お隣のおじさんから「この間の卵のお礼を鶏にやっくいやい」とキャベツの外葉をいただきました。ありがたいことです。
うちの畑のキャベツやハクサイなんかもよれよれになった外葉をじゃんじゃん鶏小屋の中に入れています。飛びついてバクバク食べます。リンゴの皮や芯、仏様から下がってきたご飯、クズ野菜、バナナの皮、茶殻、・・・・・なんでもOK。生ごみをどんどん食べてどんどんウンコにしてくれます。
しかもうちの鶏小屋は移動式。春の雨で草が茂りだしたなあ・・・・・というところに小屋ごと移動。小屋が去ったあとは文字通りぺんぺん草も生えていません。これだけの除草を自分でしたらどれほどの時間と体力がいることでしょう!ありがたいことよなあ・・・・・。鶏さまさまでございますよ。
うちの動物の中で1,2を争う攻撃力を誇る地鶏くんの蹴爪です。怖いぞ―――!!
洋の東西を問わず雄鶏は魔除けの動物として珍重されてきました。さもあらんです。もーむちゃくちゃ気が強い。縄張り意識も強い。おのれのテリトリーに入ってきた動物は、雌鳥以外は容赦なく攻撃する。人間だろうが神だろうが悪魔だろうが斟酌しない。誰よりも早く夜の明けるのを察知して、1km半径に聞こえてこだまするトキの声をあげる。幽霊だろうが吸血鬼だろうが雄鶏が鳴くと退散する。あっぱれ。天岩戸の前で「常世の長鳴き鶏」が鳴くと「天照大神」がお出ましになる。まことにあっぱれ。
小学校の図書館に、「世界の怖い話」とか「日本の怖い話」とかいう子供向けのアンソロジーがあり、子供向けとはいえ文章がしっかりしていて怖かったです。しかし子供は怖い物好き、繰り返し繰り返し読みました。
その中のルーマニアだかブルガリアだか東欧の雄鶏のお話が印象的でしたね――。
・・・・・その国では「火曜日に卵から孵った黒い雄鶏は魔除けになる」という言い伝えがありました。ある農夫がその言い伝えを信じて火曜日生まれの黒い雄鶏をそれはそれは大切にしていました。ある日農夫は空から棺桶が自分の家の屋根に降ってくるのを見てしまいます。あまりの恐ろしさに口もきけないでいると、黒い雄鶏が「コケコッコ―――!!」と高らかに鳴きました。すると棺桶は跡形も無く消えました。さらにしばらくして、もう一度棺桶が降ってきました。このときも雄鶏が鳴いて棺桶は消えました。さて、農夫の女房は卵も産まない雄鶏を農夫が身も世も無く可愛がり大切にするのをいまいましく思っておりました。「朝からうるさいのに昼間まで鳴くなんて。」
3度目に黒い雄鶏がたいへんな勢いで昼日中に鳴き始めたとき、女房は「ええい、うるさい!」と木槌を雄鶏に投げつけて殺してしまいます。
「なんということを!!」農夫は恐れおののきながら女房に言いました。「お前は雄鶏と一緒に俺も殺した。もう屋根の上の棺桶は消えない・・・」
その夜から農夫は高熱を発して、三日後には死んでしまいました。
うちの地鶏くんもよくトキを告げてくれます。いかにも魔が除けてくれそうな景気のいい鳴き声です。元気になります。ちゅうか、否が応でも目が覚めるので早寝早起きになるっちゅうの。健康になるっちゅうの。
雌雄のある動物の多くは、通常春と秋が発情シーズンなのであります。
実は、今まで色々な動物を飼ってきているので、犬の交尾と出産も、猫の交尾と出産も、鶏の交尾と産卵も観察する機会がありました。今回ヤギが無事出産したら、それも見ることになります。あと自分自身が人間なので人間のSexも知っています(残念ながらまだ出産を経験していないので早くしたいです)。
それを観察してきた結果と、あと動物学の竹内久美子氏(「シンメトリーな男」などの著書あり。おもしろい)などの著書を読んで得た結論。
「なべて雌雄のある動物のSexは、雄のほうが格段に難しい」
ですわ。
雌雄のある動物の交尾。雌がやることは「発情期がきたよ」というのを発情腺の匂いや婚姻色などで雄に知らせ、あとは自分の生殖器に雄が生殖器を挿入して精子を抽送してくれるのを待つ。これだけ。
雌はそのあとの出産や子育てではそりゃあたいへんな思いをしますが、ことSexだけに絞るなら、雄の側にはたいへんな技術と体力と熟練が必要です。特に鳥類や哺乳類の雄になってくると、もう最初のデートの段取りからしてその動物ごとの本能やらしきたりやら様式やらあって、「たいへんだなあ・・・」と唸らされてしまうですよ。
特に哺乳類の中でも霊長類は、なまじ知能が高いだけに「群れ社会の順位」とかなんとか社会性が絡んできて、雄はそらそらたいへんのようです。その上Sexそのものが「まず自分のペニスを怒張させなければならない。さらに雌の生殖器、それも尿道口・膣口・肛門と似たような穴が三つも並んでいるのを区別して挿入・抽送しなければならない。」・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・難しいぞー――――!!!!
