椿屋敷のお客様

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2005年12月11日 (日)

ハマグリヒメの謎

Nec_0028_6 10月に「貝殻」というタイトルで「オオクニヌシ神話に登場するハマグリヒメ(ウムガイヒメ)の事を書きましたが、それ以来妙に「ハマグリヒメ」で検索してくるお客さんが多かったんですよ。「?今ひょっとしてオオクニヌシ神話って、流行ってんの?んなわけないし。」とか「ひょっとして民話の『ハマグリヒメ』から?お子さんに聞かせようと親御さんが探してるの?」などと「???」してました。謎が解けました。

「ハマグリヒメ」というタイトルのロリコンアニメがあるんです!

ゲゲゲゲゲ――――!!

おわかりかと思いますが「椿屋敷農園」もわたくし自身も「ロリコン嗜好の対象」とは対極にあります。ベクトルは逆方向といってもよろしい。検索してやってきた人は「ケッ」とか思ったでしょうが、はっきりいってこちらも「ケッ」です。

性的嗜好は何でもありで(SM、スカトロ、ホモ、レズ、コスプレ、フケ専、デブ専、巨乳好き、貧乳好き、3P、スワッピング、etc,etc・・・・)結構ですが、

①第二次性徴がまだきてない子供を対象とすること

②対象を殺さないと性的満足を得られないこと

この2つは論外ですわ!アホか!!

生き物として違とろうが!

説教なんかする柄じゃないですが、これだけは言うぞ。真夜中にしょうもない検索してる暇があったら、パソコンと電気消して寝ろ。朝早く起きて朝飯ちゃんと食って、銭にならんことでもいいから額に汗して体を動かせ!そして手近な女と(もちろんちゃんと生理のある女、もしくは生理があがった女でもよろしい)一緒に寝ろ。むろん殺してはいかん!

珍しく怒っております。

2005年10月21日 (金)

山茶花「立寒」

Nec_0021_1 山茶花「立寒(たちかん)」の花が咲きました。最も一般的な山茶花で、それこそ公園や学校なんかの垣根によく使われているので、「山茶花」といえばこれを思い出される方は多いのではないでしょうか?

幣ブログではチャドクガをよく取り上げましたが、チャドクガが公共施設に植えられたこの木で大発生していて大変なことになってしまった今年でした。もちろん「立寒」に何の罪もありません。「農薬の全体散布でチャドクガの天敵まで抹殺してるからだ」ということは以前書きました。もう今年のチャドクガは羽化して成虫になってしまっているので被害は下火になりましたが、木に残されたサナギの殻にも毒針毛がついているので、まだまだツバキ類のそばを通るときは十分注意してください。かく言う私も今日ふっと気が付いたら肩の上にチャドクガのサナギが落ちてきていて、気が狂ったように粘着テープで肩と首筋を叩きまくったところです。

以前「芋虫」のエントリーで「カライモ畑から這い出た巨大芋虫の思い出」を書きましたが、その後日談を今日聞きました。あの悪夢のような巨大芋虫の大発生の原因はやはり農薬だったのです。あの年の前年にN協がカライモ農家さんに農薬の全体散布を奨めました。結果芋虫の天敵が翌年いなくなってしまい、前記のごとき大発生を招きました。それはそれは凄まじい大発生でカライモはもちろん地上部を全部喰われ尽くし、収穫はパー、這い出た芋虫が車にひき殺されて油でタイヤが滑って通行できなくなるほどだったということです。県下中のカライモ農家がその被害にあい、結局薬害だということで翌年から農薬の全体散布を止めたらぴたりと大発生が治まったとか。最近あの芋虫を見ないのは農薬をあまり撒かなくなったからなのです。なんともはや。日本の農林政策が失敗の連続だということはもはや周知の事実ですが(杉ヒノキ植林とかね。単一林で山の保水力は無くなる、土地が痩せる、杉ヒノキは売れない、何よりかにより莫大な人数の杉花粉症患者を作り出してしまった。)、こんなところにも失敗が。

2005年10月12日 (水)

