「別れろ切れろは芸者のときに言う言葉、今のわたしにはいっそ死ねと・・・」
「お蔦・主税の湯島天神」、「金色夜叉」の中の一節らしいですが、原典を読んだことはありません。学生服・学帽・マント・高下駄の兄ちゃん主税が、着物のねえさんお蔦を砂浜で蹴飛ばしているシーンだけ知っています。いつも「それドメバじゃないの?」とか、「なんでそんな優男蹴り返さねえんだ?お蔦。着物だからキックできんのか?」とか「いっそ下駄を取り上げてはったおせ!」とか思ってしまう現代っ子なもので、食指が動かないんです。しかしこうまで片鱗が残っているということは、何か感動させるようなところのあるストーリーなのでしょうか?ご存知の方、最後まで読んだことのある方、よろしければお教えください。
なんにせよツタを建物に絡ませるのはよくありません。確実に建物が傷みます。「ツタの絡ま~るチャペールで祈り―をささーげた日~♪」という歌もありますが、たとえ煉瓦造りのチャペルでも絡ませすぎると煉瓦の接合部や煉瓦そのものにツタの根が入り込んで最終的には崩壊してしまいます。なよなよしているようでたいへんしぶとく生命力の強い植物なのです。
「金色夜叉のお蔦」も実はそんな女性なの?騙されたり泣かされたりした被害者は主税のほう?そういうお話明治にはいかにもありさげですけれど。
茶の木の周りの整理をしていたら、ビナンカズラの実を見つけました。
「ビナンカズラ」は「美男葛」で、心魅かれる名前です。(恥ずかしながらそういう名前には弱いんです。「美人豆」とかね。)ツルも葉も実もねばねばの液を出すので、この液を水で薄めてヘアジェル替わりに髪をまとめていたのです。だから「美男葛」。「サネカズラ」ともいい、「百人一首」の「名にしおはば 逢坂山のさねかずら~~~ 」のさねかずらとはこれですわ。それだけ古くからあるんですな。
この実は和菓子の「かのこ」に似てませんか?赤くてつぶつぶがボール状に集まった派手な実です。よく目立ちます。しかし齧るとそれはそれは渋いんです。干してどろどろになるまで煮て、砂糖を加えて鎮咳と強壮に使うのですと。確かに砂糖を加えないと渋くて飲めないでしょうなあ。
はなはだ俗物なもので、ニンニクは大好きです。中華とイタリアンが大好きな以上、ニンニクなくしてはお話になりません。
今年はたくさん植えましたので、来年の夏にニンニクのリースがいくつもできるぐらい肥育するんじゃないかと(またもや獲らぬ狸の皮算用全開)期待しています。
ニンニクのリースといえば吸血鬼よけですねえ。なんでこんなものが嫌いなのでしょうか?吸血鬼。血液が好きなのだったらガーリックはいい香辛料になりそうですがねえ。豚の血ソーセージなんかふんだんに使ってるだろうし・・・。南蛮人の考えることはわかりません。
源氏物語の「雨夜の品定め」で「蒜食いの女」が出てきますね。男が来る夜に「風邪気味だから蒜を食べましたのよ」とか言って臭いをプンプンさせて男を出迎えて嫌がられた上に、雨の夜の酔っ払いの男どもの酒の肴にされてしまった女。「風邪よけに」ニンニクを食べませんが「どお――しても餃子が食べたかったから。」とか「「どお――してもぺペロンチーニが食べたかったから。」とか言って、デートの日でも食べてしまうであろう自分にとって他人事とは思えません。
どうしたことでしょう?今頃スイカズラの花が咲いています。同時に実も成ってます。珍しい。
本来4,5月に咲く花なのです。今年はいつまでも暑かったために花が勘違いしたのでしょうか。いい匂いがして、吸うとほんのり甘い大好きな花なのですが(地鶏くん一家もこの花が大好き)。
葉と茎を乾燥して入浴剤に使うと、腰痛と痔に効果があります。ヤギ小屋普請でかがんでセメント塗りをしていたら腰が痛くなったので、「腰痛に効き目」が目をひきました(ばばくさ)。春のツルを乾燥して置いてあるので、これをたっぷし使って朝風呂に入ろうか。それとも近くの温泉へ?いかんよ、そんなことじゃあ。そーれで身上つーぶした♪(BY小原庄助さん)
セージ類はバジルやローズマリー、タイム、ミント、ラベンダーなんかと同じシソ科です。ハーブの中でシソ科は大勢力です。じょうぶでよく育ちますしね。
セージはソーセージやベーコンに欠かせません。豚肉に良く合うのです。
わたくしの夢の一つに「かまど小屋を持つ」というのがあります。そこには洋風のかまどと和風のかまどを置きます。そのかまどでベーコンを作り、燻製を作り、田舎パンを焼き、もちろん餅つきのときはモチ米を甑で一気に蒸し上げ、粽を蒸し、茶を手煎りし、・・・・・。夢は果てしなく広がりますが、とりあえず今できることで。生ハムもどきはいかがでしょう?
豚バラ塊肉に塩コショウして保存用ポリ袋に包み牛乳パックの空き箱に(水が漏れないため)一晩そのまま入れておきます。翌日水がでたら拭き取って、セージやローズマリー、タイム、オレガノ、パセリなんでもお好みのハーブをまぶして再びポリ袋と牛乳パックに入れて冷蔵庫で保存。4,5日したら香りが移っているのでこれをベーコン代わりに使うとなかなかおいしいですよ。ソテーしたり、スープやシチューやカレーに入れたり、利用方法はいろいろです。切るときにはベーコンと同じように脂身の層が見える方向に切ってください。ときどき水を拭き取りながら横のポケットに牛乳と一緒に立てておくと便利です。
幼い頃からのマンガとTVの見過ぎで、ひどい近視と乱視です。コンタクトレンズも使っているので目が疲れやすく、必然的に「目にいい」と聞くと耳がそば立ちます。
ノブドウも昔から「突き目の薬」として民間で使われ続けてきた野草。それでなくてもこの実は赤、青、緑の間のあらゆる色調に熟すので、「秋に熟す実」のうち大好きBEST3に入ります。ちょっとした山の藪でも生えているので、見る機会があったらご覧になってください。虫食いや枯れが入った葉や蔓とあいまって、日本画そのもののような風情があります。
薬として使うのは茎から出る水。かなり水を吸い上げるらしく1,2時間でお弁当箱一杯ぐらいは溜まるとか。山仕事をする人たちは、それで目を洗ったり飲んだりしてきたのです。透明でちょっと渋くて少しだけ粘性のある水が目のゴミを洗い流してくれるのだそう。1度それをやってみたいなあと思いながら、実を楽しんでいるうちにいつも季節が変わってしまうのです。
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