うちの敷地の南側のちょっと先はかなり深い谷になっています。鹿児島で「ホキ」と呼ばれるシラス台地特有の侵食地形です。
底まで50~70mはあるのじゃないでしょうか?高所恐怖症なので、あまり覗き込むことはしないのですが、とにかくかなり深い上に切り立ってます。
道路に近いほうはコンクリートで固められてしまいましたが、山側のほうは森のままです。その森の隙間からはるか下のほうに水が流れているのが見えます。この水はどんなに暑い夏の最中でも、冬の乾燥した今時分でも枯れることが無く、常に「チョロチョロチョロ・・・・」という音が聞こえてきます。
この音を聞くのが好きで。
夏に聞くと涼しいし、不思議なもので今時分に聞くと春が近いように思えるのです。「どーこーかーで春が、生まれ―てるー♪」という歌を思い出します。
春が大好きなのです。でも、冬の寒さがないと春のありがたみもわからんか・・・と無理やり辛抱しとる昨今です。
うおおおおい、南国鹿児島じゃこういうウロコだらけの空、せいぜい2月ぐらいにしか見れなかったんじゃなかったけ?
(うちの北側にはまだ雪が(!)残り、霜柱天をめざしとります。)
中国東北部にどでかい高気圧、アリューシャン列島に台風並みの低気圧がデー―ンとご鎮座ましましている今の気象状況じゃいたしかたありますまいが・・・
「今年は暖冬」という予報を大はずしにはずしてしまわはった気象庁は、「ジェット気流の蛇行が悪いのである。通年ならもっと後にくるはずのジェット気流の谷が、はやばやと日本列島を覆ってしまい、これが北極圏の寒気団の南下を招いたのである。はっきりいって気まぐれなジェット気流の動向を予測するのは難しいのである。」といった、ほとんどヤケクソというか悔し紛れというかのコメントをなさっておられます。
お気持ちはわからんでもない。
なべて自然は予測不能。コントロール不能。たとえ1車両につき45tの走行中の列車でも、雷雲下に竜巻が発生すれば、一瞬の突風で吹き上げられる。極限状況で人間になすすべはないのです。
かといって、その何十年か何百年かに一度のオーダーでしか発生しない天災をのみ気にかけて生活することも、不可能。というより愚か。文字通り「杞憂」でありましょう。中国人、まったく伊達に4千年の歴史やってないです。
畑の奥は今朝も10cmほど雪が積もったままです。処女雪というわけにはいかず、モモ(紀州犬雑種・4歳・女の子)が「~喜び庭駆け回り♪」した跡だけがついています。犬ってのはまったく。
今朝はさすがのめーさん(ヤギザーネン種・10ヶ月・女の子)もぶるぶる震えていたので、心配になってヤギ協会会長に電話をかけて聞いてみました。「ヤギもやっぱり寒いからね。咳をしたり、ぐったりしたりしていなかったら大丈夫だよ。」とのこと。咳なし、多少鼻水はでてるけれどしゃんと立ってもりもりと枯草を食べています。一安心。
「鹿児島気象台始まって以来の12月の大雪」に、大混乱している鹿児島。みなさん、くれぐれも車間距離はちゃんと開けて走行しましょう。お尻に詰められると怖いです。
新潟など大停電との事、たいへんな年末になってきました。無理はいたしますまい。
「寒~い寒いぶるぶるぶる」という、内容ばかりが続く今日この頃。12月の積雪としては、鹿児島気象台始まって以来の積雪量だということです。
雪ですら慣れないのに、氷河とか万年雪とかどんな世界なのでしょうね。おそろしく透き通って青い青い水晶のような場所。19世紀のボヘミアの作家シュティフターの短編集「石さまざま」の中に、「水晶」という美しくも荘厳な傑作短編があります。
クリスマスイブの夜、ボヘミアの山岳地帯の小さな谷間の村の幼い兄妹が、山の麓の祖父母の家から谷に帰る途中で道に迷ってしまい、不毛の氷河で遭難してしまいます。幼いなりに山育ちの二人は、知恵をあわせ力をあわせて、大人でも遭難死するような(わたくしのような寒かごろは一発ですわ)過酷な状況を乗り切り、奇跡のような山のクリスマスイブの光(オーロラでしょうか?)を見て、翌朝生還するというお話。
日本ではあまりなじみのないボヘミアの山岳地帯のつつましくも豊かな暮らしぶりや、侠気のある少年の父親(山男で靴作り師)や祖父(資産家の染物屋)たちの無口だけれど質実な性格、その強さを受け継いだ少年の知恵と勇気と優しさ、けなげでかわいらしい妹が、兄を信頼しきって発する「そうよ、コンラート!(ヤー、コンラート)」という言葉の響きの美しさ。本当に大好きなお話です。
兄妹に祖母が持たせた子牛の皮のランドセルの中身が、質素なんだけれどめちゃくちゃおいしそうでした。ハタンキョウのキャンディー。ふかふかの白パン。そして特別に濃く淹れた「体の芯からほかほかと暖まってくる」コーヒー。結局遭難した兄妹は、このコーヒーを少しづつ飲むことで、睡魔に抗い凍死しなくて済んだのでした。
翌朝、奇跡の生還をした兄妹を父の村と祖父の村から協力して出ていた捜索隊のメンバーが見つけ、そののろしを見た教会の神父様が、延期していたクリスマスイブのミサをあげ、下山の途中山々に透き通った鐘の音が響き渡る・・・・・
「それまで、上の村の子でも下の村の子でもなかった二人は、今やまぎれもなくふたつの村の子でした。」娘の結婚に反対で、しっくりいってなかった祖父の染物師と父の靴作り師も、自然に和解し、「奇跡の夜を境にふたつの村はひとつの村のように行き来をするようになりました」
「ホワイトクリスマス」という単語を聞くと、いつもこのお話を思います。
