椿屋敷のお客様

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2005年11月

2005年11月10日 (木)

ハゼノキの紅葉

Nec_0029_5 ハゼノキが紅葉をはじめました。

人並みにハゼマケをするので畑の中にハゼが生えるのは困るのですが、これがまた鳥さんたちの好みらしく天然自然によく生えてきます。冬から早春の一瞬だけがハゼマケをしない時期ということなのでそこで切り倒さなければなりません。来年はタイミングをはずすまい!

北薩の地場産業で「鹿北製油」という「江戸時代からの伝統的なしめぎを使った手法で胡麻油を作っている」企業があります(またおいしいんですよ、その胡麻油)。そこが「ハゼノキ蝋燭を復元して生産するので、地元でハゼを生産する農家さん募集」をしてらっしゃる記事を最近読み、「なんだかわからないけど、世の中変わってきてるの?」と思いました。

2005年11月 9日 (水)

まぐわ

Nec_0028_2 「ローテク万歳グッズ・その8」まぐわです。Nec_0027_2

植木屋の父が砂に箒目を立てるときに(竜安寺の石庭のように)使っていたもので、だいぶ年季が入ってサビてます。しかし、めーの干草を集めたり、小屋を掃除したりするには充分なので大活躍中です。

まぐわといえば「西遊記」で猪八戒が武器にしているのが「八本歯のまぐわ」でした。正確には「馬鍬」なので、もっと大きいやつのことなのでしょうが形は一緒ですね。だいたい「西遊記」の中の武器はへんちくりんな物ばかりで、孫悟空が使っていたのは如意棒。あれなんか大昔の洪水のときに水位を測定したモノサシだったという設定。モノサシだのまぐわだのを武器にするか―――?あと一煽ぎで全てを吹き飛ばしたり火炎山の火を吹き消したりする芭蕉扇とか、投げつければどんなものでも縛り付ける帯(名前忘れました。大げさな名前がついてました。たしか観音様の帯だったよな。)とか、思いつくだけでも変な武器大集合。いかにも大陸の話らしい荒唐無稽でばかばかしいまでに大げさな話ばかり。「西遊記」大好きなんです。また読み返したくなってきました。

柚子の実

Nec_0010_2柚子の実です。

柚子とかぼすとレモンという、「柑橘類薬味御三家」の木が植えてあり、実を成らせてくれます。使い放題なのでかなり贅沢な使い方をしています。

初夏にカミキリムシの幼虫のテッポウムシが木に穴を開けて住み着き枯らしてしまうことがあるので、その時期に木の幹に塗りつけるタイプの薬を使います。使う薬はそれだけ。もちろん果実や葉にはまったくなにもかけてないので、皮ごと使っても何の心配もなし。ケーキなんかに使うレモンピールも安全安心。あと自家製廃油石鹸やオリーブオイル石鹸の香料に使ったりしています。

植木屋の父の言によれば、この手の柑橘類を増やすには接木が一番なのです。その台木にはカラタチを使うのですが、カラタチは柑橘類の種を蒔けば先祖帰りして出てくるのです。ただ、種をそのまま蒔いても果肉に発芽阻害物質があるため、うまいこと発芽しません。聞けば「鶏にまず食わせ。そいで、鶏のウンコから生えてくる芽を見分けて、移植すればそれが一番よかとじゃ。」

―――ううーむ。そうですか。世の中にはいろいろな果実があるのですが、こういう「鳥や動物に食われてウンコになってから初めて発芽するシステム」になっている植物はかなり多いらしいです。うまいことできてるなあ。なにはともあれ地鶏くんご一家にはリンゴだのミカンだのとにかく色んなものを食べさせているので、その堆肥から生えてくる芽には要注意とな。

2005年11月 8日 (火)

