椿屋敷のお客様

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2005年7月23日 (土)

カボチャと吉おじさん

Nec_0092 わたしが小学校に上がる前の今頃の季節、祖父の弟、つまり大叔父にあたる吉おじさんが亡くなった。それが人の死を覚えている最初である。吉おじさんは長崎に原爆が投下されたとき、長女が長崎の軍事工場で働いていて、爆心地だったので行方不明になり(今にいたるも行方不明)、投下の三日後娘を探しに長崎に行き、そこで灰の浮いた水を飲んで被爆した。しかし原爆症として認定はされなかった。一生白血球の不足や内臓の不調に悩まされていたのだが。いつも新聞や本を読み、賢いのにとぼけたことを言う、人のよい大叔父であった。その大叔父が夏場は家や畑の周りの土手にカボチャをたくさん植えていた。カボチャもほったらかしでもよく育つ。吉おじさんもほったらかしで、でも土の按配がいいのかよく成っていた。吉おじさんの口癖は「展覧会に出すっとじゃ違うでや。」であった。吉おじさんあなたの薫陶を守り、テゲテゲでカボチャを作ってます。おかげさまでよく実がついてます。しかもたくさん植えたので、台風とかで大被害が出ない限りごろごろ成るでしょう。楽しみです。

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コメント

なつかしいねえ。
厳しい人生だったと思うけど、それを消化することのできた強いひとだったのか…
吉おじさん

娘さんを捜した話は聞いたことあるけど

おいしい野菜がいっぱいあって良いね。そこは。

ねえ。フジおばさんと吉おじさんの家は好きな造りだったなあ。いかにも薩摩地方の農家って感じで。南向きで。その前が畑で。

朝起きたらとりあえず庭で野菜を採る。それで朝ご飯。うまし。あまり東京が暑かったら避暑に帰ってきなはれ。

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