椿屋敷のお客様

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2007年8月19日 (日)

地獄変

Nec_0068 芥川龍之介の短編に「地獄変」がります。

平安時代の絵師良秀が「地獄の炎に巻かれて牛車とともに燃える女」という絵のテーマに憑りつかれ、最愛の一人娘が牛車とともに燃やされるのを狂気の眼差しで観察して、とんでもない名画を遺したというお話でした。

美しい娘は良秀が仕える貴族に懸想されていたのだけれど、それを袖にして他の男と情を通じていたので、貴族は嫉妬にかられてそんな残酷なことをしたのだと最後に示唆されています。あと絵のためには人を人とも思わない良秀の傲慢への鉄槌の意味もあったのだと。

芥川の簡潔明瞭にして論理的な名文で、良秀と貴族の狂気が淡々と書かれていて、大好きな短編なんであります。

・・・・・それにしても、日本仏教では昔から「六大地獄」の中に「炎熱地獄」があったわけです。そこでは永遠に燃え尽きることのない炎が燃え盛り、罪人たちを炙り続けるのだそうな。「地獄変」の牛車の中で焼き殺された娘のように。でもその地獄は死んでから行くところじゃなかったっけ?「生きながら地獄に落ちる」なんてぜっったいやだぞ!

日本全国、炎熱の暑さの中、熱中症が多発。今日も今日とて各地に猛暑予報が出ています。だんだん地獄に近くなってきているぞ。どうなっておるのじゃ?「足元に火がつく」とはこのことじゃ。「憲法改正、教育改革」なんかよりこっちの対策のほうが先だろう。

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コメント

最後の一文はまさにその通り。教育改革が改悪にならぬように……その答えは、炎暑列島が燃暑列島になった頃に判明するのだろう。

ううううむ。現職の先生の言葉は重いです。門外漢が言うべきことじゃないけれど、「社会が荒れてて教育もクソもなかろう」と思うわけです。とりあえずクソ暑いと人の心は荒れますね。そこからだと思うけどなあ。

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