途中で雌が痛がったり嫌がったりしたら、つどつど様子を見て加減をしたり、なだめすかしたり、場合によっちゃ押さえつけたり、・・・・・・・・ねえ。練習しなくちゃ、こんなことよっぽどの天才じゃない限り最初からうまくいくはずありませんやね。だからチンパンジーやニホンザルの群れの中で一番モテる雌は、たいがい年増の雌です。繁殖期には若い雄たちが彼女の前に列をなすといいます。熟練した雌にレッスンをつけてもらう。これが難しいSexをマスターする早道だからです。
恐ろしいことをいいますと霊長類の中でも「万物の霊長」人類の雄のSexはなんと一番難しいのです!
なんなれば、体の大きさに比べてペニスの大きさが大きすぎるから。マウンテンゴリラはあれだけ大きな図体をしながら勃起時のペニスの大きさは5cmほど。これぐらいならまだ雌の膣口に挿入するのは易しそうです。比べて人間はねえ・・・・・。個人差があるとはいえねえ。さらには他の霊長類は抽送回数がほんの何回かで精子を送り込むことができますが、人間は実に数百回以上の抽送をしなければ果てることができません。時間もかかるしその分失敗の危険度も増します。たいへんだなあ・・・・・・
つくづくねえ、そういう意味じゃ男に生まれてこなくて良かったよ。待ちかねていた春がとうとうやってきましたので、女に生まれてきたことの幸せを満喫しようと思います。ありがたや、ありがたや・・・
ヤギ用ペレットの二袋目がきました。三頭に増えた上にめーさん(ヤギザーネン種・1歳・女の子)来月出産予定なので、栄養が必要なのです。
ヤギ協会会長いわく、「ヤギは賢いけれどバカだから、ペレットの袋がどこにあるかすぐ覚えて(これが賢いところ)、勝手に際限なく全部食べてしまうから(これがバカなところ)用心したほうがいいよ。ペレットを食べ過ぎると消化不良で死んでしまうこともあるからね。」などと恐ろしいことをおっしゃるので、めーさんが見つけても簡単に袋の中に首を突っ込んで食べられないように(実際油断してると肩まで袋に突っ込んで貪り食っております)、そのつど厳重に袋の口を締めるようにしています。でも、ちょっと自由が利くとあっという間にペレットの袋にかけ寄っていこうとするので油断はできません。袋の口が閉まっていても、根気よく袋をびりびりに引き裂いたりするし。
心配させよって!!
今日の日がとっぷり暮れて3日目の夜も来ようかというときに、猫用入り口から「にゃーー!!にゃーー!!」とこれ見よがしのうるさい声が。
ジョーは声がうるさい。
あまりのうれしさにカツオブシを奮発してあげました。
どうも、3日前にドリアン兄貴(アメリカンショートヘアのハーフ・12歳・じじい)に手ひどい折檻を受けたようです。たいへんな勢いで猫パンチを食らわされているのを目撃されています。とうとう腹に据えかねたか。しかし帰ってくるなりドリアン兄貴に寄り添って寝るジョー。雄同志の関係はわからん。
みなさまご心配をおかけしました。おかげさまでジョー帰還いたしました。ありがとうございました。
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