椿屋敷のお客様

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2007年1月

2007年1月13日 (土)

農場の少年

Nec_0034_22  「ローラ・インガルス・ワイルダーの物語」は有名ですが、一番好きなのは番外編ともいうべき「農場の少年」(福音館書店・恩地三保子訳)です。それもガース・ウィリアムズの挿絵つきのやつ。ガース・ウィリアムズは動物の絵のうまい人で、この表紙の子牛たちの絵にガツンとやられました。ばりかわい――――♪

「農場の少年」はのちにローラの夫となるアルマンゾの少年時代の話なのですが、まあ、出てくる食べものという食べものがそらまあおいしそうで。今のアメリカの姿からは想像もつかない古きよき時代のアメリカ。

本編ともいうべきローラの家族の話は結構深刻な貧乏の話で、飢えがまじかに迫る話もリアルで読むのが辛かったりするのですが、この「農場の少年」は徹頭徹尾豊かな農場生活の一年が描かれていて楽しい。

そしてやっぱり挿絵だなあ。ガース・ウィリアムズの挿絵を使っているのは福音館書店だけで、ハードカバーだけだったのが新書版がでて「ちゃんと全部イラストはいっているのかな」と心配だったのですが杞憂でした。ページの合間の小さなイラストまで全部再現されていてむちゃくちゃかわいいです。

もしローラのシリーズをそろえるのならだんぜん福音館書店のをお奨めいたします。

金柑煮

Nec_0032_29 今年も金柑煮を作りました。甘くて酸っぱくて香り高い風邪封じの妙薬です。

うちでは砂糖とレモンの輪切りといっしょに煮ます。そして煮ている間に決して蓋を開けません。しぼんでしまうからです。

おかげさまでふっくら色艶よく仕上がりました。これから冬の間、お湯を注いで金柑茶に、パウンドケーキなんかに混ぜ込んだり、ちょっと暖かくなってきたらヨーグルトをかけて食べたりします。おいしくて大好きなのですよ。ちょっとしたお茶うけにも最高です。

2007年1月12日 (金)

掃除機

Nec_0031_28 「ローテク万歳グッズ・その24」掃除機です。

今月末に東京と広島の妹たちが、婿さんと子供たちを引き連れて鹿児島に帰ってきます。母の古希祝なのです。

よって一月遅れの大掃除と相成っております。暮れに忙しかったため(いいわけ)家の中も外も散らかってる~~!!掃除機大活躍中!!

ややこしい機構のない、「強・標準・弱。切」の間をスライドするスイッチが一個だけついている掃除機なので扱いやすくて丈夫です。よくICで強弱をコントロールする奴があるけれど、あれ壊れやすいんだよね。制御盤がいかれるとばったり使えなくなってしまうし。

機械は単純なのが一番。部屋もシンプルなのが一番。わかっちゃいるけど・・・・・手を入れようとすればするほど散らかっていってる気が・・・・・・(涙)

2007年1月11日 (木)

夜の帳

Nec_0030_21 鳥類は文字通りの「鳥目」なので、夜は目が見えないらしいです。梟とかの少数の種以外は。

鶏も日が翳りだすとだんだん動きが鈍くなります。暗くなると本当に見えなくなるようです。彼らも良くわかっているみたいで夕方になると「撤収~~~!!」とラッパが鳴ったかのように一斉にねぐらに帰ってしまいます。

止まり木を差し渡して屋根と風除けをつけただけの簡単なねぐらでも鶏にとっては安心な場所らしく、きれいに列を作って止まり木に止まっています。密着して並ぶと温度も上がって温かいらしいです。

「こうしなさい」といったわけではないのですが、本能という奴なのでしょうね。あまりにもきれいに並んでいるのでいつも感心してしまいます。

朝見ると、並んでいる通りに糞が地面に積もっています。

台所にモグラ

Nec_0028_25 あ~ら不思議、摩訶不思議、今朝目が覚めて台所に立ったらば、床にモグラがひっくり返っておりました。

モグラがトンネル掘ってこんなところに来るわけはないので、犯人がおるわけです。

Nec_0029_24 こやつらの仕業ではないかと、思われます。

2007年1月10日 (水)

アンフェア コード・ブレーキング~暗号解読

Nec_0027_21 TVを見ないもので恥ずかしながらついさっきまで篠原涼子と米倉涼子の区別がついてなかったのですよ。でもこれで篠原涼子の顔は覚えました。

You Tubeで「アンフェア コード・ブレーキング~暗号解読」を見てしまったのです。

もう、むちゃくちゃ面白かった!!!

