移動式鶏小屋
うちの鶏小屋は移動式であります。庭や畑の中で「ここ、草が生えてきたな」と思うところに、鶏小屋ごと地鶏くんとその奥様方を移動させるのであります。草を求めてさすらう、モンゴル人のテントの如しです。100円ショップで台所用のワイヤー金網をたくさん買ってきて、ジョイントでつなぎ、木枠で強化し、天井に亀甲金網を張っただけ。総額¥2500ちょっと。
これが、便利なのでありますよ。なにせ、地鶏様ご一家は、卵製造機であるとともに、草取り部隊でもあり、生ゴミ処理機でもあり、しかも鶏糞堆肥製造機、かつ目覚し時計なのでもありますからして。鶏小屋が通った後はぺんぺん草も生えておりません。しかし、土はよおお―肥えております。もうほこほこ柔らかくて黒くて見た目から違います。そりゃもう、地鶏様ご一家が実に熱心に土を強力なキック力で掘り返し、自分の糞や生ゴミを細かく粉砕して混ぜ込んでくれるので。
「地鶏」とはようゆうたもんじゃ、と思います。ご一家は本当に地面が好きなのです。掘り返した土を羽の隅々まで浴びて日光浴をするときの幸せそうな顔。うちの土地が労せずして肥え、わたくしも幸せでございます。
もうすこし数が増えたら、完璧な放し飼いにしたいものです。そのためにはワンコを本格的に牧鶏犬としてしこまねば。
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