椿屋敷のお客様

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2005年11月

2005年11月 5日 (土)

ソラマメの芽

Nec_0001_2 お客様のtotto*さんは粘土でラブリーなトレイを作ってるし、麦の花さんは天然酵母パンを作ってるし、ルルママさんはトンボ玉とリースを、べにこさんはいちご、ななさんはワイルドベリー、その他みなさんそれぞれほんとさまざまな「モノ」を作ってらっしゃいます。すごいよ―――!

すごいなあと思うと同時にすごく嬉しくなってきます。やっぱ、手を動かして「何かモノを作る」って我々の遺伝子の中にもう抜きがたく組み込まれとるんじゃなあ。ミクロン世界の精度を日本のモノ作りは誇っているわけだけど、基本はこういうローテクノロジー世界でしょう。お金に直結してるかどうかは別にして、「何かモノを作らずにはおれん」層が厚いことが日本の宝ではないかと思うのですがね。あ、いかんいかん、大きいことを語る分際ではないんじゃ。語る暇があれば手を動かせ。

と、ソラマメの芽が出ました。豆類は全部好きですが、莢から出したてで茹でたてのソラマメに塩を振って食すのは大好物です。来年の春が楽しみです。

2005年11月 4日 (金)

鶏小屋別棟

Nec_0041_3 鶏小屋の別棟を作りました。

地鶏くんの奥様に巣籠りして卵を抱いていただこうという魂胆です。

うまく抱いてくれるでしょうか?

とりあえず4羽のうちで一番でかくて卵を抱きそうな奥様をピックアップして・・・って、飼主の癖に4羽の区別全くついておりません。みんな同じ顔に見えます。雛のときに砂嚢が破れる大怪我をして、医療用接着剤でくっつけてガムテープで包帯するという大手術をした子も、いまやまったく誰だかわかりません。情けないけど、ま、いいか。適当にピックアップ。でも捕まえるのは大騒ぎ。結局一番最初に捕まった奥様を籠もらせてみることにします。チャレンジチャレンジ。

もしもの場合は①おとりの卵を作って巣の中に置いておく。②最悪雌のチャボを連れてきて抱いてもらう。などの作戦を立てています。

ヤギの糞

Nec_0040 朝からすみません。ヤギの糞(実物大)です。

この黒緑色のチョコボールみたいな物体がブツです。ちょっと意外でした。もっと牛の糞みたいなべっちょりべたべたしたものを想像していたので、「おおお」っと。見ているとお尻からぽろぽろぽろと次々出てきて散らばります。

小屋の掃除もしやすいです。一日洗面器半分ぐらいの量が溜まります。あれだけ草を食べて出す糞なので、栄養価はかなり高いはず。うしししし、この堆肥は多分畑に効くぞ――。楽しみ。

2005年11月 3日 (木)

EDEN

Nec_0041_1 まあ、農園の中心で「ローコスト、ローテクノロジー万歳!」とか叫んでるような人間なので、バカ高えコストを喰いまくるくせにな――んにも生産しない軍隊はだいっ嫌いです。イデオロギーや道義的な問題より先に経済的な問題で戦争反対です。直にやりあう前に絞る知恵があるでしょうが!集めるべき情報が、死力の限りをつくしてやるべき交渉があるでしょうが!第二次世界大戦前の食料自給率は70%を越えてたはず。それが敗戦前後には国民全部が飢えてたのですぞ。40%を切る食料自給率で戦争みたいな大博打打てる状態じゃないっちゅうの。ま、軍隊を持ちたがっている輩は「自分が手を汚す」とか「自分が飢える」とか考えてないんじゃねえの?そういうのに限って「日本も汚れ仕事をせねば。」とか言うんだよね。”日本”の中に自分自身もちゃんと入ってる?

「強くなる事と、暴力を学ぶ事と、人を救う事は、全く別の話よ。」

「EDEN」(遠藤浩輝著・講談社・既刊13巻)の中の名台詞であります。うなりましたね。さらに言うなら「人を守る事」も全く別の話であります。「EDEN]は今時珍しいぐらい複雑怪奇な設定の近未来SFです。大前提が「クロージャーウィルス」という「人間の体を結晶化させて中身をどろどろに腐らせる」疫病が全世界に流行ってかなりの人間が死亡した後の世界、なんだから。(バラードのSF小説「結晶世界」が下敷きかな?主人公のファミリーネームもバラードだし)。今や世界は「原父連合」と「反原父連合」の二大勢力に分かれ、各地で小規模な戦闘やテロリズムが絶えない。話の舞台のほとんどが南米(これも珍しい)で、主人公エリヤの父親は南米の麻薬カルテルの大ボス、「原父連合」からも「反原父連合」からも一目置かれている存在。昔からある「父親の影響を超えるためにあがく息子」の物語なのです。以前「ベルセルク・29巻」の項で「二代目は手を汚さないのが世の定石」と述べましたが、エリヤはすでに手を汚しています。一度手を汚してしまえば、ずっと汚し続けなければならず、しかも勝ち続けなければならない。一生気の休まることのない過酷な生です。それを選び続ける覚悟があるのか、前記の言葉でエリヤは問われたのです。