落花生をいただく

Nec_0026_2 モモ(紀州犬雑種・女の子・4歳)とへろへろふらふら夕方のお散歩をしていたところ、ご近所の方が落花生を引っこ抜いているところに出くわしました。枝豆、大豆、ソラマメ、落花生など豆類を上手に作るご婦人です。「白内障のレーザー手術をしてねえ、夕方は良かふい見えんがよ。」「じゃっですか。そや、のさん(大変な)ことじゃいやしたですね。」とぼんやりモモと見ていたら、「持っていっきゃんせ。」と落花生をいただきました!ありがとうございます!早速茹でて塩を振っていただきました。たいそうおいしゅうございました。

うちの近所はまったく「鹿児島市のチベット」で、半径1km内にスーパーも小売店もコンビニもなく、喫茶店もレストランも食堂もなく、それどころか信号機すらないのです。まあだからこそほとんどのお宅が犬や猫を飼い、鶏も飼ってらっしゃるので、うちの地鶏くんが鳴く時間帯にはそれこそこだまのようにあちこちのお宅の雄鶏たちも「コッケッコッコオオオオ―――」と時の声をあげています。お散歩をしていたら今日のような役得もあります。なかなかいい所です。

山茶花「大錦」

Nec_0009_2 山茶花「大錦」の花が咲きました。

「大錦」とはまるで相撲取りのような名前ですが、実際山茶花の中では横綱級の銘花です。1879年に命名され肥後サザンカの代表的品種として愛されています。実際大輪で白地に濃紅色のぼかし、一重で抱え咲きの花は遠くからでもパッと目立つような華やかさです。蕾は濃紅色、11―12月に開花。葉は長楕円でやや大型。樹性は立性で比較的強いです。庭の南側の端に並ぶ木の一本ですが、夏はその根元でトウガンを作ってました。

2005年11月 7日 (月)

ニンニクの芽

Nec_0006_2 はなはだ俗物なもので、ニンニクは大好きです。中華とイタリアンが大好きな以上、ニンニクなくしてはお話になりません。

今年はたくさん植えましたので、来年の夏にニンニクのリースがいくつもできるぐらい肥育するんじゃないかと(またもや獲らぬ狸の皮算用全開)期待しています。

ニンニクのリースといえば吸血鬼よけですねえ。なんでこんなものが嫌いなのでしょうか?吸血鬼。血液が好きなのだったらガーリックはいい香辛料になりそうですがねえ。豚の血ソーセージなんかふんだんに使ってるだろうし・・・。南蛮人の考えることはわかりません。

源氏物語の「雨夜の品定め」で「蒜食いの女」が出てきますね。男が来る夜に「風邪気味だから蒜を食べましたのよ」とか言って臭いをプンプンさせて男を出迎えて嫌がられた上に、雨の夜の酔っ払いの男どもの酒の肴にされてしまった女。「風邪よけに」ニンニクを食べませんが「どお――しても餃子が食べたかったから。」とか「「どお――してもぺペロンチーニが食べたかったから。」とか言って、デートの日でも食べてしまうであろう自分にとって他人事とは思えません。

電動鉋

Nec_0007_4「 ローテク万歳グッズ・その7」電動鉋です。

ヤギ運動場の整備と、めーに屋根を蹴り壊されたモモ小屋(ヤギは高いところが好きなので、めーがモモ小屋に飛び乗ったところ古くなっていた屋根が陥没)の再建と、急がねばならない普請があります。Nec_0008_6

板の表面がザラザラのままだとそこに湿気やカビが溜まり持ちが悪いそうなので、鉋をかけてツルツルにせねばなりません。普請道楽だった祖父の時代は手鉋でしたが、今は電動の鉋があるので大助かりです。これをアイロンがけの要領で板の上を滑らしていくのです。

二枚目の写真上がかける前、下がかけた後。素人がかけてもこの違い。しかしなかなか「鏡のようにツルツル」というわけにはいきません。いやいや、なにごとも練習練習。

2005年11月 6日 (日)

