椿屋敷のお客様

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2007年11月27日 (火)

ヨリが跳ぶ

1127 「ヨリが跳ぶ」(全20巻・ヒラマツミノル著・講談社)です。

今の女子バレーブームが来る以前に週刊モーニングに連載されていて、1巻1995年初版です。

これがねえ・・・・・、すごくおもしろいんだけれど、そのおもしろさをどう説明したらいいか考え込んでしまう作品なのであります。

なにせタイトルにもなっている主人公のヨリが変。桁外れに変。身長180cmを超える図体で、大飯ぐらいで、ときどきすごいアタックを打つんだけどとんでもないノーコン。社会常識ゼロのクセに自信家で、どこにでもちょろちょろ顔を出す。最初まだ女子高生だけど「こんな女子高生がどこにいるよ!」です。

んでも、彼女が勝手にライバル視している「女子バレー界の女王・ヒロコ」もまたヘンチクリンさでは負けておらず、ヒロコとヨリの会話など腰が抜けるほど変なのであります。ヒロコの所属する王者国舞リップスに舐められて飛び出し、実業団のオグリ製菓に入ることになったヨリなんだけれど、このオグリチームが監督以下ちょっと変な人ばかり。監督はヨリの恩師にベタ惚れの後輩だし、無愛想極まりないけれどバレーの実力はすごいヤンキー・リカコ、人はいいけれど気の回しすぎでいつもぐるぐる空回りしているキャプテン阿久津、色気も能力もあるけれどこれまたど外れた自信家の観音寺。・・・・・・・・

んで、でてくるライバルチームが次から次へと変なやつらばかり。でも変なんだけれど決して不愉快じゃないの。だから読後感がすごくいい。作者のヒラマツ氏が人間に対して愛情がある人なんだろうな、と思わせる爽快感があるのです。

ただねえ、これ、文章じゃなかなかおもしろさを伝えるのが難しい。絵もうまいんだけれど独特のタッチで、この絵も「緊迫したシーンのはずなのにどこかのんびり」した雰囲気に貢献しているのです。

とにかく読んでみて。という作品のひとつです。

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