椿屋敷のお客様

« 千日紅 | メイン | 暑いって »

2007年7月 5日 (木)

ヨルムンガンド

Nec_0013 「戦争はするな」が持論です。

人道的な問題ももちろんですが、何よりかにより「損をするから」です。こう言うと「軍が開発する最新技術」だの「兵器流通による経済効果」だの「軍隊による雇用対策」だの(あと「戦争による地球上の余剰人員の整理」とか)たわごとを並べるオオバカ野郎がいますが、阿保か!

地球資源のトータルで見たら必ずマイナスになるに決まっとろうが!!軍隊は天文学的なハイコストで消費するのみ。決して生産はしない。「戦争による経済効果」をいうやつは「日本の土地は狭いから決して値下がりしない」とか言ってバブルを招いた連中と同じレベルでしょう。「人間が作った社会の、そのまた20世紀のごく一部の国が押し付けた価値観(ぶっちゃけて言えば某米国ですか)」にどっぷり浸って、その世界でくるくるくるくる独楽鼠みたいに廻って悦に入ってる連中。自分が廻るのは勝手だけれど巻き込むのは勘弁してよ。

動物の本能として闘争本能が仕込まれていることは(特に雄に)理解します。というより鶏なりヤギなり動物を飼うということは雄の闘争本能と雌の生殖本能をコントロールすることなので、雄の闘争本能がどんなに厄介なものか身に沁みてますわい。持て余した闘争本能のやり場に困ってる人間の雄が「戦争みたいなお祭りがあったらどんなにすっきりするだろう。」と妄想にふけるのも勝手。それが妄想である限りは。マンガでもTVでも映画でもケームでも妄想結構!!とことんやれ!やれ!だ。ウォーゲームは大好き。だからバーチャルの規制には反対。規制の筋が違うでしょう。

というわけで「ヨルムンガンド」(既刊2巻・高橋慶太郎・小学館)です。

こうきましたか~~~!これだから小学館は油断がなりません。少年誌でこれをやりますか。まあ、少年誌だから表現を曖昧にぼかしているところもありますが(死体とかね)。このテーマだったらそれをぼかしたらいかんのに、規制があるんだろうな。だから逆効果だっちゅうの。

話は東欧の内戦で両親を失くして「武器を限りなく憎みながら、武器を握りしめる」少年ヨナが、ココ・へクマティアルという若い(女性の)武器商人にスカウトされるところから始まります。ココと一癖も二癖もある小隊のメンバーとヨナは、世界の火薬庫を巡りながら旅を続けます。「武器を憎みながら、片時も放せない」自分に引き裂かれながらも、天才的な戦闘能力でココを守り続けます。ココはどうやら世界的な海運王の娘で、幼い頃から学校にも行かずウェポン・ディーラーとしての英才教育を受けてきたらしい。かんしゃくもちで気分屋でわがまま。でも頭の切れがよく商才抜群。なにより妙にチャーミングで魅力的。(そういや「へクマティアル」って北欧神話の商売の神様じゃなかったっけ?うろ覚えだけど。)

話はまだ始まったばかりで、背景もまだ全貌を現してないのだけれど、どうなるんでしょう?これ。「非生産活動の最たるものである戦争で、経済活動を営む」武器商人という矛盾した商売。あ、そういや2巻で「矛盾の語源」についても出てきたな。例の古代中国の「矛と盾を売る武器商人」というやつ。こういうところが作者高橋氏は、どうにも只者ではなさそうで。ちょっと3巻が楽しみなのです。

トラックバック

このページのトラックバックURL:
http://app.synapse-blog.jp/t/trackback/190372/7038611

ヨルムンガンドを参照しているブログ:

コメント

コメントを投稿