椿屋敷のお客様

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2005年8月 7日 (日)

ホーリーランド

Nec_0124 愛情と性欲と暴力をごちゃごちゃにしている男は、確かに世の中にいるもので、そういう男と関わりたくないのに妙に好かれたりするときがある。(だいたい潜在的なマザコンだ)。彼らはコミュニケーションの手段に暴力の占める割合が大きいのでトラブる。わたしは自分や自分の愛するものに対する暴力を許す人間ではない。殴られたら殴り返す。いいかげん大人になっても、そういう対処をしてきたが、「やっぱ、大人の女としては『きゃあああ』とか悲鳴をあげて他の男なり、警察なりに助けを求めるべきね。」と反省している昨今である。

「ホーリーランド・森 恒二著・白泉社」は「マンガ史上もっともリアルな路上格闘!」を謳い文句に、格闘技好きの男たちの静かで熱い支持を受けている作品だ。先シーズンでTV東京の深夜枠でドラマ化もされたのだが、鹿児島では放映されてなかったようだ。DVDが発売されたはずなのに「それ何?」とかビデオ屋で言われたし。観たいよう。なんせ「ホリラン好き」の男たちが寄ってたかって原作に忠実に(特に格闘シーン)仕上げとのこと、アクション大好き人間の食指が動くではないか。このマンガ、今までのお気楽格闘マンガとは性質が違うのである。痛いのよ、暴力が。心にも体にも。リアルに。主人公のユウはほんと暴力に縁のなかった華奢な男の子だったんだけど、執拗ないじめにあい、生き残るために他になすすべもなく、独学でボクシングのワン・ツーを身に付ける。それが発端となって、思いも寄らない彼の格闘技の才能が目覚め、それに呼ばれるように様々な格闘技男たちが己の全存在を賭けて、ユウと戦う。柔道、空手、レスリング、ボクシング、剣道・・・それぞれの経験者たちがリアル。なんといっても作者の森恒二氏は例の「ベルセルク」の三浦健太郎氏と友達のようで、男同士の関係の愛憎のとらえかたのスタンスに共通するものがある。ホモセクシャルの匂いがプンプンする。だけど、格闘技のかかえる一面はそれだもんねえ。そこが魅力的なのであるからして。わたしは断然レスリング土屋ファンである。剣道タカもいいなあ。

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