椿屋敷のお客様

« 2006年12月 | メイン | 2007年2月 »

2007年1月

2007年1月20日 (土)

メジロの縄張り

Nec_0042_11 このタイトルでばっちりメジロの写真が撮れていればかっこいいことこの上なしなんですけどね。野生動物とか昆虫とかとてもとても撮れません。ああいうのをばっちり美しく撮るプロってのは凄いなあと尊敬しますです。

冬には山から人里に小鳥たちが降りてきます。うちなど庭から畑から椿と山茶花だらけなので花の蜜を吸いにメジロやウグイスやその他名前もわからない小鳥がやってきます。どうも彼らには縄張りがあるらしく、一本の木に一羽づつ止まって盛んに鳴きかたの練習をしています。

メジロも上手なオスはたいへん素晴らしい歌を聞かせてくれるのです。子供時分にはまだメジロ捕獲を禁止する法律がなかったので、隣近所でもメジロを飼っている人がよくいましたし、私も飼ってました。特に日置の実家の斜向かいのおじいさんがメジロ捕りの名人でした。

このおじいさんは竹細工とか桶作りとか上手な人で、メジロ(鹿児島弁でハナシという)捕りのための仕掛け籠をよく作ってました。切り出してきた真竹を割って竹ひごを削り、それを組み立てていくのです。おとりのメスを入れる籠と連動させ、メスに求愛に来たオスが罠の籠の止まり木に止まると出入り口の落とし戸が落ちる仕掛けです。

あれは凄かったなあ。作るところからして見ていてぜんぜん飽きませんでした。肥後の守という小型の折りたたみナイフと竹割り鉈と錐ぐらいしか使わないのに、どんどん竹から籠ができていく。

ああいうのができるって憧れます。竹細工もできるようになりたいスキルのひとつです。

2007年1月19日 (金)

ラディッシュ

Nec_0045_8 ラディッシュこと二十日大根でおます。

鮮やかな赤い根皮と緑の葉の対比が美しくて、なおかつ”二十日大根”二十日で食べることができるようになるという育てやすさ。便利な野菜です。

しかし今一うまいこと食べることができなかったのですよ。「どうやるんだろう?」と思ってました。

どうやら小蕪と同じように使えばOKらしいです。

シェフはスライサーで薄くスライスして、塩で揉んでよく水気を絞り、塩コショウとオイルで和えてトリュフ(!!)のみじん切りを混ぜてました。それでしばらく置くと皮の赤が溶け出してなんともいえないきれいなピンクに全体が染まるのです。お味もあっさりしてとても食べやすい。付け合せにぴったり。

ご家庭ではトリュフはちょっと無理だけれど応用してみよう。早速畑のラディッシュを掘ってきました。

2007年1月18日 (木)

エシャロット

Nec_0043_11 フレンチ野菜のエシャロットが着々と大きくなっています。

去年の春には「エシャロットとは何ぞや?」などととぼけたことを申しておりましたが、お恥ずかしい。考えを改めました。人間変われば変わるものです。

エシャロットはたいへんおいしい野菜です。「エシャロット・ソース」なるものを味見させてもらいましたが、ものすごくおいしかったです。香りがすごくいいの。葱とも玉葱とも違う繊細な香りがします。

うちのエシャロットは春に食べることができるはずです。それがとても楽しみになってきました。

レタス

Nec_0038_18 指宿のヤギ牧場を見学に行った際に「レタスの残留農薬でヤギたちがバタバタ死んでしまった話」を聞いて以来、市販のレタスが怖くて食べられなくなってしまったのであります。

よって今年はレタスを自分の所で作りました。かなりうまいことできつつあるので安心しています。間引いたのを食べてみても、よそで売っているのより水っぽくなく味がしっかりしています。

そう、市販のレタスの中にはやたらと水っぽくてすぐ溶けるようなのが多いので、自家製のレタスがこれほどおいしいとは新鮮な驚きでした。これだとコンテナでも簡単に育てることができるんじゃないでしょうか?自家栽培お勧めの野菜です。

2007年1月17日 (水)

ネコヤナギの芽

Nec_0041_14 と思っていたら、ネコヤナギの芽もふっくらとしていました。

去年は二月じゃなかったか?

やっぱり今年は暖冬なのか?

