椿屋敷のお客様

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2009年12月 8日 (火)

遠藤淑子

091208 1970年代後半から1990年代前半にかけて、「LaLa」と「花とゆめ」に夢中でした。白泉社ですね。

その中にわたくしが勝手に「北海道アマゾネス軍団」と呼んでいた流れがありました。

山岸涼子(「日出る処の天子」は衝撃でした。あれで人生観変わった)、三原順(夭折の天才。「はみだしっ子」「Sons」今読んでもすごい)、佐々木倫子(今でも活躍。「動物のお医者さん」で一世を風靡)、桑田乃利子(「だめっこどうぶつ」がアニメ化されたのには驚いた)、そしてこの遠藤淑子。みんな北海道出身の少女マンガ家です。

なんかねえ、スケールが違うのよ。みんな。ほとんど日本を舞台に描いてるのに、なにげなく描く風景とかがさ。本州とか九州とか出身のマンガ家の描く風景と違うの。大陸的というか。雪とか吹雪とか普通に出てくるし「満州か?」と言いたくなるような。

山岸、三原、佐々木は絵がうまいけれど、桑田、遠藤は絵が下手です。(失礼)。にもかかわらず絵の巧拙なんか吹っ飛ばすような、大陸的なおおらかさがありました。遠藤は自分でも書いてたけど「爆発と説教」がよくでてきました。「ううううん」と唸らされるような、うまくて鋭いキメ台詞を言わせるのが上手。

あまり長い作品はなく、「大ヒット!!」ってのもないけれどしみじみ心に残る話を、淡々と描き続けてましたね。絵が派手でないので、お話もどこか派手さに欠けてたけれど。

たとえば、この「へヴン」「へヴン2」。これ「核戦争後の世界。放射線の後遺症で人々は短命。文明も退化。でも国家間の覇権争いは相変わらずで軍隊は存在。主人公は元軍人で、戦争前に開発された超絶精巧人殺しロボットとつきあいあります。」っていう舞台設定なんだよ。これってさ、樹なつみの「OZ」と基本設定ほとんど一緒でしょ?「OZ」は関西人樹らしくむちゃくちゃ派手に「恋あり、三角関係あり、オカマ言葉のサディストロボットが出てきて、果てはロボットと心中沙汰あり」と演出されてましたけど。

設定一緒で、この地味さ。地味だけどねえ・・・・・・好きなんだよねえ。

こういうマンガを商業誌で連載できたっていうあの時代、やっぱり余裕があったんだよなあ。

コメント

 懐かしいです!!私もその頃の「花とゆめ」
大好きでした。
 三原順最高!!突然亡くなったのに愕然としました。山岸さんも集めたなぁ・・。
 今の「花とゆめ」は・・、ですけどね。

今の「花とゆめ」難しいですねえ。センスについて行けんのです。
三原順の死は、ほんとうにショックでした。この感覚を共有する方の存在はうれしいです。

「黒執事」のシエル君の顔がグレアム君に似ていたので懐かしさと同時に驚いたことがありました。で、「LaLa」も今は「夏目友人帳」しか読まないというか読めない感じです。ホストもメイドもいらないといいますか(笑)

ううううん、「ホストもメイドもいらない」と言い切れるほどまだ読んでないというか(笑)
んで、ちょっくら新しいのを入れようかと今古いのを整理中です。

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