あまりの面白さに「どっかで本編の無料配信はやってないのか?」と探しましたがパソコン音痴の悲しさ、まだ見つけ出してません。どこを探せば見ることができるのでしょう?ご存知の方教えてください。

それにしてもなんていい男ばかり出てくるドラマでしょう。「日本の俳優のいい男をすべて集めたんじゃないか(あたしにとって)?」というぐらい好みの俳優さんばかりが出ています。・・・・・・・瑛太でしょう、加藤雅也でしょう、江口洋介でしょう、寺島進でしょう、元だんな役の香川照之でしょう、本編では西島英俊も出ていたみたいじゃないですか。この全員が篠原涼子演じる型破りの女刑事雪平に夢中。身も蓋もない入れあげぶり。女冥利に尽きるモテモテではありませんか。

それをすべて袖にして「一人で歩けます」と孤独の道を選ぶ雪平。雪平の目が見つめているのは15年前に亡くなった父親だけ。「死に至る病」それはファザコン。

本編もまだ見ずしてこんなことを言うのもなんですが、これは「大いなるファザコンの物語」ですね。断言したりなんかして。

だいたい今30代から40代にかけての女性はこの病にかかっているといっても過言ではないでしょう。(この世代の男性がマザコンであるのと対を成して)わたくしも含めて。

なぜなら、わたくし達がまだ子供だったころ、日本は高度成長期で平和でまだ未来への希望があって家父長制の名残なんかもちょっとあったりして、父親は絶対だったから。強くて優しくてわたくし達を何があっても必ず守ってくれる無限大の保護者だったから。

自分達が大人になって、父親達が老いたり死んだりして見る影がなくなってしまっても、あのときの平和郷の幻だけがわたくし達の中に生々しく息づいているわけですよ。無残なるユートピアの幻。ほとんど呪いといってもいいぐらいのものです。これは相当ヤバイです。

『これだけたくさんのいい男達から「好き好き光線」を浴びながら「決して己を託すことをしない。許さない。愛さない。」篠原涼子演じる雪平のファザコンぶりこそが「アンフェア」なんじゃねえの?』

と、考えてしまったほどです。「こういう『アンフェア』はよくないぞ。」

自戒をこめて。

クローバー

Nec_0015_23 虹に続いて「四葉のクローバー」といきたいところですが、これがなかなかありませんね。正直言って自分で見つけたことは一度もありません。押し葉になったのをみたことがあるぐらい。

だからこそ「幸運の証」として珍重されるわけですが・・・・・

クローバー、別名は「シロツメクサ」。名の由来は明治時代、舶来ものを船で輸入するときにクローバーの枯れたのをぎゅうぎゅうに梱包に詰めて貴重品の保護をしたというところから来ています。

ぞんざいな扱いで日本に入ってきたわけです。

その梱包材の枯れたクローバーから落ちた種が増えて日本全国に分布するようになりました。

たくましいのう。

それほど一般的な草でありながら、四葉の葉の確率は極めて少ない。それも幸運の条件のひとつかも。

ま、クローバーが生えていると「この中には一枚ぐらい四葉があるだろ。そのまま生やしとこうか。」と考える大雑把な人間なので、ある意味たいへん幸福であると自分では思います。ありがたいことです。

2007年1月 9日 (火)

便秘解消法

Nec_0023_21 シロさん(トカラヤギ・女の子・1歳半)の異変に気がついたのは昨日の夕方のこと。

いつもより動作が鈍く大儀そうで、いつもならすごい勢いで食べる飼料に口をつけず、いつもなら飲まない水をじゅーじゅーごくごく飲み、極めつけはお腹が膨れてパンパンになっておりました。腸内にガスが溜まっているようなのです。(そういえばナマのカライモ(サツマイモ)を勝手にぼりぼり食べていました。生イモは腸内にガスを溜める危険がたいへん高いシロモノ。)

要するに消化不良で便秘なのですが、腸の長い草食動物にとって便秘は命取りになりかねない病気。「ガス溜まる→腸閉塞→死ぬ」というのがあっという間だったりします。

「これはやばい!!」と、

大慌てでシロさんの腹をさすったり揺すったり、腸に刺激を与えるであろう施療法を行うのですが、なにせでかい腹にはなかなか刺激とならず、ただただちょっとばかり「げふ、げふ」とげっぷをしたり、「ぷぷぷ」とかすかな音が腸から聞こえてくるばかり。

「こはいかに。いかがしたものか?」と思案するのですが、こちらの心配をよそにシロさんは大儀なのか腹を揺すられるのも鬱陶しい様子。もはや触ろうとすると逃げる有様。

「かくなるうえは!」

究極の便秘解消法を行うことにしました。

運動です!!ウォーキングです!!!

