雄ヤギや雄羊のたてがみの匂いをかいだことありますか?ある種とても懐かしい、いい匂いがするんです。
どんな匂いかと言うとですね、これが「ウール100%マークの毛糸」の匂いなんですわ。当たり前といえば当たり前なんですけど。
初めてこの匂いをかいだとき「ああ、毛糸ってのはほんとうに羊の毛を刈って紡いだものなんだなあ」と感動しましたです。
毛糸が刈られ紡がれ染められ包装され輸送され販売されても、なお残るもともとの生き物の匂い。その生命力もいいし、人間の自分の鼻がそれを嗅ぎ分けるのも、なんとなくうれしい。それと同時に牧畜という文明発祥とともに営まれ続ける人類の文化の奥深さにも思いを馳せたりなんかして、しばしボンボンJr.のたてがみに顔をうずめて陶然とするのであります。(次の瞬間には頭突きを喰らわされたりなんかするんですが。)
どんなに本物っぽく加工されていても、アクリル毛糸にはこの匂いがしません。だから編んでてもあまり楽しくないんです。
ボンボンjr.(ヤギザーネン種・10ヶ月・♂)の角は、ますます立派になっていきます。
うーーーん、正面から見るとホント絵に描いたようなヤギだなあ。
アルプスのガケの上とかにいても何の違和感もないんじゃ?今いるのは鹿児島のシラス台地の畑の上だけれど。
この間彼が右前足をびっこしだしたので、おなじみ鹿児島大学の動物病院に連れて行ったのです。びっくりしましたよ。K先生は彼の歩き方を一目見るなり「ああ、こりゃ下だね」
下?下って?
問いかけるまもなく先生は、右前足をひっくり返してマイナスドライバーで蹄の間を探り始めました。「あった!」
なんとほじくりだされたのは小さい真鍮の釘。蹄と肉の間に刺さってたの。これは痛いわ~~。
釘が抜かれたらあっという間に歩き方は元にもどりました。
歩き方一発でわかっちゃうなんてプロってすごい。
最近のコメント