幽玄
昨日の朝、うち近辺は見事なまでに霧がかかっていて、そこらじゅうが墨絵のようでした。幽玄とはこのことです。
「竹に霧」「桜に霧」、日本画でさんざんタイトルにされてきたモティーフですが、やっぱりいいなあ。なんというか霧がかかると無限の奥行きがあるように感じてしまうんだよね。たとえそこが毎日見慣れた景色でも「ひょっとすると霧のむこうにまだまだ続いているんじゃないか」とね。
「所変われば品変わる」じゃないけれど、スティーブン・キングの傑作ホラー中篇「霧」とか読んだら、「キリスト教圏の人間は霧に対して日本人のような郷愁はなく、恐怖心のほうが強いんだろうか?」と思います。「ジャック・ザ・リッパー」の話も「霧のロンドン」が舞台だから怖いんじゃないかな。「キリスト教が乾燥地帯をベースに育まれた宗教だから?」とか。
もっとも他にちゃんとしたデータがあるわけではさらさら無いので、まったく見当違いかもしれませんが。
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