椿屋敷のお客様

薬草・ハーブ Feed

2006年2月 1日 (水)

ハコベ塩の季節

Nec_0036_7 もうすぐ畑中がハコベだらけになる季節がやってきます。もう、畑のあちこちに芽が出てきています。

2月中旬ぐらいから3月まで、「はびこるが語源である」とまで言われたハコベですから、そらーすごい勢いではびこります。根っこは取れずに残り、はっきりいって畑の厄介ものです。

しかし意外や意外、これこそが「歯茎の薬・ハコベ塩」となるのです。

お客様のみなさまとお話して驚いたのが、「安価な市販の歯磨き粉に対する不信」でした。歯磨き粉は香料がきつすぎて磨いたあと長いこと妙な後味が残ります。なおかつあの口全体が痺れる感じ、あれは一体なんなんでしょうか?いつまでもぴりぴりぴりぴりして顎が重くなります。自分だけが感じているのかと思ったら、「ハコベ塩」に対するお客様やお知りあいの反響が大きいのでびっくり。この間のオフ会でも、いずれ劣らぬ食いしん坊にして健康に気をつけているお三方も話題にしてらっしゃいました。

今年はハコベ塩を量産せねばならんな。

すごく口の中がすっきりして、歯茎が引き締まる感じがします。にもかかわらず後味がすごくいいのです。ご希望の方にはお分けしますので、とにかく試してみてください。2月中旬から作り始めます。

2006年1月30日 (月)

ヨモギ

Nec_0034_7 ヨモギでございます。

雛の節句にヨモギ餅をつくあのヨモギです。

七草に春の七草を使って七草粥を作るのも、雛の節句にヨモギ餅を作るのも、もともとは奈良時代の宮中で春の薬草摘みの行事を行っていたところからきたらしいです。すんげー長い歴史があったりするわけです。

10代の頃、井上靖の小説「額田女王」がそらもう大好きで大好きで 、歴史的な背景はもーどうでもええから、額田女王と大海人皇子と中大兄皇子の三角関係に「ホー――ッ」と溜息をついておりました。二人の皇子に愛されて、でも己は揺るがない。かあっちょええなあ。梅の花散る夜の大海人皇子とのベッドシーンも、雪の夜の中大兄皇子のベッドシーンもそらそらロマンティックで、「井上靖、文学界の重鎮とかゆうとるが、根っこはハ―レクインロマンスやんか。最高じゃ!!じいやん。」(某「愛ルケ」とは根本的にちがう)。

その三角関係の山場が、春の薬狩りの野での歌会。

当時、額田女王はすでに大海人皇子とは切れて、中大兄皇子の恋人だったのだけれど、大海人皇子は未練たらたら。三者ともが和歌の名手であるために、三者三様の思惑の交差する含みのある歌が交わされる。

「あかねさす 紫野行き標野行き 野守は見ずや君が袖振る」

さらっとこういう歌を歌ったりして、かっこいいぞ、額田女王!!

その奈良時代の薬狩りにちなんだ行事は南薩に長く残り、雛の節句には若い男女がみんなで、お弁当を持って野山に薬草摘みに行ったそうな。それを、明治までやっておったそうな。・・・・・ええやんか~~~!!

復活させよう、そういう行事。

2006年1月25日 (水)

野生のミツバ

Nec_0025_8 裏山には野生のミツバがそこかしこに生えております。春の気配で芽があちこちに出てきております。

実はうちの畑に植えてあるミツバはそれを移植して肥やしをやったものです。土地におうておるのでしょう、まことによく成長します。

「ネギ、ニラ、ミツバ」これは「庭に植えておいて重宝する薬味御三家でしょう。結構通年を通して使えたりします。雪や霜をかきわけてとってきたりとかね。

夏になるとこれにシソが加わって四天王ですか。ミョウガも加えてゴレンジャー。・・・ってそれは違う。今時の子供は知らん。

台所を預かる人が(主婦でも主夫でも)、薬味やハーブに興味がいくのは当然ですよね。買ってきたのととれたては匂いが全然違います。ネギなんか買ってきたやつの根っこを鉢に植えててもまたネギになるしなァ。そんでまたそれがうまいんだわ。

2006年1月 6日 (金)

ハハコグサ(ゴギョウ)

Nec_0013_6 春の七草のひとつ、ハハコグサ(ゴギョウ)であります。

現在の暦は太陽暦でありまして、太陰暦とは1ヶ月あまりの差があることはご存知と思いますが、この1ヶ月あまりが曲者でして。昔ながらの24節季や旬とどうしようもないずれが生じております。太陰暦支持派なので、「ほれみろ~」と思います。

ハコベの記事でも書きましたが、露地だとたとえ南国鹿児島でも今時分の七草は芽がでたばかり、もしくは出ていないか、です。お隣の吉野町あたりでは、七草をハウス栽培しているとの事、さもあらんです。

ハハコグサもまだ芽が出ていないか、ロゼッタ状態(植物が寒気を避けるために地面に平べったくなっている状態)か、なのですが、一ヶ所だけ生えている場所を見つけていたので、その写真です。

あとなあー―、問題はセリなんだよなあーー。セリだけが見つかりません。いざとなったらミツバにするか。ミツバはもう芽が出ております。

2006年1月 5日 (木)

柚子の種化粧水

Nec_0012_6 年末にツルウメモドキを届けたSさんから、「柚子の種化粧水」の話をうかがったので、早速作ってみました。

「作る」というほどのことではありません。ただ、柚子の種を取っておいて日本酒に漬ける。それだけ。

実はこれ西村しのぶさんというマンガ家さんも「一緒に遭難したいひと」というマンガで紹介してたんだけど、「ええ~、こんな簡単なので本当に効き目が?~」と半信半疑だったんですよ。

使ってみました。驚きましたね!

