泉に映った自分の姿のあまりの美しさに見惚れ、飢え死にしてしまった少年の化身である、という伝説を持つ花、なんだよなあ。水仙。
どうかと思うよ、ギリシア神話。このナルキッソスの逸話もどうかと思うけど、アポロンに愛されてたけど投げられた円盤投げの円盤に当たって死んだ少年の血から生えてきたというヒアシンス(だったよなあ。うろ覚え)とかさ。どうかしてるよ。
暖かかったのかなあギリシア。男も少年もみ~んな裸。当たり前のように美少年はホモだし。それを言うなら江戸時代までの日本もそうか。当たり前のように衆道。多神教と衆道って関係あるのかも。
そういうどうかしてるようないい加減さって好きだなあ。水仙は美しいし。日本水仙だけど。
今日の鹿児島地方は三月下旬並の暖かさ。お天気はいまひとつはっきりしなかったですが。
漂う香りにはっと気がつけば梅の花がほころんでいました。おおおう。春の兆し。長期予報では、平年より気温の低い日は、もうあまりないらしいです。
なんにせよ暖かいのはいいことだ。寒さでサボって滞っていた庭仕事に次々と着手。ヤギに引き倒された紅玉と王林(おいしかったらしいんだ、これが)の木を、休眠しているうちに添え竹を打ち込みなおし、きちんと植え替え。後は今発酵させている油粕とヤギ糞ミックスを寒肥にやらなくちゃ。
これが気になっていたんだなあ。わざわざサカタのタネの通信販売で取り寄せた大事な大事な紅玉苗。夢はワンサカなる甘酸っぱい紅玉の実。アップルパイと焼きりんごとりんごジャム。
10年前に父が植えた梅やレモンや柚子、かぼすにワンサカ実がなりだしています。紅玉も必ず何年かあとには実を結んでくれるはず。
大事に大事に育てるのです。
今や新しい携帯のカメラに夢中。なんと「カメラルーペ」という機能が付いていて、接写はもちろん拡大撮影ができるのじゃあ!子供のように喜ぶわたくし。これで花も昆虫も思いのままに撮れる(はず)。
百合の花芯はその中でも撮ってみたいもののベスト5に入ってたんです。だってさ・・・・・・・
エロいでしょ?
これほどダイレクトにエロいものってそうそうないです。なにせにょーっと伸びて先が膨らんだ雌蕊の頭はいつも粘液でぬめぬめしていて、その周りを、どっぷりと花粉(動物でいえば精子ですよ精子)満載の雄蕊が5本、こうべを垂れながら取り囲んでいる・・・・・・
喩えでもなんでもなく生殖の現場を、そのまま、世の中にさらしている、それが百合の花。
高校の生物で、百合の雌蕊にたどり着いた花粉が雌蕊の中で花粉管を伸ばすのを観察する項目があったけれど(今はないかも)、興奮しました。
年末花屋さんからもらったカサブランカの枝を、コップに挿しておいたのです。
蕾が五つついていたのですが、ひとつずつ下から順番に咲いて、枯れたらそれをハサミで切ってを繰り返し、とうとう最後の一輪が咲きました。
やっぱり百合はもつよなあ。「清純で繊細なものの象徴」の花だけれど、実はタフだと思うぞ。まあ、良くあることだけれど。
それにしても今度の携帯のカメラは凄い!こんなに接写してもボケないなんて・・・・・・。って「今頃何言ってんだ」って皆さんお思いでしょうが・・・・・・・。だって凄いよ。決して私の腕が上がったわけじゃないのに・・・・・。いったいどんな魔法が、この手のひらに収まる道具の中に仕込まれているんでしょう?空恐ろしいほどです。
これも帰化植物なんだよなあ。でも気の毒な嫌われ方をしているセイタカアワダチソウに比べると、なんとなくそこらの野っぱらにマッチしているなあ。
名前も「ヒメジョオン(姫女苑)」だよ。麗しくも高貴なお名前で。平安の昔から宮廷に生えてそうな姿と名前でも、入ってきたのは明治時代。しかもアメリカから。セイタカアワダチソウと条件は一緒なのにねえ。
思うにこの白くてかわいらしい花が愛されるポイントだな。草丈もせいぜい膝上ぐらいまでだしな。そういうところがヤマトゴコロに通じるのかもな。まっ黄っ黄でど派手な花で人の身長をはるかに超える草丈のセイタカアワダチソウに比べると得してるよなあ。
丈夫さではどっこいどっこいなのにねえ。ま、そういうの人間社会でもよくある話か。
田舎の山の中のこと、そこらじゅうで金木犀の香りが漂っています。
庭先で畑でお隣で道で山で・・・・・・家の中ですらふとした弾みに漂う香り。秋の初めの香り。
「トイレの香り」に使いたくなるのもわかるけどなあ。あまりにいい香りすぎて鼻がバカになって他の匂いがわからなくなるもんなァ。もっともトイレの香りは人工的なものだから、天然の香りとは違うけれど。正直言って「トイレの金木犀の香り」は好きになれたことがありません。本物の金木犀の香りと微妙にずれた感じが気持ち悪いの。
中国じゃ桂花陳酒の香り付けどころか、枕に詰めて姫君の髪の香り付けに使ったそうな。
どう考えてもこっちのほうがロマンティック。やってみてくなるよね。
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