梅一輪

Nec_0040_11 「梅一輪 一輪ほどの 暖かさ」

とまあ、はっと気がつけば、庭や畑の梅の花が咲き始めました。今年は暖冬との事ですが本当のようです。まだ一月中旬なのに。早いぞ。

梅の花はホンワカといい香りがします。沈丁花や蝋梅のように強烈な香りではありませんが、どこか懐かしい優しい香りです。花が見えなくても気配がわかるぐらいです。

どうも今年はたくさん花芽がついているようなので、梅の実もいっぱいなるかな?花の時期にあまり強い風が吹かないといいけれど。

2007年1月16日 (火)

キャベツと豚の味噌炒め

Nec_0039_13 冬キャベツがそろそろ玉を巻き始めているのですが、匂いがするのかどうかヤギたちが虎視眈々と狙っています。

ヤギってキャベツとかレタスとか好きだよなあ。人間が食べてもおいしいんだからそれもまた当然ですか。

しかし、みすみすヤギの胃袋だけに納めるのも業腹なので、せっせとキャベツ料理を作っていくことにしました。とりあえずキャベツと豚の味噌炒めです。

本式には豚バラ肉のの塊ごとゆでたりするみたいですが、そこまではしてません。でも豚バラスライスではなく、塊を切って使ってます。豚バラ塊肉の油のところを分けてサイコロ状に切り、中華なべで炒めてラードを取ります。

そのラードでニンニクと白髪ネギを揚げるようにして炒めて香りをつけます。

前もって酒と味醂としょうゆ1:1:1に漬けておいた豚バラ肉をその油で炒めます。

味噌と豆板醤で味をつけて炒めながらなじませ、

ざく切りにしたキャベツを投入します。

キャベツが少ししんなりしたら火からおろして盛り付けます。この際キャベツにあまり火を通り過ぎないこと。

簡単だけれどごはんのおかずにぴったり。

2007年1月15日 (月)

藪払い

Nec_0037_13 冬になってもヤギさま方の食欲は衰えるところを知りません。一日中黙々と(ときにはメエメエ鳴きながら)草を食んでいます。その量はまったくたいしたものです。2m半径ぐらいは食べ尽くすのではないでしょうか?

おかげさまで今うちの畑の木の間は藪になることがありません。ありがたいことです。ヤギさま方が来る前は冬でも入り込めないような藪があったのです。そこにヤギさま方は進んで決然と切り込んでどんどん食べていってくれます。人間が義務感でいやいや草刈機を使うのと違い、彼女達にとって草や潅木を食べるのが人生(ヤギ生)の全てなのです。生活が草食べ。それに敵うものはありません。

「里山維持のために藪払いしてくれるヤギを飼う」という手法が知られつつあります。しかしそれを知っていたわけではなく、ヤギを飼い始めたのは一にも二にもお乳とチーズが欲しかったからでした。さらにこういう余禄もついてきて、しかもヤギウンコはすごくいい肥料になります。

思い切って彼女達を飼ってよかったなあ。改めて思う昨今なのでした。

放射冷却

Nec_0036_19 昨日はそこらじゅうが真っ白になるぐらい霜が降りていました。たぶん今日もそうでしょう。

空に雲ひとつない晴れの夜だと、いわば蓋をしていない鍋みたいなもので、地面の暖気が全部上空に逃げていきます。暖かい空気は冷たい空気より軽いので上昇してしまうのです。結果夜明け前にジ―――ンと音がするほど冷え込んでしまいます。いわゆる放射冷却というやつです。

昨日の日没がすでにとてもきれいな夕焼けでした。古来より「夕焼けの翌日は晴れ」と言い伝えられております。どうも今日も晴れの朝で放射冷却しているらしい。目が覚めたら部屋の中が冷え込んでいます。布団から離れる瞬間がとても辛いです。

「日本の中でも鹿児島の寒さなんかたいしたことないんだろうな」とは思うんですけどね。とにかく鹿児島以北では住めませんわ。

2007年1月14日 (日)

Nec_0033_19 鹿児島は何万年にも渡る活発な火山活動により降り積もったシラス台地でできています。それでもってこの悪評高いシラスはたいそう浸食に弱い。ただでさえ大雨の降りやすい気候とあいまって、砂糖の山が水で崩れていくようにどんどん削られていきます。

「昨日までここに道があったはずなのに!」

集中豪雨の翌朝に道や山が浸食されて跡形も無くなっていることなどしょっちゅうです。(8・6水害のとき小山田町の国道3号線が、ナイフで切られたようにすっぱり無くなっていました。)この活発な浸食の結果、シラス台地にはあっという間に深い谷が刻まれていきます。うちの前にもそういう深い深い谷があります。その深さちょっとのぞいても底が見えないほどです。高所恐怖症なのでうかうかのぞかないようにしています。70mぐらいの深さがあるのではないでしょうか?

四方から吹き降ろす風を集めて、谷の底はたいへん風が強いといいます。でも、こういう谷の下にはシラス台地で浄化された水が豊富なのです。そういう田んぼの米はおいしいとも言います。

うち近辺は台地の上にあるので田を作るほどの水量が確保できず畑作地帯ですが、この谷の底はすぐ田んぼになっています。高低差は70m以上ですが直線距離は200mもないんじゃないでしょうか。

たったそれだけの距離で谷の上と下ではまったく景色が違うのです。その道を下るときいつも、なんとなく不思議だなあと思います。