卯の花
一説によると四月を「卯月」というのは「卯の花が咲く季節」だからだといいます。こぼれんばかりの白い花が咲いて印象的だしな。
花が咲く時期以外はまったく目立たない潅木なのに、花が咲いたとたんに「あ、ここも卯の花!あそこも卯の花!」。がらりと印象が変わります。「夏はきぬ」の中で「卯の花のにおう垣根に♪」と歌われているぐらいなので、よっぽど垣根に使われていたんでしょう。
子供の頃この歌を歌うたびに「卯の花は匂いなんかしないよ。きっと現物の卯の花を知らないやつがよかぶって(気取って)書いた歌詞なんだな」などとクソ生意気なことを考えておりましたがさにあらず。「におう」は「花が咲きほこる様」で「香りがする」ことではないと知り、「ああ、誰にもいわんでよかった恥をかくところだった」と胸をなでおろしたしだいでありました。
そういえば、「おから」のことを「卯の花」ともいうな。確かに遠目に見ればつぼみなんかそっくり。ロマンティック台無し。
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