百器徒然袋―雨―

Nec_0004_3 11月3日は「晴れの特異日」で、晴天の確率が高く前後に雨が降ることはほとんど無かったはずなのですが・・・。

どうしたことでしょう。clustrさんがそぼ降る雨の中行列の先頭で(すごいです)「おはら祭り」で踊って以降もぐずぐずしたお天気が続いています。なんだか体もだるいし、雨が降ると寝転がって(行儀はなはだ悪し)ミカンを食べながら本を読みます。

まあ、予想通りというかやっぱりというか京極夏彦氏の大ファンであります。「故獲鳥の夏」を初めて読んだとき、いやほんとに頭をガーンと殴られたようなショックでしたね。そして自分が日本語圏の人間であることを神と仏に感謝しました。日本語であってこそ表現できる世界だと思ったし、「翻訳や映像化は不可能でしょう」と思いました。スティーブン・キングの小説の映像化がうまくいかないのと同じで。案に反して「故獲鳥の夏」は映画になってしまいましたが観にいってません。どうかなあーと。原作のイメージってモノがあるでしょう。古本屋にして武蔵晴明神社の神主にして憑き物落としの京極堂役の堤真一、精神衰弱の小説家関口役の永瀬正敏、どちらも嫌いな役者さんではありませんが、どうかなあー。唯一華族出身にして長身美貌で頭脳明晰で破壊的性格な探偵の榎木津役が阿部寛と聞き「うむ!今の世ではこれしかあるまい!最高のキャスティング。」と膝を叩きました。榎木津、もぉー――大好きなのです。「京極堂シリーズ」はもちろん全部持ってますし、全巻最低5回は読み返してますが、いまだに榎木津が出てくるたび「出たぁ―――!」とか思いますもん。また出方がいちいち超ド派手なんですもん。歌舞伎の千両役者もかくやとね。

ですから全編榎木津大活躍の、「京極堂シリーズ」のいわば番外編「百器徒然袋―雨―」(講談社)は一番のお気に入り。京極夏彦の本は「分厚い、漢字が多い、難しそう。」と敬遠される向きがありますが、それは誤解です(いや分厚いし漢字が多いけど)。難しくないのです。実にわかりやすく明解な文章ですらすら読めるし、なおかつお馬鹿なのです。文字通りおもしろくて笑えるのです。特に本書は・・・笑いますぞ―――!「メフィイスト」という雑誌で連載していたとき立ち読みしていたのですが、思わず本屋で大笑いしてしまい、店員と店中の客の視線を集めてしまったという恥ずかしい思い出が・・・。榎木津お馬鹿パワー炸裂!「京極堂シリーズ」を最初から読まなくてもこの本からだったら入れるんじゃないかなあと思います。あ、それとこれも誤解されてますが決してホラーではありません。あくまで探偵小説なのです。

ヤギ協会会長からの電話

Nec_0003_3 ヤギ協会の会長さんから電話が来ました。

「発情期は来ていませんか?もし種がついてなかったら、そろそろ来る頃ですがよ。」とのこと。発情期が来たら尻尾を振りに振って、かなり大騒ぎらしいので、「今のところその気配は無いので、大丈夫ではないでしょうか・・・?」とお返事。

11月10日ぐらいまで待ってみて、これという異変がなかったら、いよいよ3月の出産へ向けて準備です。運動場を整備して、もっと干草を準備しなければなりません。モモの犬小屋も新しく作らねば、なので、今年の秋冬は大忙しです。

2005年11月 5日 (土)

菊の花

Nec_0002_4 黄色い菊の花が咲きました。

仏壇用の花として何種類か小菊を植えています。で、また菊の分類については大雑把。「赤、白、黄」それだけ(とほほほ)。菊とか百合とか好きな人はすごく好きで、ものすごくたくさんの品種があり、菊なんか花の大きさや形、作り方の種類(行灯作りとかなんとか)まで千差万別。凝りだしたらすごいんだろうなあ。

なにはともあれ美しい花です。あまりにも日常的に仏壇や墓花に使われているので見過ごされがちですが・・・。秋が来るたびにどんどん好きになってきます。