椿屋敷のお客様

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2007年7月 4日 (水)

千日紅

Nec_0011 昔昔、お子様だった頃、鶏頭や千日紅なんかの夏の地味~な花を「なんだこりゃ?」と思っておったですよ。「千日紅はしょぼいし、鶏頭なんか気持ち悪いよ。何でこんなもの植えてるんだろ?」と。

今にして思えばこれは先人の知恵で大正解なのでありました。

要するに墓花なのです。「全国で一番墓に花を供える県」鹿児島は、これまた「全国で二番目に南の県」なのです。夏の墓花は供えてから半日と持ちません。半端じゃない太陽の照りであっという間に花壷の水は乾き、花はぐんにゃりとしおれます。夏場はお高い菊とか、百合とか、とてもじゃないけど使えないですよ。もったいない。

かといって葉の緑だけだとどうにも淋しい。赤みが欲しい。こういうときに安価でうちで簡単に栽培できてしかも乾燥に強い花が大活躍するわけです。

たとえば千日紅。鶏頭、羽鶏頭。コーンフラワー。色唐辛子。いずれ劣らぬ地味な花ですが照りつける太陽の下の墓に供えると、それらの赤みがたいへん映えます。「どんなものにも活躍する現場はある」というわけです。要は「適材適所」。自分で墓の花を供えるようになって初めて納得しました。先人の知恵恐るべし。

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