椿屋敷のお客様

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2006年11月20日 (月)

バッテリーⅣ

Nec_0024_24 この巻で、「バッテリー(あさのあつこ著・教育画劇もしくは角川文庫)シリーズをもっとも児童文学から遠くする男」瑞垣登場。

天才スラッガー門脇の幼馴染でチームメイト。頭がバリバリに切れて、屈折していて、性格が悪い。新田東と横手の試合のときに、的確に巧と豪のバッテリーの弱点を見抜き、往年の野村捕手のようなつぶやき作戦で、豪の動揺を誘い、そこから巧も崩れ、生まれて初めてのめった打ちを味あわせてしまう恐ろしい男。

こういう男を児童文学で、しかも中学三年という設定でもってくるかあ?(笑)

しかも、その頭の良さとか能力に比して、瑞垣のおかれている状況はきっちりいまどきの中学三年だし(笑)。そのリアルさが「ああ、こんな頭のいい男がこんな状況に置かれてたら屈折するよなあ・・・」という説得力につながっております。

後半のバッテリーシリーズをもっとも盛り上げる男です。

そして新田東の巧や豪の同級生チームメイト、吉貞。こいつがまたただの気の強い野球少年ではなく、頭の回転の舌の回りも速い漫才男だということが判明。

瑞垣と吉偵のやりとりは一見の価値あり。爆笑すること間違いなし。

肝心のバッテリー、巧と豪は「恋愛の一番最初の時期が過ぎて、他人と付き合うことの恐ろしさがわかり始めた時期(笑)」に入ってしまった模様で、豪、思い悩んでおります。巧の球を受けることができなくなっております。どうなるんでしょう?バッテリー。

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コメント

こんばんは。
これはいずれ市立図書館から借りてこようと思っております!
春さんには色々な本を紹介してもらってますねぇ~(⌒~⌒)
今日はやっと『西洋骨董洋菓子店』を読みました<遅
自分の場合、何故かマンガは読み始めるまでに“助走”が必要なんですよね。
でも読み出したら早いです(笑)
人物設定がおもしろかったぁ~。
ホントにこんなお店があったら入り浸りたいですよ !(^^)!

こんばんは。
「読むのに助走がいる」のはよくわかりますです。その世界に入り込むのにパワーがいるんですよね。
あの、ケーキ屋はいいですよね~。あったらいりびたりますよ。メニューの端から端まで食べつくすことでしょう。

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