椿屋敷のお客様

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2005年9月22日 (木)

フラワー・オブ・ライフ

Nec_0018 お客様のコメントやお客様のブログを拝見していて、つくづく「おおおお、皆さんおいしいものを食べることへの情熱燃えさかっとる!」と思います。すごいですねえ。やっぱり食べることが基本ですよ。短い人生の中で、歯も内臓も大丈夫で、毎日の食事を何の制限もなくハッピーに食べることができる時は無制限じゃないです。食料だって潤沢にある時代はほんのここ数十年のこと。わずか60年前には上流も下流も中流もなく、この国はみんなが飢えていたのです。恐ろしい。「グルメ」とか気取る気はまったくないですが、毎日のご飯と味噌汁と漬物は最低限あたりまえのものをおいしく食べたいです。幣ブログにおいでになる皆様が、そういう意味ではすごく精進してらっしゃる方たちばかりで、身が引き締まる思いです。

ということで、「今、マンガ家のなかで一番食べることに情熱を燃やしている」よしながふみ氏の「フラワー・オブ・ライフ」(既刊2巻・新書館)です。よしながふみ氏は著書の中で「寝るときと仕事中以外は四六時中食べ物のことを考えているのよね。場合によっちゃ仕事中も食べ物のことを考えているのよね。」というほどの食いしん坊さんでもあります。大ヒットした「西洋骨董洋菓子店」で、「これでもかこれでもか」とばかりにこの世のものとも思えないほどおいしそうなおケーキさまさまの数々をご記憶にとどめてらっしゃる方も少なくないでしょう。

「フラワー・オブ・ライフ」の中でもそのスピリッツは健在です。

ストーリーは白血病の治療を生き延びた花園春太郎くんが、一年遅れではじめた高校一年生生活を愉快で個性的な仲間たちと楽しくおいしく過ごしていく・・・という、何てことない設定なのですが・・・。いいですぞー。笑いますぞー。手を変え品を変え次から次からでてくる料理、お菓子、食べ物、おいしそうですぞー。

春太郎の初の親友となる、ポニャポニャ体型でお人よしの翔太、高校1年ですでに完成されたオタクで体と運動神経が無駄にイイ真島、同僚教師との不倫に悩んで手を切りたがっている一見オカマの女教師シゲ、密かに描いていたハーレクインマンガを真島に公開されて人生が変わった武田さん・・・。みんなちょっとずつどこかずれてるんだけど、自分の人生に一生懸命でいじめなんかやってるヒマがない。よしながふみ氏が作りだした、ある意味ありえない高校ライフなんだろうけれど・・・。おもしろいよー!特に武田さんのハ―レクインマンガを文化祭の劇で上演することになり、「『リング』の貞子」から「お貴族令嬢」に変身した武田さんと、「超自己ちゅ―オタク」から「黒髪ハンサム士官」に変身した真島の掛け合いには爆笑。あと、2巻からいきなり火の付いた、どS真島とM女シゲの「禁断の恋愛」の行方も気になる。おすすめでございます。

なお、2巻にレシピがでてくる「かぼちゃのパウンドケーキ」作ってみました。簡単ですごくおいしかったです。

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