセックスの王国」だったはずなのですが・・・・・・・

それはあくまで「男のためのフリーセックス」だったのね。いや、もう次から次へとでてくるでてくるお下劣男たちのてんこ盛り。地位も名声も教養も関係ありません。ようもまあ、ここまでおなごを馬鹿にし粗末にする男が仰山おることよ。

今第三部を読み始めたところなんだけれど、国の中枢におる男たちにもお下劣野郎が。やつら権力もっとるぞ。どう戦うの?リスベット?

止められない、止まらない。

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