ベルセルク・29巻

Nec_0087 80―90歳代の日本人男性のほとんど全員が軍隊経験があるわけである。赤紙はどんな地の果てまでも届いたそうだし。

知人に二人の90代男性がいて、去年亡くなった一人は陸軍上等兵、満州で終戦を迎え、そのままシベリア抑留されて文字通り九死に一生を得て帰国、もう一人はまだご存命だが海軍少尉、マリアナ諸島で同じく九死に一生を得て帰国。お二人とも自分の部隊の9割が戦死した中、運良く残る一割にはいって生還された。そのお話はお二人それぞれに壮絶だ。軍隊にいた以上戦争とはいえ直接的間接的に人を手にかけてらっしゃるはずだが、それは決してお話されない。戦後文字通り泥水をすすって日本を再建された方たちだが「息子たちをあんな目にあわせたくない一心」だったということはお二人とも口を揃えておっしゃった。

というところで、「ベルセルク・29巻」(三浦健太郎著・白泉社)である。90年代から続いているマンガシリーズで最近見られる傾向に「次世代ストーリー」がある。ベルセルクしかり、そして「イヴの眠り」(吉田秋生・小学館)しかり。ベルセルクの場合ガッツとキャスカ(それからグリフィス?)の子供もどうやら大きくなってきているが、注目しているのはガッツの押しかけ弟子イシドロである。イシドロはかわいげのあるキャラで、戦乱の子らしくそれなりの苦労をしているが、まだ29巻現在で人を殺していない。イシドロの夢は「最強剣士」なわけで、その実現のためにはもちろん数え切れないほどの人を殺さなければならない。どうするんだろう?ガッツはイシドロに人殺しをさせるのか?ストーリーの流れから言ってそれは避けられないことなのだろうか・・・?ガッツは今や満身創痍で、風格はあるものの「狂戦士の鎧」のために味覚や色覚まで失いつつある。キャスカが精神退行を起こしたのも「血塗られた旅」の末のことだ。自分たちと同じ道を歩ませるのか?だいたい、一代目は文字通り泥の中を這いずり回って成り上がり、二代目はボンボンだが穏やかに秩序を守りつつ発展させるというのが定石。日本の敗戦の後で祖父たちは息子たちに泥をすすらせることをよしとせず、平和憲法を選んだ。「イヴの眠り」ではシンの息子のリエに結局人殺しをさせることなく話が終わってしまった。どうなるんだろう?どうするんだろう?この後のベルセルクは・・・・。

2005年10月 2日 (日)

セイタカアワダチソウ

Nec_0049_1セイタカアワダチソウであります。

このたび施行された「外来生物法」の中で「要注意外来生物リスト」の中の「侵略的外来種ワースト100」の上位に入っております。しかし、そもそも日本に入ってきたのは「意図的導入」であったそうで・・・。やれやれなんといいましょうや。誰かがこれを観賞用にでも栽培したのでしょうか?母がこれのアレルギーなので、とにかく除草しなければなのですが・・・。白状します。全然間に合っておりません。繁殖力すごいです。

「要注意外来生物」という名誉ある称号をいただくには、この「繁殖力」がチェックポイントです。

逆に繁殖力に翳りのある、ワシントン条約で保護されているような種、たとえばジャイアントパンダ様を例にあげてみましょう。

「ジャイアントパンダ様のご一族が霧島山系の竹薮・笹薮でひっそりと繁殖しておられた!」こういう大発見があったとします。どうも誰かが飼育に困って捨てたらしいです(どういうルートで?税関はどうしたんだ?等のツッコミはさておき)。まず、誰も「駆除」とかいいだしませんね。とりあえず「保護」でしょう。調子に乗って牧園町あたりに「ジャイアントパンダ保護繁殖センター」の設立が計画されるでしょうが、もちろんワシントン条約事務局と中国政府は黙ってません。中国政府が「わが国は日本国が即刻大熊猫を返還することを要求する。」とか言ってきます。東シナ海の天然ガス田の線引きよりシビアな態度かもしれません。あるいは外交巧者の中国のこと、大熊猫の件で牽制しておいてガス田交渉を有利に運ぼうと画策するかも。そうなってたとえ日本政府が弱腰になっても、鹿児島県庁は退いてはいけません。「何の意味も無い」といわれる「県」という組織ですが、この際日本国からの独立を覚悟してでも「霧島山系のジャイアントパンダ様繁殖地」を守りましょう。なあに、本場中華人民共和国でも、大熊猫の棲息地の自然破壊が進み、そのペースたるや日本の比ではないぐらいなのです。「絶滅に瀕したジャイアントパンダに適した棲息地であり繁殖地である霧島」を盾に突っぱねとおしましょう・・・。

