削蹄(さくてい)
さて、人間も爪切りをせねば巻き爪になったり爪が割れたりして時に深刻なトラブルになります。同じく大概の哺乳類には爪があり、「切る、研ぐ、削る」などの処置をしなければなりません。
犬や猫の室内飼いをしてらっしゃる方は、こまめに爪切り、もしくは猫の場合は爪研ぎ板の用意などなさっていることでしょう。動物は「あたしちょっと爪伸びたわ」などと言わないので、厄介です。猫はそれでも勝手気ままに籐の家具やら障子やら襖やらの枠で爪を研ぐので 、まあ、いいのですがね(迷惑)。
馬(奇蹄目)、牛・ヤギ(偶蹄目)などの動物は蹄(ひづめ)になっているので削蹄という作業をしなければなりません。見ての通りめーさん(ヤギザーネン種・女の子・10ヶ月)の足は足袋のごとく二股になってます。『偶蹄目』の名前の由来です。でもこの足をひっくり返すと「ああ、指の本数は違っても人間の爪と同じような作りなんだな。」とわかります。ただ人間の爪よりかなり頑丈なので、「切る」というより「削る」作業です。刃の厚い剪定バサミを使って四苦八苦しながら削ります。
できればそのひっくり返した足の写真も欲しいところですが、まだその写真を撮るのは不可能です。よく、牛や馬を飼ってらっしゃる方が削蹄の作業をする映像がありますが、牛や馬よく言うことを聞く!おとなしく足を飼主に任せてますよね。口惜しいことにまだそこまでの信頼関係がめーさんとできてないのです。しかしこの作業もお互いが慣れてくれば「どら蹄を削っで足を出っしゃい」と言えばおとなしく足を差し出してくれる、そういう関係にいつかなれると、信じとるよ、めーさん。
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