椿屋敷のお客様

« 囀り | メイン | もやしもん »

2007年4月26日 (木)

白藤

Nec_0006 畑の中で一番藪になったところに、白藤の木があります。他のシーズンのときはまったく忘れているのに花の咲く今時分に「あ、そうだったここに白藤があったんだった!」と思い知らされるのです。

それほど鮮烈に潤沢に、こぼれそうな白い花がほこっています。

藤はなよなよと弱弱しそうな外見とは裏腹のたいへん強い生命力を持っています。だってねえ、あのなよなよとした枝をそのまま地面に挿せばあっという間に根付いて蔓を伸ばし始めるんだから。支えになる木が必要でその木に絡み付いてないと自分が維持できないようなふりをしといて、挙句の果てには宿主の木をがんじがらめにして絞め殺す。木が枯れても外の藤はその枯れ木を支えにして花をつけ実を実らせほこっていく。

藤原鎌足を始祖とした藤原氏。決して藤原氏そのものは天皇になることなく外戚として寄生して400年もの平安時代を生き抜き栄えた華やかな一族ですが、この一族の氏に「藤」の名前がついているのはまことに日本語として正しいと思わされる、藤の生態なのでありました。

トラックバック

このページのトラックバックURL:
http://app.synapse-blog.jp/t/trackback/190372/6937611

白藤を参照しているブログ:

コメント

コメントを投稿