うる星やつら
と~うとうこれがでてきました。
「うる星やつら」(全34巻・高橋留美子著・小学館)です。「サンデー派だ!サンデーが好きなんだ!」という人間が高橋先生を語らずにはおれますまい。それぐらいサンデーの色を、それどころかマンガ界の色を変えてしまった作品。1巻初版昭和55年(1979年)。「昭和」だってよ。
オタク男達の絶大なる人気と支持を誇り、彼らによる腐るほどの評論があります。よく言われることだけれどラムちゃんてのは母性の塊で、出てくる女たちはそれぞれが「女」というものの極端な典型で、ほとんどのタイプが出揃ってるんだもの。「女の子のカタログ」みたいなもので、そりゃ男心を鷲掴みにするよなあ。
高橋先生、さまざまなタイプの「女の子の典型」を、すばらしい筆力で簡潔に過不足なく、しかも誰にも真似できない独特のギャグとユーモアで表現なさってます。すごいよなあ。もう30年近く前の作品なのに、読んでも飽きない。色あせない。(さすがに絵は古くなったけれど)
「男」と書いたロゴ入りシャツの竜之介が好きでねえ。もちろん竜之介の親父込みで。あと海王星の雪女おユキちゃん。男では馬鹿げた金持ちの面堂終太郎。火を吐く子鬼のテンちゃん。それぞれのキャラもすばらしいですが何より高橋先生は群像劇になると俄然光ります。キャラがたくさんでてくればでてくるほどおもしろい。
昔小学館の編集さんと話す機会があり「高橋先生は女子大のときの合コンで、男のとんでもない本性を見てしまって、それ以来男性不信なのだそうだ。だから『わたしより才能か収入がある男でないとつきあわないし結婚しない』とおっしゃっている。だから高橋先生はいまだ処女である。」と聞き、「高橋先生より才能か収入がある男が、日本にいるのだろうか・・・・・・?」と、人事ながら暗澹たる気持ちになりました。
それ以来「高橋先生が結婚した」というお話は聞きませんが、どうなんでしょ?
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