とね。セイタカアワダチソウと見れば根っ子から引っこ抜き、チャドクガと見ればカタキのように殺虫剤を吹き付けるわたくしですら「ジャイアントパンダ様がもし・・・。」と考えるとこのありさまですよ。

「ジャイアントパンダは害がないじゃないか。」とおっしゃるかもしれませんが、あれで食肉目、100kg-150kgもあるんですよ。ばりばり繁殖して数がうじゃうじゃいたら、きっと竹山はタケノコともども食い尽くされあっという間に全滅、飢えたパンダが里山に下りてきて、図体がでかいので人に怪我させることもあるだろうし、あっという間に害獣指定ですわ。

「要注意外来生物指定」。ま、人間のエゴ剥き出しなんですが。「生命力と繁殖力のお墨付き」と思えばある意味名誉なことでしょう。皮肉でなく。

2005年10月 1日 (土)

チャドクガ警報

Nec_0001もはや警報です。

お客様のclusterさんところのTAROくんがチャドクガの被害にあいました。小学校の校庭のサザンカだったそうです。すばやく病院に連れて行ってお薬をいただいたそうです。

学校、公園、道路などの公共施設はやばいです。80年代ぐらいに「都市緑化」が叫ばれて、この手の公共施設に「サザンカの生垣」が山ほど植えられました。「安価で丈夫で花が咲いて、しかも落ち葉が出ない」ので重宝されたのです。サザンカには何の罪もありません。ツバキ科の樹木にチャドクガはつきもので、発生が少数のうちには何の問題も無いのです。問題は「それが単一種で多量に植えられている」ことと「害虫駆除のために農薬を全体散布しなければならない」ことなのです。というのも、自然下でチャドクガが発生しても、その天敵(クモとかカマキリとか)が捕食するので数は自然に調整されます。しかし農薬を全体散布するとその天敵も絶滅させてしまいます。チャドクガのほうは恐ろしく繁殖力が強いので小数でも生き残り、翌年は天敵のいないパラダイス状態になってしまうのです。

誤解なきよう申し上げておきますが、そういった公共施設での害虫駆除に関係者の方々はたいへんな努力と知恵を絞っておられます。農薬の全体散布についても、「今いる虫を全滅させてくれ!」というのが一般の要求である以上散布しないわけにはいかないのです。結果翌年にはさらなる大発生を招き・・・という悪循環が今年の大発生の原因だと思います。Nec_0002 難しいです。

とりあえず、前に「自宅の庭の発生には、家庭用のピレスロイド系殺虫剤で充分である。」と書きましたが、付け加えます。「必ず、チャドクガの集団にピンポイントで散布すること。」です。決して他の場所には撒かないでください。翌年の大発生を招きます。あとチャドクガの死骸やサナギ、成虫も毒針を持ってます。死骸も充分気をつけながら処分したほうがいいです。万が一毒針を浴びたら即座に粘着テープ等で皮膚をたたき、毒針を除いてください。そして病院です。ほっとくと何週間も苦しみます。

以上、恐ろしい話を書きましたが、特に小さいお子さんをお持ちの方お気をつけください。

あと、clusterさんところでこれも話題になっていた「スズメバチ」ですが、鹿児島市内のど真ん中のお宅のお庭で見ました。こちらにも充分ご注意ください。

2005年9月14日 (水)

竹の花

032 竹山の竹は、あれ全部で一つの生命体なんだそうである。ひゃあ。ぜーんぶが地下茎で繋がっているのですと。だから、何十年か一度竹の花が咲くとき、全山いっせいに咲く。そして、いっせいに枯れる。(まだそれを見たことないけど)。昔から竹の花は凶兆といわれておりますな。いわく、凶作になる、天変地異が起こる・・・etc.もっとも、竹はイネ科なので、その花は米の仲間、鼠にはいい餌らしく、確実に大発生するらしい。山の竹の花を食べ尽くした鼠が里に大挙して降りてくる・・・。充分まがまがしいなあ。

いや、うちの裏山の竹に花が咲いたというわけじゃござんせん。ただね、今度の総選挙、「自民圧勝」、「『全山いっせいに咲いた竹の花』みたいだな」と思いやしてね。「一本一本別々かと思ってたら、いきなり全山花盛りになりました。」という。政治を語る気はさらさらございやせんが(分際じゃありやせんや)、わけがわからんうちに何かが一時的に全て集中する状況は、生き物としてかなりやばい(生命が尽きる)状況であることが多いと思いやすがね。

