廃屋の桜
うちの近所は鹿児島市内中心部への通勤圏なのでまだマシなほうだと思うのだけれど、それでもそこかしこに空き家や廃屋があります。家ってのは人が住まなくなるとあっという間に荒れ果てますね。
荒廃した屋敷の庭にも桜が植わっていて、風が吹けば盛んに花びらをまきちらしています。もう気分は吉田兼好か鴨長明。
「栄枯盛衰。無常。」平安の昔から日本にある考え方です。「永遠に続くものはこの世にはない。」たいへん潔いのですが、最近「こういう欲のない考え方は、日本列島が気候風土的にたいへん恵まれているからこそ産まれたのではないか?」と思います。
こういう風にたとえ人間が見捨てて廃屋になっていたとしても、日本の自然だと桜は生き延びて年々花をつけることができるからです。鹿児島なんかだと廃屋にばかでかいボンタンがなってたり。これならのんびりした考え方ができるよな。
「何が何でも永遠を信じて、最後の審判で勝利してやる。」日本的な考え方とは対極的なキリスト教やイスラム教の考え方。やっぱり一度オアシスを手放してしまうと即部族の滅亡につながる砂漠の一神教の厳しさなのかな?
自分の故郷が鹿児島でほんとうにありがたいことです。
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