蚤とり
蚤とりとはたいへん楽しい行為なのでございます。猫飼いの方にはこの気持ちお解りいただけるのではありますまいか?
なんといっても猫の全身の毛をくまなく掻き分けて蚤を見つけ出す、これある種潮干狩りのような楽しさ。「お、こんなところにいやがった。」つぶやきつつ両手の指をフルに使い目をつけた蚤を追い詰める楽しさ。いよいよ雪隠詰めにした蚤を左右の親指の爪に挟んで「プチン!」とつぶすあの快感。たまりません!特によく肥え太って卵をぱんぱんに持った雌を卵ごとつぶすときの感触が。(まったくもってむごいことです。南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏・・・・・)
体をまったく動かさず、世の中のためにはまったくなっていない行為にもかかわらず「とりあえず『蚤とり』してるんだもん」とほざきながら暇をつぶせ、なおかつ愛猫がぐんにゃりとこの手に身を任せて全身を触らせてくれる。ああ、ここんとこ肝心ですね。信頼関係のあるちょっと大人の猫でないと蚤はとらせてくれません。やんちゃ盛りの子猫は体温高くて蚤が多いくせにちっともじっとしてなくてだめだもんな。
今の時期から夏場は蚤が大発生する時期。鼠なんかなんのその。天文学的な勢いで増えるのが蚤。ほんとは指でつぶしちゃいけないの。卵が飛び散って逆効果だから。フロントラインみたいな蚤とり薬を使うのが一番なのだけれど、雨でお出かけできない日に「プチン!プチン!」と何の生産性もない行為に浸るあの快感は何ごとにも替えがたいのでありますよ。
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