寒い夜のすでに十時前でしたが意に介さず。半纏を着込み、顔、首、肩をぐるぐる巻きにし、軍手と長靴を履いて、いつもなら犬のモモと歩く2kmコースをヤギを引いてウォーキングいたしました。

幸い人とすれ違うことはありませんでしたが、もし目撃した人がいたら怪しいことこの上なしの姿でしたことでしょう。

しかし効果は絶大。あれほど必死でマッサージしても「ぽよぽよ」としか動かなかった腹が、シロさんの短い足が駆けるたび「ゆさゆさゆさゆさゆさゆさ」とすごい勢いで動いています。これは腸にもたいへんな刺激を与えていることは間違いなし!

さらに朝の四時にももう一度ウォーキング。

甲斐あってシロさんのお尻からたいへんな勢いで大便がでてきました。

よかった!・・・・・・・これで一安心。

便秘が解消されたシロさん、再びすごい勢いで草を食べ始めました。よかったよかった。

それにしても、やはり便秘にはウォーキングです。下手な便秘薬より長距離を歩くことこそが特効薬となります。この一件でますますそう思いました。

2007年1月 8日 (月)

虹の彼方に

Nec_0022_25 今日の夕方の帰り道、虹が出ていましたよ。それも掴めそうなほど近いところで。

「虹の足元には宝物が埋まっている」とか申します。その足も実に手で掴めそうな近くでした。いっそ駆けていって掘ってみれば良かったかな?小判か何か埋まっていたかも。

「オズの魔法使い」じゃ「幸せは虹の彼方にある」と歌ってました。さらに先に行けってか?欲の深いことじゃのう。

なんですかね、「虹の足元まで駆け寄って掘ってみたり」「虹の彼方まで幸せ探して旅をしたり」する気は無いなあ。

こうやって思いもよらない場所で思いもよらない時間にきれいな虹を見ることができるだけでじゅうぶん。おまけに携帯電話のカメラでこうやって写真に撮ることができて、こうやってブログに載せることができるんだもんよ。

じゅうぶん豊か。じゅうぶん幸せ。

大奥

Nec_0019_22  「大奥」というのはどうも刺激的なテーマらしく、今まで何度もTV化されていますし、さらに今回仲間由紀恵主演で映画化されたらしいですね。やはり「ハーレム」というのは永遠の主題なのでしょうか?やんごとなきご家系の今の問題が示すように、ホモサピエンスという種の生殖法からいって男系で家の存続を図るならハーレムを作る以外ないでしょう。もし「男系のお家大事」を最優先するなら一夫一婦制には明らかに無理があります。

では女系なら家の存続は可能なのか?

これについてのびっくり仰天するような解答を出そうとしているマンガがあります。

その名も「大奥」(既刊2巻・よしながふみ著・白泉社)です。

よしなが氏は「マニアックな知識と深い洞察力でものすごく辛辣なことを描きながらなぜか口当たりは軽い」という離れ業をやってのける人でこれまた大好きな漫画家さんです。市販されてるのは全部持っています。名作「西洋骨董洋菓子店」を出す前に「フランス革命時のホモのお貴族さまたちの生活」をテーマにした一連の作品があり、少女マンガで美化されていた「おフランスの恋愛生活」の実態をむき出しに描いてくれておりました。「貴族の夫婦は形式上のもの。夫も妻も愛人を作りまくり、私生児を作りまくっていた」のだと。

その彼女がなんと「大奥」をテーマにもってきたという。そらもう興味シンシンでその月の「メロディ」を読みましたよ。

ぶったまげましたね。

よしなが氏の「大奥」は大奥でも「謎の疫病で男が極端に少なくなってしまったパラレルワールドの江戸の大奥。将軍職は女が継ぎ、なんと大奥には何百人もの男が囲われている。」という逆転劇なのです。

「ンな馬鹿なことあるかい?」というような状況をよしなが氏らしいマニアックな丹念さで納得させてくれます。そしてここのところが大事なんだけれど、これほどマニアックでありながら情があるの!泣かせてくれるの!!

お話は女系の将軍家の流れが固まった八代将軍吉宗(もちろん女)のお話と、その過渡期である三代将軍家光(これは父親の身代わりに無理やり将軍職に就けられた少女)のお話。どちらも泣かせますよ~。

特に家光のお話はまだまだ続く気配でものすごく楽しみ。無理やり政略結婚させられた家光と有功の愛はどうなるのでしょうか?なにせよしなが氏のマンガ、ただのハッピーエンドにならないことは間違いがない。

しかし「こんなマニアックなSFマンガちゃんと売れるのかな?」などと余計な心配をしておりましたが杞憂でした。映画の「大奥」ともあいまってかなり売れているようです(コンビニに置いてあったりするもん)。よきかな、よきかな。