夕方モモ(紀州犬雑種・女の子・4歳)がすごい勢いで家の中に飛び込んできて、「くうううん、くうううん、キャキャン!」と大騒ぎでした。また遠雷がなっているようです。
天気図で見る限りでは、日本列島に縦に10本ぐらい等圧線が走っているようなモウレツな東の低気圧と、大陸に高気圧が鎮座してました。典型的な西高東低の冬型の天気です。実はうち近辺ではすごい勢いで雪が降っているのですが、残念なことにカメラに写りません。
「鹿児島市のチベット」とはいっても所詮は南国鹿児島のこと、1mも2mも一晩で積もってしまう雪国の苦労は想像もつきません。広島の中国地方の山のてっぺんに嫁に行った妹のところでは、もうかなりな雪が積もっているそうです。というより前回の雪が溶けてないのですと。ひゃあああ。そういうお話、いっそ怖いです。
小泉八雲の「雪女」は美しくも恐ろしく神話的なお話ですが、あのお話の舞台は決して雪国ではなく、関東地方だそうです。だから雪の夜は雪洞を掘って潜り込むのが(雪国のかまくらのように)一番暖かく、雪国の人間だったらそれをよく承知しているのに、「雪女」の炭焼き二人は、一番体温の下がりやすい小屋に泊まってしまったのだと。
知らぬということは恐ろしいことです。
なんにせよ、子供の頃白紫池(九州で唯一天然氷のはる霧島の池)にスケートに連れて行かれ、あまりの寒さにものの十分も滑らぬうちに泣いて帰った経験のある身としては、その後「スキー、スケート、スノーモービル」などという「雪」とか「氷」とかいう単語のつくものには金輪際近寄らぬようにしています。スキーを知らずとも人生オッケー!君子危うきに近寄らず。
案の定というかやはりというか、今朝のうち近辺はうっすら雪化粧でした。勘弁して欲しいです。寒いです。
さて、猫はアフリカのエジプトかリビアあたりが原産で、人間もアフリカのど真中あたりが原産でしょう。寒さに弱くて当たり前じゃ(いいわけ)。うちの動物の中では、地鶏くんご一家も東南アジアの赤色野鶏がご先祖さあなので、どうも寒さに弱いらしいです。先だっての冷え込みのとき、シートをかぶせてあげなかったら、その朝てきめん卵が2個になってしまいました。ごめんね。反省して、夜は西側、北側、東側の三方を必ずシートでカバーしてあげるようにしています。すぐまた元通りの4個産卵 になりました。
鶏さんそのものの体温が高いので、簡単に風除けをしてあげるだけでだいぶ室温が高くなるようです。シートを上げたところから湯気が立ち上っているのがご覧になれますでしょうか?強いものです。この寒い朝でも、地鶏くんははようから「コッケッコッコオー――!!」と景気のいい鬨の声を上げてました。結構、結構。
どうしたことでしょう?今年の師走はどうしてこんなに寒いのでしょうか?夏はあんなに暑かったというのに何という極端さでしょうか。この天候では明日は我が家近辺に積雪もしくは凍結があることは必至。困ったことです。
この寒さですと、我が家の猫達がぬくもりを求めること、たいへんなシビアさです。もともとがアフリカというか、リビアとかエジプトとかそこら辺原産の動物らしいので、寒さには弱いのであります。(かといって『暑さに強い』というわけでもなさそうですがねえ)。エジプトのハトシュプトかなんか女神様のお使いが猫だったんじゃなかったっけ?(ここらうろ覚え)。猫面人体の画像が一杯残ってますよね。猫のミイラもあるらしいし。そういえばエジプト美術って独特の感覚ですなあ。
まあ、そのご先祖以来寒さに弱いらしい猫達がだんごになってぬくみを求めてまとわりつきます。しかしはっきりいってこちらも寒く冷たいのは嫌なので、ひっつき大歓迎!猫は体温も高いので、膝に乗ってくれてると暖かいよお。(エドガー・アラン・ポーの奥さんも貧乏だったから猫で暖を取ったといいますね。)もう動きたくなくなるよお。でも、トイレには行かなくちゃ。誰か代わりにしてくれないかしら?
同じことを猫達も考えているらしく、うちは庭がすべて猫トイレ(巨大)なのですが、猫用出入り口で迷っている様子。だめじゃだめじゃ。家の中でしっこは許さん。とっととしてきなはれ。と、情け容赦なく猫背中を押す寒波襲来の夜でありました。
といっても、真夏以外はこれを履いているような気がするのですが(笑)。
ローテク万歳グッズその10・長靴です。「鹿児島市のチベット」はたとえ下界にかけらの雪もなくても雪は積もるし、氷も張るし、霜も降りるので、これは必需品です。まだその恐ろしさを舐めていたある冬、どうしても市内に下りなければならないのに、うちの木戸口だけ15cmほど雪が積もってしまい、道路まで50mほどを雪かきしたことがありました。「まあいいや」と普通のスニーカーでやったら、南国のボタン雪のこと、もちろんぞっぷり濡れました。「うわぁ――足冷たぁ。」「でもいいや、車のヒーターで乾かせば。」甘かったです。もう車を運転してるうちにゾクゾクしてきて、「生涯これほどひどい風邪をひいたことはない。」というひどい風邪をひき1週間ほど寝込みました。自然を舐めてはイカンです。特におなごは足を冷やしてはイカンです。カッコもなにもありません。それ以来の愛用品であります。足が大きいので(24.5cm)、メンズの農作業用をニシムタで購入しました。鶏やヤギのウンコ掃除や畑作業の必需品。
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