椿屋敷のお客様

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2007年12月

2007年12月 1日 (土)

BANANA FISH

1201 永遠の名作「BANANA FISH」(全19巻・吉田秋生著・小学館)であります。

これについては、いくら語っても語っても言葉が足りなくなるんですよね。青春の書。初版は1987年。ちょうど20年前。

アッシュの抱える切なさ・・・・・・。今読んでもたまりません。能力があればあるだけ、愛情があればあるだけ、愛するものたちのために一人で戦わなければならなくなる。「それでも幸せ」と言い切るアッシュがけなげで、けなげで・・・・・・・。

当時、「何の能もない英二なんかが、なんでアッシュのそばにいるの!?」と本気で憎みました。ああ、これってまるで月龍のよう。あんたの気持ちはよくわかるよ。

でも、年を経てもう一度読むと、アッシュがなぜ英二をそばに置き続けたがわかります。「才能があるから」「能力があるから」の条件付でなく、そばにいてくれる人ってホント大切。あまりにも使い古されたセリフだけれど「人は一人では生きられない」の。誰であっても。

名キャラ、名シーンの連続で、ここでは語りつくせないけれど、ショーターが大好きでした。まさか死ぬとは思わなくて、少女コミックを立ち読みしていたとき(ああ、昔からあたしのとる行動はかわっとらん・・・・)、あまりの衝撃のシーンに思わず本屋で黙祷してしまいました。

ショーターの跡継ぎボスとして、シン・スウ・リンがちびのガキンチョででています。まさかあんなに大きくなって、しかも長生きして偉くなるとは夢にも思わなんだ。

永遠の書「BANANA FISH」。今読んでもまったく古くない。どうぞみなさまご一読を。