遠藤浩輝氏はフェアな人です。人を傷つける、人を殺す、そういう場面を決してキレイ事で済まさない。どろどろに細部まできっちり描く。「主役クラスかな?」と思っていた人間も、次の瞬間には地雷で下半身を吹き飛ばされていたりする。どんな人間にも「死」は無慈悲に唐突に訪れる。その無慈悲さと唐突さだけが平等。逃げることなくその事実を淡々と描き続けている。すごく好きな作品なんだけどなあ・・・。掲載誌が「アフタヌーン」で「まさか廃刊にならんだろうな?」といつも心配。こんな癖のある作品よそで載せてくれそうにないし。ま、最近じゃ「蟲師」も載ってるし大丈夫か。少なくとも「EDEN」が終わるまでは廃刊にせんでくれよ。

間引き菜

Nec_0037 大根、ハクサイ、ほうれん草、小松菜なんかの菜っ葉類を作ってらっしゃる方はよくご存知でしょうが、種を多めに蒔いて大きくなるにしたがって間引いていく育て方をします。まさしく今その手の冬野菜の間引きシーズンで、毎日じゃんじゃん間引きしています。写真は大根の若葉です。

そして、これも作ってらっしゃる方ならおわかりでしょうが、採れたての間引き菜っちゅうのはまこっっっとにうまい!のです。なんせまだ若いから柔らかい。それぞれの野菜の匂いと味がプンプンする。お味噌汁の最後にパッと散らしたり、白和えにしたり、胡麻和えにしたり、浅漬けにしたり、とにかく単純な「これぞ日本の惣菜」という料理に使うと凄まじい威力を発揮します。よくスーパーで袋詰にした「間引き菜」が売ってますが、ちが―うちが―う。とにかくベランダでもコンテナでも鉢でもいいですから、小松菜か何か作って自家製の間引き菜を召し上がってみることをお薦めいたします。

2005年11月 2日 (水)

花の下にて

Nec_0028_1 「花の下にて春死なむ」という西行の句が大好きで、ご自分も「我が家の桜の木の花の下で死にたいです。」とおっしゃっていた93歳のお知りあいのご婦人が亡くなりました。

一種の傑物で、徒手空拳の旦那さんを内助の功で国会議員までになさしめて、旦那さん亡き後も二人で建てた大きな屋敷のお庭の、何十年もかけて集めた季節ごとに咲く花々をこよなく愛しておられました。特に終戦直後、建物を建てるより先に木市で買ってきて植えたのだという大きな桜の木を愛しておられて、桜が咲くとおにぎりとお煮しめと焼酎を何十人分も用意して、客を招いて花見の宴を毎年開いておられました。「なんとも贅沢で風流な催しですね。」と言うと、いつも「『花の下にて春死なむ』というでしょう?そういう死に方がしたいのですよ。」と豪快に笑っておっしゃってました。「生きるのは難しいですが、死ぬのはもっと難しいですよ。あなたもわたしの年になったらわかるでしょう。」

今は桜の季節じゃないですよ。来年もあの宴を開いてくださるのじゃなかったのですか?あれほど愛したお庭でなく病院で臨終を迎えられたのです。あんな傑物でも思い通りにはいかなかった。本当に死ぬのは難しいのですね。しかし、最後までしゃんとして、大往生には間違いありませんでした。さまざまなこと色々な教え、はっきりと心に残っています。今は心よりご冥福をお祈りいたします。

マスタードグリーン

Nec_0033_1 マスタードグリーンの芽が出ました。要するに洋がらしです。

去年一株だけ苗で買ってきて、それから夏に種を採っておいて、秋の彼岸に蒔いたのです。よって、今年はうまくいけばかなりの量の種が取れます(またもや獲らぬ狸の皮算用全開)。その種をすり潰すとマスタードになるのです。今年こそ自家製マスタード。葉をサラダにしたりスープに入れたりしてもおいしいし、育てやすいし、(アブラナ科で菜の花の仲間なので、菜の花並に丈夫)植えとくとお得かもです。

2005年11月 1日 (火)

味噌作り・3

Nec_0030_1 うううん、今年は昨日あたりの朝が寒かったせいか、麹の様子がいまいち。一定の温度じゃないとまずいんだよなあ。ああ、断熱材入りの味噌蔵も欲しいです。

しかし、これ以上放っておくと黒くなってしまうので、もう練りにかかってます。麹の生えた麦をバラの上でつぶして練り、塩とあらかじめペースト状にした大豆を加えます。だいたい味噌状になったら防腐剤代わりの焼酎を加えます。今夜中に練らないと発酵が進みすぎるので、大急ぎ。Nec_0029_4Nec_0031_2 Nec_0032_2

おにぎりが握れるぐらいよく練れたら、空気が入らないようにたるに詰めます。味が出るように昆布を中に入れてます。

詰め終わったら表面を平らに均してカビ止めに塩と焼酎を振ります。きっちりビニール袋から空気を抜きながら封をして、1週間後から食べられます。

ローズマリーの花

Nec_0025_3 ローズマリーの花が咲きました。

葉っぱをツンむしると咲かないのですが、今年は株そのものが大きくなったことと、挿し木した子株からも葉っぱをとるようになったので木への負担が減ったようです。

ローズマリーを育てるのは簡単だし、頭の芯がくらくらするようないい匂いなので植えてらっしゃる方は多いと思います。オリーブオイルに枝ごと突っ込んで香りを移してローズマリーオイル、ビネガーに突っ込んでローズマリービネガー、葉っぱを湯煎してローズマリー水、それに保存料代わりの焼酎を混ぜてトイレの匂い消し・・・。とにかくいろいろ使えます。 鉢植えでもOK。便利です。