「ナイチンゲールの沈黙」より牧村端人
海堂尊ワールドは一度はまると抜けられません。いまでてる海堂モノは全部読んでます。
「チーム・バチスタの栄光」の主役、田口・白鳥コンビはもちろん、「あ、この人あれにでてた」「あ、あの人のうわさが出てる」と登場人物が多岐にわたりあちこちにでまくり、いまや大河物語とでもいうべき趣になってます。
話として一番好きなのは「ナイチンゲールの沈黙」。「歌によるシネセジア能力」というちょっぴりSF仕立てと殺人事件というミステリー仕立て、それになにより次から次へと老若職種を問わず惜しげもなくいい男がでてくる贅沢さがたまらんのです。
中でも準主役な牧村端人の魅力は出色。まだ中学生ながら警察庁・厚生労働省のキャリアを向こうにまわし、自分の大事なものを守るために捨て身で戦う姿はカッコいい。人間のくずとでもいうべき父親は殺され、難病網膜芽腫という難病で目の摘出手術をしなければならないという事実も彼の悲劇性を際立たせます。
「夢見る黄金地球儀」という桜宮を舞台にしたおちゃらけ発明モノ(これも大好き!!こういう軽いタッチも素敵)に、青年になった端人がでてきて、びっくり。しかもすごくいい男になってました。
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