2005年9月 7日 (水)

ハリケーン

Nec_0182「野分」が「台風」のやまと言葉なら、大西洋岸のそれは「ハリケーン」。

台風14号とハリケーン「カトリーナ」でお亡くなりになった方々のご冥福と、行方不明の方々の一刻も早い救出をお祈りいたします。

たいへんな雨風であったが、我が家は無事。もっとも庭も畑もシッチャカメッチャカなので後始末を考えるとうんざりするが。後始末ができるぐらい無事で何よりであった。

台風で家にこもっている以外しょうがないとき、なぜかいつもスティーブン・キングを読んでしまう。去年の台風では「It」だったが、今年は「the Stand」である。(もちろん日本語訳。原書なぞ読めません)。大嵐の夜に、世界の破滅と救済をこれでもかこれでもかとばかりに俗な文章で綴っていくキングの小説はぴったりだ。

「the Stand」はカリフォルニアの軍事施設から致死率99.4%のインフルエンザウィルスが流出して(もちろん軍事用に開発されたもの)、2週間の間に合衆国全土が壊滅するところから話が始まっている。ここから話が始まるところが、実にキングらしいのだけれど。生き残った0.6%以下の人々が目を覆いたくなるような凄惨な現実から、ほとんど内戦に等しいような東と西の争いを経て、なんとか未来の希望を掴み取ろうとするところまでを、最初はSF、そしてファンタジー、ホラー、ロマンスあらゆる要素を総動員で描いている。なにせ上巻790p、下巻654pという「顔にかぶせて寝たら窒息するぞ」というほどの大冊なので、たとえ24時間嵐に閉じ込められても「もう読み終わってしまったよう。次は次は」と家を探し回らなければならない心配がない。

シニカルなキングは、合衆国の政府も軍隊もまったく信用していない。致死率99.4%というあまりにも危険なおもちゃを作り出しておきながら、その後始末がまったくできないどころかパニックを拡大していく無能を、一流のクールさで表現していく。こういう表現者が20年近くも「ホラーの帝王」として君臨し、ベストセラー作家であるところがアメリカという国の一筋縄でいかないところであると思う。今回の「カトリーナ」についてキングはどう思っているのであろうか?コメントを聞いてみたい。

「せやから京都議定書にサインせえゆうたやろ?ブッシュJr」と世界のあらゆる言語でツッコミがはいっているはずであるが・・・。はたしてキングは? Nec_0183

2005年6月27日 (月)

原油価格1バレル60ドル

Nec_0016
原油価格は上がる一方である。もう下がらないであろう。上がる要因はあっても下がる要因はない。(石油資源そのものの枯渇、中国・インドなど、20億以上の消費人口の増加、等々・・・)ブッシュはテキサス油田の枯渇におびえて、イラク戦争に踏み切った。で、案の定泥沼。まあ破産は近いでしょう。アメリカみたいなヤクザな国がどうなろうと知ったことじゃないが、アメリカ型のモータリゼーション文明に終焉がくることに頬かむりは無理ですな。地球上にいる限り。ガソリンが1リッター200円を超えたら、今までみたいに気安く車に乗りますか?原油価格上昇は、京都議定書なんかよりよっぽど身にしみて環境にいいでしょう。エコロジーというのは、愛とか信念とかのイデオロギーではなく、もっと経済的で生存競争のかかった熾烈な戦いであります。安価な化石燃料の供給が大前提の物流システムはあっという間に大崩壊。ここで浮上してくるのが今の物流システムが保証していた食料の問題です。この国の食料自給率は、40%を切っておるのですぞ。単純に考えて食料輸入が止まれば10人に6人は飢えます。おそろしい!私は高度成長期以降の子なので、まったく飢えたことがありません。終戦を体験した方たちのお話、「食べるものが本当になくて・・・道の脇も耕して、カボチャやカライモの蔓まで食べて・・・それでも足りなくておなかが空いて、栄養失調で死んで・・・」身の毛がよだちます。「一刻も早く農園をはじめよう」決心したのは、ストレートにどんな事態になっても飢えるのがいやだったからです。人生のいかなる場面でも、フスマとか糠を主食にするような状況に追い込まれたくはありません。「おおげさだなあ」と思っているあなた、賭けてもいいです。そう遠い将来じゃないです。