椿屋敷のお客様

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2007年2月

2007年2月28日 (水)

焼きたてスコーン

Nec_0022_28 今日はスコーンを焼きました。

スコーンは身近な材料で簡単にできる割に、むちゃくちゃおいしい焼き菓子であります。薄力粉とバターと卵黄ととベーキングパウダーと砂糖と塩と牛乳、あれば生クリームかヨーグルト。全部混ぜてオーブンで焼くだけ。

それで、外はさくさく、中はしっとり、割ると湯気がほわほわと立つ、バターの香り豊かなスコーンの出来上がり。熱いうちにバター(できればクロテッドクリームがいいんだけれどな。これが手に入らないのがすこぶる残念)や蜂蜜やジャム、メープルシロップをつけて「あぢあぢ」といいながら食べるのがおいしいのです。

アガサ・クリスティは作品の中で、繰り返し繰り返し「正統派イギリスのアフタヌーンティー」の描写をしています。そのお茶会では必ず「マフィンとスコーンとサンドウィッチ」がお茶うけに出てくるのです。流れるクリームと鮮やかな酸味のマーマレード。むちゃくちゃおいしそうで。

自分で作るようになってからも思います。スコーンはうまい。「イギリス料理はまずい」というけれど、アフタヌーンティーのお菓子類はおいしいよな。

やっぱ、大英帝国ってのは凄かったんだな。いろんな意味で。

白木蓮が咲いた

Nec_0020_27 早春の青い空に、真っ白い白木蓮が咲いております。春だよ!春が来たよ。

さて、白木蓮とコブシはよく似たモクレン科で、区別がつけづらいです。コブシのほうが少し花が小さくて、花の下に小さな葉があります。

うちの近辺はほとんど白木蓮だらけです。木が大きくなるので遠くから見ても見栄えがします。ただ、一番低い枝もだいぶ高いところに上がってしまい、花を一枝とろうとしても梯子がなければ届きません。

まあ、木に咲いてるのを眺めるのが一番かな。

2007年2月27日 (火)

レシピの整理

Nec_0021_29 料理はいわば「実益を兼ねた化学実験」なのであります。

量と、時間と、温度。センスのよいレシピといい材料を使って、これらを厳密に守れば、おいしいものは確実に作れます。

でも料理の材料のほとんどは植物性や動物性のもの。生体材料なので、いったん熱を加えたり水に溶かしたりすると、もう元に戻すことができない。ほとんど全てが不可逆反応。つまり失敗すると取り返しがつかないのです。量を手順を処理を間違えないためには、レシピの内容を正確に理解していなくてはなりません。

だからちゃんとレシピを整理して、頭に入りやすいようにしておくことはとても大事。ある程度食いしん坊さんなら自慢のレシピの一冊や二冊、必ず手元にあることでしょう。わたくしも食い意地に任せて「あ、これもいいな、これも作りたいや。」などと溜めに溜めたレシピの山があります。でも、山を山のままにしておくと箪笥の肥やしの着物と一緒、モノの役に立ちません。肉もの、魚もの、洋物、中華、和食、お菓子・・・・・・・整理して重複を除いて体系的に見やすいようにしなくちゃ、と思い立ち、整理中です。

するとね、出てくるんだよ。次々に。「あ、これも食べたい。作ってみなくちゃ。お、これならすぐ材料が揃うぞ。」

一日24時間じゃ足りないよ。

2007年2月26日 (月)

タルト・シトロン

Nec_0019_24 タルト・シトロンを焼きました。

パート・シュクレというクッキーに似た土台を焼いて、その上にバターとレモンとアーモンドパウダーを混ぜた生地を流し込んでスライスアーモンドを散らして焼いたものです。

家中にレモンの香りが漂ってます。

さっぱりとして香ばしくて、すごくおいしいです。

戦闘体勢の雄鶏

Nec_0016_25 戦闘体勢の雄鶏です。

ご覧になっていただければわかるように、首周りの羽を極限まで広げて、襟巻きをしたようになっています。

猫なんかも喧嘩のときは全身の毛を(尻尾の先まで)逆立てますよね。コブラは首周りを平べったくして面積を大きくしているし。「相手より強く威圧的に見せるため」いろんな動物の雄達は自分の体を大きく見せる工夫をしておるわけですな。

「体が大きい」というのは、こと格闘技においては圧倒的に有利です。だからどんな動物も、雌は体が大きい雄を選ぶ傾向があります。人間の男でも「背が高い」というのが重要なチェックポイントなのはここにあります。

ただ、大きいからといって全てに有利というわけではないのです。大きい体を養うための食料がいるし、目印になりやすいので天敵に狙われる。骨格や内臓に無理が来て病弱だったり。こういう条件とのバランスで、種の雄の大きさは決定されていきます。