まったり、とろ~ん、しとしと。

通常自家製へチマ水を使っているのですが、ヘチマ水がさっぱりタイプなのに比べ、かなりとろとろ。冬場にはこちらのほうがいいかもしれないです。種から湿潤成分がアルコール中に染み出てくるのですと。ああ、こんなことなら早くから作ればよかった!うち、柚子の木があるのに。

2006年1月 4日 (水)

ハコベ

Nec_0008_10 春の七草の一つ、ハコベであります。

まだ、芽がでたばかりで寸詰りですが、もう少ししたら「ヒョヒョ―――ン」とたいへんな勢いで茎が伸びてきます。なにせ「『ハコベ』とは『はびこる』からきたのである。」という説もあるぐらいです。早春の一時期畑中がハコベだらけになるぐらいです。とんでもないです。

『歯茎の薬・ハコベ塩』についてよくお問い合わせがあります。やっぱり歯周病は怖いですもんね。ハコベ塩を使うと「しゅわしゅわ~」という感じでかなり歯茎が引き締まります。御年90をまじかにして20本以上の歯を温存してらっしゃるお方からの直伝で作り始めたのですが、いいですよ――!

都会でもハコベは生えています。川原、路肩、道路や公園の植え込みの下・・・鹿児島で2月末~4月ぐらいじゃないかな。ナズナとならんでこれもたくましい草です。とりあえずは七日の七草粥ですな。

2006年1月 3日 (火)

ナズナ

Nec_0005_6 ナズナです。

春の七草で、「七草粥」の主役です。

ぐうたらぐうたらしているうちに、なんと今日はもう三日。砂時計の砂が落ちていくように、時の流れゆくことよ。だからといって「ばりばりやるぞー!」とか思うわけでもなく、「1月7日がくるなあ。七草粥七草粥」と考えることは食い物のことです。自然、モモ散歩や畑散策では「セリ、ナズナ、ゴギョウ、ハコベラ、ホトケノザ、スズナ、スズシロ」を探してしまうわけです。

南国鹿児島では、もうナズナもハコベもゴギョウ(ハハコグサ)もホトケノザも出ています。スズナ(大根)もスズシロ(蕪)もうちにはあるし。なんとかなるじゃ~ん。

ナズナは特に生活力と繁殖力旺盛な草で、どこにでも生えますね~。「ぺんぺん草も生えねえ」のが荒廃の極致を表現する言葉となるぐらいですから。そういうたくましいのが大好きなんですよ。「ぺんぺん草」という別名もナイスじゃないですか。姿も意外とかわいいし。江戸時代には七草粥だけでなく、吸い物、和え物、おひたしにも利用したそうで。そうなんだよね。結構食べてもおいしいんだよね。

あと乾燥した全草の煎じ汁が洗眼用のお薬になるそうな。これもド近眼の身としては聞き捨てならんこと。

2005年12月24日 (土)

パセリ

Nec_0016_3パセリであります。

ハーブとしては最も一般的なハーブで、料理への使われ方も浸透し、スープ、シチュー、サラダ、グラタン、パスタ、ピザ、肉料理、ありとあらゆる使われ方がなされておりますが、買うと意外とお高かったりします。その上買ったパセリは長持ちしません。いつの間にか冷蔵庫の中でしおしおしてたり、香りが飛んでいたりします。

これも自宅で1~2本植えておくと重宝しますよね。使う量だけちびりちびりちぎっていけば大丈夫。庭先からちぎってきたパセリの香りは「これがパセリか?!」というほど信じられないぐらい鮮烈です。もう単純にバタートーストにみじん切りをふりかけて軽くもう一度焼くだけでもムチャうま!!

苗を買ってきたら(¥80~¥100ぐらい)コンテナや鉢でも簡単に育てられる便利ハーブ。これからおいしいんだよね。バターやホワイトソース、マヨネーズにこれほど合うハーブはないでしょう。

2005年12月15日 (木)

ひねショウガ

Nec_0040_2ひねショウガであります。

今の時期掘りあげたショウガは香り・辛味ともに最高です!うま――。どういうわけか寒い今年の師走なので、寒さ除け風邪除けにショウガ湯を作って飲んでます。

農薬も漂白剤も使ってないショウガを皮ごとすりおろしたのに (皮のすぐ下がおいしいので)、蜂蜜、これもうちの柚子の皮をみじんに切ったの、ラム酒もしくは黒糖焼酎を少々。Nec_0039_4熱々のお湯で割ってフーフーいいながら飲みます。Nec_0041_7 たっぷりのショウガでカーッとくるのですが、あっという間に体中に廻って、足の先までポカポカぬくもってくるのですよ。

「体を温める根菜」の代表格。これなしで冬をやっとれませんです。

2005年12月12日 (月)

日本水仙

Nec_0031_6南東の隅にはや日本水仙が咲いていました。

水仙の品種はかずかずあれど、野生に近いこの水仙が一番好きです。なんといっても匂いがいいんですよ!優しくてどこか懐かしい香り。

野生に近いので、丈夫。ほったらかしなのに、毎年律儀に生えてきて、律儀に花をつけてくれるのもありがたや、ありがたや。 冬の花の少ない時期に次から次へと花をつけてくれるのも助かります。

球根はすりおろして、腫れ物や肩こりの湿布に使うそう。でももったいなくて掘り起こしたことはないです。