「女の子にモテたい」と、実力以上に自分を大きく見せる、これどんな動物の雄もやっていることですが、それも兼ね合いっちゅうもんがある、ということですか。

2007年2月25日 (日)

沈丁花の花

Nec_0017_30 ぷんぷこぷんぷこいい香りが漂っているなあ・・・・・と思ったら、やっぱり沈丁花が咲いていました。春であります。

春の沈丁花、初夏のクチナシ、秋の金木犀、こりゃ匂いのいい花御三家でございます。どれもいい匂いですねえ。そこらじゅうの空気の色を変えるほどの香り。

そしていかにも東アジア的な香りでもあります。

「沈丁花は沈香の香りに似て、丁子の葉に似ているので名づけられた名前である」と言われますが、「沈香の香り」ってどんなの?本物かいだことないや。クチナシも金木犀もそうだけれど、自己主張が強い香りだよなあ。いかにも中国の庭で重宝されそうな・・・・・。

クチナシは古くから日本にあったようだけれど、沈丁花と金木犀が入ってきたのは室町時代以降。初めてこの強い香りを嗅いだ人たちは、さぞかし強烈に「異国情緒」とか「先進文化」の香りを嗅いだことでしょう。

2007年2月24日 (土)

ヒカンザクラ

Nec_0008_29 近所のお宮さんの横にヒカンザクラが咲いていました。「一足早い春」というやつです。

サクラの仲間の花の時期を決定するのは、開花の時期である3月の気温ではないのです。その前年の12月の冷え込みぐあいが、翌年のサクラの時期を決めるのです。

サクラの仲間が花芽を作るには、この時期にちゃんと低温にさらされないとならないわけ。そうでないと花芽を作るスイッチがはいらないのだそうな。

なんというかな~~~。「物事は仕込みが大事」ってことか。それとも「苦労が実(花)になる」ってこと?

なんにせよ、なにごとも因果の芽は、その場ではなくずっとそれ以前から仕込まれているのだ、ということは確かです。

2007年2月23日 (金)

発酵の神様

Nec_0015_25 どこの国の食文化も「発酵」という現象のコントロールに心を砕いてきました。なんせどこの国も酒をもっとるしな。酒ある限り発酵あり。パンも味噌もヨーグルトもチーズも魚醤もなれずしも肉饅も、これみなすべて初めに発酵ありき。

乳酸菌発酵であれ、酵母菌発酵であれ、発酵は目に見えぬ微生物がなせる業。どこの国の文化でもそれを「神」と呼んでいます。「神のみしるし」としかいいようがないですよね。「その年の酒やチーズや味噌のできで吉凶を占う」これまたよくある話。「いつもの年と同じ材料、同じ時期、同じ道具、同じ人間」が作ってもできの良し悪しが著しく違ったりする。そこに神をみたとしてもまったく不思議ではありません。

よってワインはデュオニッソスに捧げられ、酒蔵には立派な神棚があって杜氏が拍手を打ち、チャングムは味噌のできで国を占うわけです。発酵をコントロールできる人間は、一種の魔術を操る人間に等しい。

その魔法をもっと上手に使えるようになりたいのです。

とりあえず「もやしもん」から読んでいる有様ではありますが。道は遠し。

ユリの芽

Nec_0005_23 ユリの芽がでていました。

こんなところにユリがあったこと忘れていたよ。気がつけばそこらじゅうあちらこちらから出ていました。もう少しで踏んでしまうところだった。

こういう多年生の球根は、まるでそんなものは存在しないかのように地面の中で眠っていて、季節が来れば時限爆弾のようにスターターが押されて芽が出てきます。不思議だよなあ・・・・・・。

耕して植えることができる地面があるって本当にありがたいです。

2007年2月22日 (木)

手作り肉饅

Nec_0007_25 自家製の肉饅を作りました。

皮も餡も手作りです。薄力粉を胡麻油とドライイーストとぬるま湯でよく捏ねて発酵させた、白くてふかふかの皮に、豚挽き肉と庭のハクサイと葱と戻した干しシイタケとしょうがを、みじん切りにしてあわせて、酒としょうゆと塩コショウとオイスターソースで味付けした餡を包みました。

竹製の蒸籠に入れて、ハクサイの葉っぱを敷いて強火で蒸すこと15分。

家中に肉饅の香りが漂ってきました。

熱々の肉饅は、ふかふかの皮にジューシーな餡の油がしみてむちゃくちゃおいしかったです。「あぢぢぢ」とかいいながら食べました。

\90の豚挽き肉で8個できたからもろもろ諸経費合わせて1個あたりの原価は\20ぐらいかな?それで、このおいしさ。もう、市販の肉饅買う気がなくなっちゃいました。